「それでも守りたいんだ」
きっぱりと言い放つ言葉に偽りなどなく
見つめた視線は、自分の身体を貫く。
君の記憶
「どうしたのかな?」
「・・・・・・・なんでもない」
軽く首を横に振ると、目を細め優しく笑った。
昼間は太陽の日差しがまだ強く、「暑い」と感じたが
夜はその事を否定するかのように冷たくて
指先が冷えているのが分る。
「・・・・・・何を悩んでいるのかは・・わからないけど・・」
頭上でふっ・・と笑った気配を感じた。
そして、優しく頭を撫でられる。
その触れた手の温もりがあまりにも優しさを帯びていて
思わず泣きそうになる。
「大丈夫だから」
そう言って、「風邪引くから、早く部屋に戻るように」とだけ
告げて彼はその場を離れる。
ちらりと後ろを振り返ると
金色の髪が月の光に触れてキラキラと輝いていた。
「・・・・・・・・・ありがとう・・・・・・・」
感謝の言葉を呟き、再び空を見上げる。
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あとがき
好きなゲームの中のイベントを私の妄想で書いてみました。