ステノキャプショナーという仕事 | マジシャンポップのブログ

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今、僕はステノキャプショナーという資格を
取得するために、スピードワープロ専門の
学校に通っています。

通い始めてはや二年半…
今は1分間240字という壁にぶち当たっており
週3日通っていた学校が今日から
火水木金土の週5日通学になります。

ここで、初心に返って
ステノキャプショナーとはどういう仕事かを
みなさんに紹介し、自分もそういう仕事を
目指しているという自覚を持って
モチベーションをあげていきたいと思います。

【ステノキャプショナーとは】

ステノキャプショナーの「ステノ」は速記、「キャプショナー」は字幕入力者という意味で、速記のように話す速さで字幕入力をするのがステノキャプショナーです。テレビ番組や、講演会、会議などの発言をリアルタイムで字幕入力し、聴覚障害者、難聴者などに文字で内容を伝えていく仕事です。例をあげると、毎日放送の「はなまるマーケット」にチャンネルを合わせ、地上デジタルのチャンネルの字幕ボタンをONにしてもらうと、生放送の字幕がご覧いただけると思います。(番組表に「字」と表示されている生放送の番組に限ります)

【特殊キーボード「ステノワード」】

使用するのは、文字入力キーが10個(正式には親指の4個のキーも含む14個)しかない日本語スピードワープロ「ステノワード」。習熟すれば1分間に300文字以上の高速入力が可能ですが、1分間300文字を打てるようになるまでには、昼も夜も毎日ステノワードにかじりつかない限り3年以上はかかります。単純に計算すると、1秒間に5文字というすごい速さでタイピングしていくので、本気でやらないと習得出来ない資格なのです。

ふつうのキーボードと違って、日本語スピードワープロ「ステノワード」の特徴は、1回の入力で文節に近い、いわゆる言葉単位での入力が可能で、複数の組み合わせたキーを一回押すだけで「当たらずとも遠からず」と入力できるのです。
 
「ふつうのキーボードだと変換を含めて10回以上タッチしないと…」などと考えるまでもなく、スピードワープロがいかに速いか、というよりも、何か次元の異なる代物であることがわかります。キーは10個+親指の4個しかありませんが、一度に複数のキーを同時押しして漢字かな混じりの言葉を高速入力していくには、ピアノを弾くようなリズムが要求されます。

【高齢化と多チャンネル時代】

字幕は、聴覚に障害がある方がテレビから情報を入手するためには不可欠なものであります。また、高齢化の進展に伴い、手話を知らない難聴者がますます増えることも予想されます。

字幕放送の普及拡大に向けては、高い専門性を持ったステノキャプショナーの育成が緊急の課題となっています。テレビの多チャンネル時代において、ステノキャプショナーの活躍の場は大きく広がってきています。もちろんテレビだけでなく、講演会やシンポジウム、また大学の授業での発言内容をリアルタイムで会場(教室)内のスクリーンに映し出すといったニーズも高いのです。

まだまだ数が少ないステノキャプショナー。すこし前まではあちこちの会議に呼ばれて、遅れないように会場入りするのに神経を使ったそうですが、今ではコンピュータや通信技術が発達したため、会場に赴かずに字幕通訳をすることができる体制も整ってきているそうです。

【スピードワープロ検定】

プロのステノキャプショナーになるには、スピードワープロ検定1級の資格が必要で、その試験内容は、1分間に320文字程度の速さで、5分間連続して朗読される問題文(実数1600字)を聴きながら入力する。入力後、25分以内に校正し、完全な文書を作成するというものです。試験は1年に4回実施されています。

1分間に320文字というのは、日本人のやや早口の人が話すスピードで、それぐらいの高度な入力技術を身につけなければ、変換ミスがなく、タイムラグの少ない字幕通訳はできないと考えられています。

日本語スピードワープロ「ステノワード」は、簡単な入力なら誰でもすぐに始めることができますが、リアルタイムでの字幕の提供を可能にする、1分間に300文字以上の入力方法をマスターするには、個人差はあるもののの、少なくとも2年以上(1年はキーを覚え、それ以降はひたすらスピードを上げる)の徹底した訓練が必要になります。実際目指してみたものの、あまりの資格取得の難しさに半数以上の方が挫折してると思われます。自分も200字の時点で挫折しそうになりましたが、なんとか壁を乗り越え現在240字までたどりつきました。

【向いている人】

ステノキャプショナーには、話し手の言葉を聞き間違えずに、リアルタイムで正確に入力することが求められるので、集中力・注意力・国語力・社会一般基礎知識は必須です。また、次から次へと手を動かしていくステノキャプショナーには切り替えも大切で、小さなミスをいつまでも引きずるタイプの人には向かないのかもしれません。

1字1句間違えずに、正確に伝えるのがステノキャプショナー。とはいえ、どうにもならない状況に直面することもあるようです。本番中の緊張感は相当なものですが、そのぶん、終わったときの達成感はなにものにも替え難いと感じるステノキャプショナーは多いようです。

講演やシンポジウムの仕事をするときは、事前に資料に目を通し、専門用語や固有名詞をパソコンに登録しておくといった準備も必要になります。その意味では根気も求められ、言葉の知識を増やそうすることも大切です。

大変さはありますが、聴覚障害者の方に喜んでもらえるのがうれしい、人の役に立てたことが実感できる、と、大きなやりがいを感じられる仕事でもあります。ステノキャプショナーとして働いている人がまだ少ない今、貴重な専門スキルとして本気で資格取得を目指してみませんか?