僕の寿命を | 『もの想い』macoto

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ブログネタのテーマを物語風にした

ブログネタショートストーリーですニコニコ

今回のテーマは

“自分の寿命を設定できるとしたら何歳にしたい?”



「僕の寿命を」   作:macoto



神様 お願いだから

理沙を助けてください…



僕が社会人になって二度目の春

一目惚れなんて信じてなかった僕の前に

天使のような笑顔の君に出逢った



会社の先輩が社会勉強だと言って

乗り気じゃなかった僕をキャバクラへ

連れて行ってくれたパンドラという店で

理沙はバイトをしていた


理沙は肌の色が少し黒くて

だけど流行りで焼いてるような

そんな外見ではなかった


目がくりっとして人なつっこい笑顔で


「はじめまして~理沙です」


と僕の隣にちょこんと座った


「は、は、はじ、はじめまして…」


初めての雰囲気に緊張して

ドモってしまった僕に

理沙は優しく目を細めて微笑んでくれた


「わたしも今日が初めてなんだよ~」


理沙も今日が初バイトの日だった

父がタイ人で母が日本人のハーフで

この不況で父は派遣切りされて

生活が苦しくてこのバイトを始めたという


なんだろう…

見た目が綺麗とかそんなんじゃなくて

彼女の雰囲気と波長がぴったり合って

僕らが惹かれ合うのに時間は要らなかった




それから僕らは店で会うのではなく

普通に付き合い始めて半年が経った…


実際の時間以上にふたりの心の距離は

体が要らないくらいに近付いていた



…そんなとき突然鳴った携帯電話

画面には「理沙」の名前が表示されている


「もしもし、どうしたの?バイト中でしょ?」


僕は相手を理沙だと思い込んで話した


「一寿くん?理沙が交通事故に遭って

いま病院からなの、早く来て…」


電話の声は理沙のお母さんだった

バイトに向かう途中で信号無視した車に

轢かれて意識不明の重体だと

涙ながらの電話だった


僕は慌てて病院へと走り出した



いつもは信じてない神様に

僕は心のなかで叫んでいた


「神様…お願いだから

理沙を助けてください

僕の寿命を減らしても構わないから

助けてください…」


僕は本気で僕の寿命の残りを

理沙にあげたいと願った



その瞬間に僕の体は宙に舞っていた



気が付くと真っ白な天井

どうやら僕は病院に向かう道で

慌てて飛び出した所を

バイクに轢かれたらしい


足元を見るとドラマでよくある風景で

右足が吊るされていた



そして何気なく顔を左に向けると

同じような格好で痛々しい姿だけど

理沙が優しく微笑みかけてくれていた


僕はまた真っ白な天井を眺めて呟いた


「神様…ありがとう…」


               fin…





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自分の寿命を設定できるとしたら何歳にしたい? ブログネタ:自分の寿命を設定できるとしたら何歳にしたい? 参加中



自分の寿命を設定できるとしてもしないんじゃないかなぁ
と思います^-^;
きっと自分の死ぬ日が解ってしまったら
その日ばかり気になってしまって
やりたいことが出来なくなってしまうんじゃないのかなぁ?

たぶんやりたいことや生への欲求はいくつになっても無くならないと思うけど
いつ死ぬか解らないから人生を楽しめるんじゃないでしょうかねにこ


中学生の頃には尾崎豊の享年と同じ歳で死ぬとか

馬鹿なことを言ってたmacotoですが(笑)

とっくに過ぎてるし、自分の命を粗末に考えてた愚か者だと

今ではあの頃の自分に言ってあげたい^^;


もしかすると明日、事故や病気で亡くなってしまうかもしれないから
いつ死んでもいいという覚悟生きた証を残せるように
今を自分なりに一生懸命に生きたいと思いますキャッ☆チョキ

まぁいつもそんな風に思ってるわけじゃないけどね(笑)