離れないで 傍にいて
だけど言えない私を赦して―――――
「咲弥殿」
「ねえ、敦盛くん・・・・・難しいね」
私に話す咲弥殿の顔はいつもと変わらない
優しい微笑みのはずなのに、悲しそうに見えるのは
私が人ではないからだろうか・・・・
「咲弥殿の御陰で、私たちはこうして」
「・・・・・・・・・ありがとう」
私の言葉は、きっと咲弥殿の欲しかった言葉ではないのだろう。
私はどうしてこうなのだろう?
こんなにも平家に尽くしてくれている人なのに
何一つ癒すことが出来ない。
「あなたは私に安らぎを与えてくれるわ」
「咲弥殿?」
「本当よ、あなたの存在は私に生きる道を与えてくれる」
そっと触れる手のぬくもり。
私を見つめる瞳。
「咲弥殿・・・私は・・・」
「あなたがここにいる、それが嬉しい」
「あ・・・」
私の胸にもたれ身体をあずける咲弥殿が
いつもよりも小さく見えて・・・・・・・
「敦盛くん・・・・私を 」
「咲弥・・・?」
小さく呟いた最後の言葉が聞こえなかったが
彼女が私を見つめて微笑んだ顔があまりにも美しくて
触れるだけの口づけを落とした。
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あとがき
短いですが・・・・・、『敦盛くん×オリジナルヒロインで甘めに』との
リクエストを受けて書いたのですが・・・・。
どうでしょうか?
大丈夫かな?
敦盛くんでこういうお話は初めてだったので
もう少し精進してから再チャレンジします!
『みっちーさん』リクエストありがとうございました。