雷鳴の轟く中 | As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

版権作品にオリジナル人物を入れての二次創作小説を載せてます。
『遙か』シリーズが中心です

ゴロゴロ・・・・


遠くから聞こえてくる音に顔を上げた。



「咲弥さん?」


「後ろから抱きしめて」


突然の咲弥の言葉に目を見開くが

ふっと目を細め、そっと背後に回ると優しく抱きしめた。


「珍しいですね」


「そう?」


咲弥は雷が苦手ではないはずだ。

それなのに、こんな風に甘えることなど無いと思っていた。


そんな彼女の口からでた言葉。



「雷は怖くないの」


「そうですか」


「でも、寂しくなったの」


「なるほど・・」


「駄目?」


「そんな事ありませんよ」


弁慶の手を握りながら訊ねる咲弥にそう答えると

外套の中に抱きいれそのまま口付けを交わした。


「弁慶くん・・」


「大丈夫ですよ」


「時々は抱きしめて。それで一人じゃないって思うから」


「いつも抱きしめてあげますよ」


弁慶の言葉に咲弥は嬉しそうに笑顔を見せ再び口付けを交わした。















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あとがき

休暇をとった瞬間、天気が一気に崩れ

雨と雷を見ながら恨めしい思いになっているので

弁慶さんに慰めてもらいました。


ベランダから外を眺めていると時々『ピカッ!!』と光る

雷光をみながら思いついた作品。


あっ・・・今、雷が落ちました。


凄いな~音が。


苦手な人はちょっと嫌かも。