灯る恋心 | As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

版権作品にオリジナル人物を入れての二次創作小説を載せてます。
『遙か』シリーズが中心です

離れないで 傍にいて

だけど言えない私を赦して―――――




「咲弥殿」


「ねえ、敦盛くん・・・・・難しいね」



私に話す咲弥殿の顔はいつもと変わらない

優しい微笑みのはずなのに、悲しそうに見えるのは

私が人ではないからだろうか・・・・


「咲弥殿の御陰で、私たちはこうして」


「・・・・・・・・・ありがとう」


私の言葉は、きっと咲弥殿の欲しかった言葉ではないのだろう。

私はどうしてこうなのだろう?


こんなにも平家に尽くしてくれている人なのに

何一つ癒すことが出来ない。


「あなたは私に安らぎを与えてくれるわ」


「咲弥殿?」


「本当よ、あなたの存在は私に生きる道を与えてくれる」


そっと触れる手のぬくもり。

私を見つめる瞳。


「咲弥殿・・・私は・・・」


「あなたがここにいる、それが嬉しい」


「あ・・・」


私の胸にもたれ身体をあずける咲弥殿が

いつもよりも小さく見えて・・・・・・・


「敦盛くん・・・・私を     」


「咲弥・・・?」


小さく呟いた最後の言葉が聞こえなかったが

彼女が私を見つめて微笑んだ顔があまりにも美しくて

触れるだけの口づけを落とした。













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あとがき

短いですが・・・・・、『敦盛くん×オリジナルヒロインで甘めに』との

リクエストを受けて書いたのですが・・・・。

どうでしょうか?

大丈夫かな?

敦盛くんでこういうお話は初めてだったので

もう少し精進してから再チャレンジします!

『みっちーさん』リクエストありがとうございました。