砂時計 | 『もの想い』macoto

『もの想い』macoto

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そそっかしい僕らは

砂粒が落ちるのも待たず

何処に急ぐのだろう

大切な生命(いのち)が失われているのに…


文明は発達し 常識も変わってく

時代のスピードに価値観は歪んでく

生まれくる子供は選べないけれど


落ちてゆく時は 落ちてゆく砂粒

知らぬ間に過ぎ去ってしまう

変わりゆく現代(いま)は 変わりゆく誕生

人間が支配する生命



おびただしい遺伝子

本能を犯してく原子

何を伝えるだろう

退化した心は潰されてしまうのか


感性を切り離し 研究は進んでく

僕らは幸せに鈍感なエゴイズム

消されてく子供に気付かない誰も


落ちてゆく人は 落ちてゆく砂粒

知らぬ間に流されてしまう

罪と罰 いつか気付くはず必ず

遺伝子が犯した過ち



あるがまま受け入れるのが宿命

歩き出し切り開くのが運命

ありのままさらけ出すのが生命

そして僕ら 生きてこそ人生



忙しい毎日は

砂粒が落ちるのも待たず

僕を運ぶのだろう

大切な生命が失われているのに…








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 人の寿命はまるで砂時計

 上の砂が尽きる前に

 できる限りのことをしたい

 生まれて来れなかった命

 生きられなくなった命の分も