先週読んだ「2012年 本屋大賞」を受賞した本。


偶然にも、ブロガー仲間のzucchero さんと同時期にこの本を読みました。



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最近、芥川賞、直木賞の作品ってどこか私の感性にピンとこないものが多かったのですが、この「本屋大賞」っていうのは期待が膨らみました。


うちの図書館も待ちが3桁の数。この人気のほどが伺えました。


まず、このフシギなタイトル。


「舟を編む」



1冊の辞書を作り上げるために長い歳月をかけ、仕事に向ける編集者やその周りの人々との関わり。



なにかを生みだすためには、言葉がいる。ふと、はるか昔に地球上を覆っていあっという、生命が誕生するまえの海を想像した。混沌とし、ただ蠢くばかりだった濃厚な液体を。ひとのなかにも、同じような海がある。そこにこ言葉という落雷があってはじめて、すべては生まれる。




「言葉を生みだす心は、権威や権力とは全く無縁な、自由なものなのです。また、そうであらねばならない。自由な航海をするすべてひとのために編まれた舟」



さらに辞書に使われる紙も重要な条件があるそうです。

ページ数が多い分薄い紙が必然で裏の字が透けない印刷技術が求められるます。


さらに驚いたのは、ぬめり感というこだわり。

指の腹だけで難なくめくられるしっとりした質感を出すために製紙工場の担当者もなんども試作を重ねます。


地道な作業を黙々と校正していく編集者やその関係者の苦労を垣間見て、我が家にあるこの辞書も、もうしばらく処分を延ばすことにしました。



俺達は舟を編んだ。太鼓から未来へと綿々と繋がる人の魂を乗せ、豊穣なる言葉の大海をゆく舟を



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なお、この小説は来年の春、映画化されるそうです。

私も読み終えたとき、映画で見てみたいと思いました。


しかし、個人的な感想ですがキャティングを見て、「ちょっと違うな」と・・・

未だかつて、原作を越える映画をみたことがないので、期待はしていませんが映画の紹介が面白いので、ご紹介します。



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