心の大きさ | 『もの想い』macoto

『もの想い』macoto

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この世界に無限の広がりを持つものは


宇宙と心だけだと私は思っています


どちらも目には見えません


しかし必ずあると私たちは感じています




宇宙の大きさも 心の大きさも


この先どんなに科学が発達しようとも


すべてを解明することはできないでしょう




ただ宇宙は大きくなり続けるのに対し


心はそれぞれに大きくもなり小さくもなります




たとえば心のなかにひとつのことに夢中になったとき


心のなかはそのことでいっぱいになります


そのとき心の大きさは小さくなっていると言えます


しかし心のなかにたくさんの夢や思い出があるとき


心はいくらでも広がり心が大きくなっていきます




私はそこに心の無限の広がりを感じています




心のなかには楽しいこと嬉しいことばかりではなく


つらいこと哀しいことも次から次へと入ってきます


そしてそのどれかひとつだけに囚われてしまうと


心はそのことの割合が大きなものとなり不調をきたします




不思議なもので無限の広がりを持つ心というものは


一度入ってきたものは二度と出ていきません


それでは心に入れたくなかったものはどうすればよいか


心の大きさを広げて薄めてゆくしかありません




「哀しみや心の傷は時間が解決してくれる」




その真理もきっと同じことが言えるのではないでしょうか


生きていれば心には新しい思い出などが入ってきます


時間が経てば経つほどに心に占めていた傷痕は


100%だったものが90%80%70%…と薄まり


時間が経てば経つほどにその痛みは治まってゆく




唯一 時間で解決できないのは心の持ちよう


たとえ時間が経っても忘れられず苦しむのは


本人がそれを忘れたくないという固執にあるのでしょう


忘れてはいけないという想いの刷り込みが


新たな思い出を心に入れさせずに


いつまでも心に哀しみや傷でいっぱいにする




忘れたくない痛みを忘れるということと


忘れたくない想いを忘れるということは別物


その痛みを忘れてしまうことが


その人や想いを忘れてしまうことではないのです




もしもその人や想いを覚えていたいのならば


その人との愛を感じられた思い出を覚えていてください


心は大きくて広いものだと思います


思い出せなくなったとしても必ず心に残っています


そしていくら新しい思い出が増えようとも


あなたの心のなかにすべて生きています




哀しい心の傷痕は新しい思い出の奥へとしまって


大切な人への想い出だけを何度も思い出しましょう


そうやって大切な人や想いを思い出してあげることが


いつまでも大切な人を大切にするということなのでしょう




だいじょうぶ


心の大きさは無限に広がります


すべてあなたの心のなかで生きています


哀しいことは心の奥に


大切なことはいつも心のまんなかに





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