映画『BECK』 | 『もの想い』macoto

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BECK  (2010年)



映画ストーリー


平凡な毎日を送る高校生のコユキ(佐藤健)は


つまらない日常が続くと無気力に過ごしていた。


ある日、汚らしい犬のBECKが苛められている所に


コユキが通りすがり助けると


その飼い主の竜介(水嶋ヒロ)に出逢う。


竜介はニューヨーク帰りの天才ギタリストで


アメリカのカリスマバンド・ダイイングブリードの


ギタリスト・エディと親友で互いに『最高のバンドを


作る』と約束し、最高のメンバーを探していた。


竜介は目をつけていた天才ベーシストのタイラ


ラップを得意とするボーカル千葉とセッションをし


バンドを結成し竜介の飼い犬と同じ『BECK』と名乗る。


一方、コユキは竜介から古いギターを譲り受けたのが


きっかけで音楽にのめり込んで行き、転校生のサクの


助けを借り、知り合いの斎藤の特訓の成果もあり


めきめきとギターの腕を上げていく。


竜介の義妹、マホにコユキは一目惚れをし


月明かりの下、アカペラでマホが歌うダイブリの曲に


コユキが合わせて歌い出すとマホはコユキの才能に


そしてコユキ自身に興味を示し出す。


そしてマホはコユキの才能を信じ、竜介の作った


『BECK』へと引き合わせコユキ・サクの加わった


新生『BECK』が誕生した。


そしてライブを重ね成長してゆく『BECK』は


日本最大のロックフェス・グレイトフルサウンドへの


招待を受けるが、竜介の過去との繋がりから


その憧れの舞台への道は危険で厳しいものに…。


その困難を乗り越えた先に見える世界とは…。





カチンコ感想



原作の漫画 BECKを何年か前に読んでいるため


どうしてもそのイメージが抜けない状態で観たが


実に原作に忠実にイメージを崩さないように


たくさんの配慮がされている作品だと思いました。


監督は堤幸彦・原作者はハロルド作石


出演は水嶋ヒロ・佐藤健・桐谷健太・向井理・中村蒼


それにヒロイン真帆役の忽那汐里(くつなしおり)


ポッキーのCMで切れの良いダンスしてた女の子で


気になっていた役者のひとりで今後期待してます。




…と話は戻して、映画『BECK』ですが


キャスティングはすごく原作のイメージに近い役者を


揃えたと思える豪華キャストだったのですが


その辺はやっぱり役者さん、本格的な音楽を


一夜漬けで演奏や歌唱できるわけもなく


少し違和感を感じる場面はいくつかありました。


映画が終わって「佐藤健は歌下手だったから


監督が歌わせなかったんぢゃねぇ?」的な


声がたまたま耳に入ってきたのですが


それはBECKの世界を知らない人の意見で


macoto的にはどんなに歌が上手くても


コユキの歌声を表現するのは難しいと思います。


原作でコユキは歌い出すと誰もがその世界に


引き込まれるくらいの絶対的な歌唱力を持つ設定。


世界でも通用するくらいの歌を歌えるくらいなら


役者やってないでアーティストとしてとっくに


世界へと旅立っているのでそんなキャストはいない。


だったら中途半端に歌わせない方がBESTだろう。


そんなことを原作に忠実に表現するとしたら


この表現が限界かなって所だと思います。


ただちょっとその回数がくどくて冷める所はありました。


それよりも気になったのは千葉くんのラップバトル


どう考えても相手の方がうまかったので


判定に疑問を持たざるえなかったのが残念です。


演奏はごまかせても歌唱になると


別の人の声を使うわけにもいかないので


ちょっと音楽漫画を表現するには難しい所ですね。




ただ全体的にはバンド感の良い所や


本格的なバンドサウンドはやっぱり映画館で


観た(聴いた)方がBECKの世界を堪能できると思いました^^


それにバランスよく原作ストーリーが織り込まれていて


原作を知らなくてもしっかりと映画として成立してるので


この映画は映画館で観るのがオススメです♪






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