またまた騒動の始まりです。
姫君は小さな子供
「はくりゅ?」
「あれ?」
ツンツンと肩を叩かれた白龍。
振り返って視界に入った小さな女の子が
口を尖らせて自分に手を伸ばしている姿が目に入った。
「もしかして」
「あれ?白龍、どうしたの」
女の子を抱き上げ、マジマジと見ていると背後から
聞こえた声。
不思議そうに、白龍の様子を見ていたのは
我らが神子と黒龍の神子。
「白龍、この子どうしたの?」
艶やかな黒髪とぱっちりとした目鼻立ちをした美少女。
「のぞみしゃん」
「え?」
女の子の口から自分の名前が出てきて
目をぱちくりとしてしまった。
「さくしゃん」
「あら?この子、私も知っているみたい」
「誰の子かしら?」
「どうしたんだい姫君」
「ヒノエくん」
「ひのえ~」
「は?」
聞こえた可愛らしい声に思わず声を上げる。
白龍の腕の中にいた女の子が必死で手を伸ばしている姿。
「なに?ヒノエくんの子?」
「そんなはずがないだろう?」
「べんけいは?」
「「「は?」」」」
「弁慶さんの子供」
「しゃない!」
「しゃない?」
「じゃないって言っているみたいよ」
ブンブンと首を横に振って頬を膨らませている女の子。
しかし言葉がイマイチ伝わらない。
「あ、みんなどうしたの?そんなと・・・」
「かげとー」
「影と?」
「景時って呼びたいんだろう?」
指を指し。これでもかと言うくらい頬を膨らませる女の子と
驚きで言葉をなくした景時。
「そうか・・・景時が咲弥を小さくしたのか」
「「「はぁぁぁ!?」」」
白龍の言葉に、三人は思わず女の子へ視線を向けると
ちょっと驚いたのか女の子。いや咲弥はびっくりし
みるみる瞳に涙を浮かべた。
「ふぇ・・・」
「「「は?」」」
「ふぇぇぇぇ~~~ん!!!」
「「「えぇぇぇぇぇ!!!!!」」」
「ぶぅ~~~」
「「「ほぉぉぉぉ」」」
「お前達、こんなところで何しているんだ?」
呆れた顔でこちらを見ているのは九郎と弁慶、そして将臣。
「べんけー」
「おや?」
ぐすぐす泣きながら弁慶を呼ぶ咲弥を
弁慶は少し驚きながら白龍から自分の所へ移動させる。
「この子はどうしたんです?」
「咲弥だよ」
「は、白龍!!」
慌てて景時が弁慶から咲弥を奪い取る。
「・・・景時、どういうことです?」
「いや~・・はは・・・」
弁慶の声に後ずさりをし、くるりと踵を返すと
そのまま咲弥をつれたまま屋敷から逃げたした。
「ちょ!景時さん!」
「逃げられると思っているのか?」
「とりあえず、景時を捕まえないと・・って弁慶?」
九郎の声に、その場にいた全員が弁慶へ視線を向けた瞬間。
ピキッと動きを止めた。
「まったく。ヒノエの猫といい今回の事といい
お仕置きが必要ですね。それも僕から咲弥さんを奪うとは」
ふふふ・・・と俯きながら話している弁慶に
誰もが距離をとり様子を伺うしかない。
「九郎」
「はい!」
主は彼のはずなのだが、直立不動で返事を返すのは
なんら他の部下と変わらない。
「探しましょうね。景時を」
「お、おう」
「将臣くんも望美さんも抱きついている暇があったら探してください」
「あ、ああ」
「わかりました」
返事に満足したのか、「先に探しにいきます」と告げて
出て行った弁慶。
その後ろ姿を見ながら、心に思う。
今日は景時の命日だ・・・・・と
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あとがき
何この駄文・・・。
やばい、女の子を書きたかっただけなのに・・。
キャラが崩壊している。
八葉ファンの皆様、遙か好きな皆様すみません。