2020年には無くなるとされている職業”教員”
ハンドメイドの講師もそれに入るらしく、大手手芸メーカーのHPにも、そんなことが書かれている。
確かに、動画サイトを見れば大方の手法はわかってしまうし、2018年の現在でも、手芸講師という職業は淘汰されつつあると感じてしまう。
一部の人気講師を除いて。
私なんて全く選ばれない。私に教えて欲しいと思う人がいるなんて、おこがましいと思ってしまう。
実際全く儲かっていない。むしろマイナス。投資した分回収は全くできていない。
それでも続けているのは、それでも自分にとってメリットがあるからだ。
確かにある、メリット。
モノづくりという豊かな時間。自分の手で何かを作り出したという充足感。
それを得るだけならば、人に教えるではなく、ただ職人になればよい。
私だってそうしたい。人に教えるのは苦手だ。ほんとは好きな音楽を聴きながら、コーヒー飲みながら、好きなものを編み、作りたい物だけ作っていたい。
でもね、手作りのものを、他人が作ったものを、身に着けたいと思う人が、そんなにいないんじゃないか…という思いがある。
手作りのものは売れない。手間のかかったものは安く売りたくない。どうしても高い値段になってしまう。
だから、工場で大量生産、海外で安く作られたものが選ばれるのは仕方が無いと思っている。
私だって買うときはあるし。
手作りの風合いが好きな人は、たぶん、自分で作るから。
自分で作ったものを身に着けたいと思うから。
だから職人ではなく、講師をやっている。
2020年に淘汰されてしまうとしても、今私は講師を続けたい。
二年後には無くなってしまうからと言って、今の経験が無価値になるとは考えていない。
何故なら近い未来に希望をいだいているからだ。
誰でもできる仕事、はAIがやってくれて
人間はようやく文化的な生き方ができるんだと思う。
人にしかできないこと 想像・創造・芸術・娯楽…。
楽しみ、楽しみすぎる。
もう働かなくて良いんだ…とは思わないけれど、”楽しいこと”を”仕事”に出来る時代がやってくるんだと思うと、ほんとに楽しみ。
私はその時、今の経験を生かして、自分が身に着けたい物、作っていて楽しいものだけデザインして作る。そのために今必要なことをしている。
それ自体は売れないかもしれない。けれどそういうライフスタイルをいいと思ってくれる人がいるかもしれない。
美しいものは見ているだけで癒される。万人にとって美しいと感じるものを作る必要はない。私が美しいと思うものを、同じように美しいと感じ、癒されてくれる人が一人でもいてくれたら、私が表現する意味はある。
なにより私にとっては、編むこと、縫うこと、作ることは、息をするのと同じくらい自然なことだから。だから、経済的なメリットが無くても、やめることは出来ない。
食べても食べてもお金は減っていくけれど食べることをやめられないように。
わたしにとって 作ることは生きることだから。
…とは言え2020年を境に経済が低迷して行って
旦那の稼ぎだけじゃ生活していけなくなったら、そんな悠長な事も言ってられなくなるのだろう。
現実も見ながら、夢も見続ける、双方のバランスを大事にしていきたいです。