不安 | As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

版権作品にオリジナル人物を入れての二次創作小説を載せてます。
『遙か』シリーズが中心です

目が離せない

彼女の姿が目に焼きついて




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「大丈夫、ごめんね。少しぼんやりしていた・・・」


ぼんやりとこちらを見つめる姿がいつもと様子が違うのを

物語っている。

けれど、それを口に出す程、僕は子供でもなく

彼女の心に入り込むほどの特別な関係ではなかった。

どこか、遠くへ意識を離していたのか

いつの間にか彼女は空を眺めるように一点を見つめていた。

僕達はいつもと同じように、怨霊の原因を突き止めるための

話し合いをしていたため、彼女の異変に気がつくのが遅れた。


「咲弥?どうしたの?へん?空気がおかしい?」


白龍の言葉に、気がついて彼女に呼びかけるが

彼女からの返事はなく。

いつもの瞳には光が映ってはいない。

なんどか呼びかけて、ようやく彼女の意識がこちらへむいたのは

しばらくたってからのこと。


僕達の名前を呼び、返事を返す僕達に

ぼんやりとした瞳でじっと見つめているだけ。

部屋に入ってきた風に迷い込んできた紅葉を手にとり

見つめると、彼女の瞳に一瞬見えた翳り


けれど本当に一瞬だったから

僕には、言葉をかけることすらできなかった。


しかしその姿に感じた一抹の不安


それが分かるのは、ずっと先の未来のことだった





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


あとがき


「予感」のお話の視点を主人公から八葉へ変えた作品です。

これもかなりイマイチ?ですね(なら載せるなよ!(#`ε´#))

まあ、相手は言わずとも分かるでしょうね。

私が好きなキャラの方です。