映画『武曲』

台風の夜、墨を混ぜた黒い雨が降る中で、泥まみれになりながら闘う、研吾(綾野剛)と融(村上虹郎)が直接対決するシーン。
剛くんが懇願した黒い、墨の雨。
姫にとっては、墨の香りってすごく落ち着く、沈静効果があるのですが、

撮影で、三日間かけて、墨にうたれ続けた剛くんは、かなり疲弊したとか・・・でもその疲弊した感じが役に投影できたと・・・。

役者を疲弊させる墨ですが、研吾のように剣をふるっていた何百年も前の武士たちには、疲弊した心を癒す墨もあったのです!

『水墨の風』@出光美術館にいってきました!
雪舟と長谷川等伯、ふたりの画風を一緒に楽しめる、なんとも贅沢な展覧会!

ギリギリ、会期に間に合いました!

等伯の空間の美は、ほんとに好き。
何もないのに、そこに物語が詰め込まれているような気持ちになる。

そのほかにも、岩佐又兵衛、田能村竹田など、すきな絵師の絵に、久々に出会えてうれしかったです。もともと武家出身で、絵師に転じた方の絵にすごく興味があるので、楽しかったです。
田能村竹田も、脱藩して絵師になります。
元は、大分の岡藩士なんです。岡藩といえば・・・。

うん?話がそれてきましたね(笑)
ということで、実際には香りはなかったのですが、見ているだけで、風にのり、香ってくる墨を感じ、癒されました。


さて、こちらの二人は、墨の雨にうたれ続け・・・

綾野:でも、当分、墨に降られるのは…あれを落とすのは本当に大変だったから(笑)。

村上:普通の墨じゃなかったんですよね。

綾野:洗っても全然落ちなくて。

村上:二人ともエイリアンみたいな姿になってましたよね(笑)。

二人ならエイリアンでも癒されそう(笑)

墨の雨、墨の風・・・。