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KREVAの「挑め」はヒルクライムTOCに対するアンサー?

こちらのブログではお久しぶりです

どうもMACHEE DEFです

先週、授業で「教材に使ってほしい曲とかある?」と

生徒にアンケートをとってみたところ

ヒルクライムのNo.109という曲がいい

という声があったのでYouTubeで早速試聴してみました

僕は彼らのシングル曲しか耳にしたことがなかったので

フロウもある程度簡単で、教材になりうるだろうと考えていたのですが

聴いてみたら意外にスキルフルでビックリ!

教材として扱うのは難しいかも・・





まぁそれはさておき

なんでNo.109って言うんだろうと思ったら

MCネームがTOC(トク)だから109なんですね、たぶん

で、ここで僕はKREVA氏を思い出しました(読みやすくする為、以下敬称略します)

KREVAも自らの事を数字に置き換えてよく908と言っているからです

となるとTOC氏は、KREVAに声やフロウが似ているという世間の声を受けて

敢えてこのNo.109という曲を作ったのか?とか色々考えちゃいまして…

改めて歌詞に注目してNo.109を聴いてみると3バース目の内容とかは

自身がKREVAに似ていると言われてる事へのアンサーともとれる気がします



そしてもう一つ僕がふと気付いた事

それは挑め/KREVAのPVです

あれってたしか100いくつかで終わってたよなー

あれ?もしかして?

と思ってPVを見返してみました



するとご覧のように108で終わってるんです

108という番号で画面がいっぱいになり

次のカットで109が表示されるかと思いきや

109という番号は表示されず

そこにはKREVA1人だけが立って終わっています

109はない、いない

これはもしやNo.109に対するアンサーなんじゃないかと

リリース日を考えても

No.109収録の彼らの2ndアルバムが2010年11月24日発売で

KREVAのシングル挑めが2011年2月16日発売と

リリース日が近い事も気になります



他にも、挑めのPVの107のカットんとこで

KREVAがたくさんいるのは自分を真似しているやつがいっぱいいるという意味なんじゃないか?とか

あとリリックに関しても

「1度目も2度目も何度目も許す」

ってのはモロにアンサーっぽく聴こえます

「仏の顔じゃないが俺は俺を認め挑め」

俺は俺を認め=KREVAはTOCを認め?って意味?

真似する事は認めてやる、容認してやるよ的な?



あと、挑めのリリックは

3という数字を言わない、というルールがあるようですが

これはNo.109が収録されている彼らの2ndアルバム、

というのを意識してるんじゃないかと

つまり3はない、3枚目は出せない、的な?

PVの1:30あたりで「3」と書かれたビリヤードのボールが落ちてきて

それを拾わずに無視して歩いて行ってしまうのも

そう考えるとコワイです。。


「あっそうなんだ。」 でも俺は行く2歩
下がるのわかってるならば前行く 内心面倒 
でも それそのまま口にしてしまえば
 ハイ THE END


って辺りもTOCを意識してのリリック?




文句もいえるがスルーで身につけろ。



ってとことか。




どうでしょう?

皆さん






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4月から専門学校でラップを教える事になりました。

お知らせです


私、4月から東京アナウンス学院という専門学校でラップを教える事になりました


ラップの先生、ラップ講師・・・


ちょっと胡散臭い響きですがw


僕は俄然本気でございます


いわゆるカルチャースクールやボーカルスクールのような場所ではなく


専門学校という場所でラップの授業をさせていただけるというのは


おそらく日本初の試み(違ったらすみませんw)だと思いますし


大変光栄な事です




というわけで今回はちょっと趣向を変えて


そんなラップの授業をするにあたっての僕の意気込みなんかを書きたいと思います


長くなると思いますが最後まで読んでいただけたら嬉しいです




ではまず・・


東京アナウンス学院(以下アナ学)という学校について


アナ学には声優科、放送演技科、アナウンス科等があります


つまり生徒の大半は


声優、役者、TVタレントやお笑い芸人、ラジオのDJやアナウンサーを目指している卵達なのです


ラッパーを目指している子は・・おそらくアナ学には来ないでしょうw


ではなぜアナ学はラップという授業を設けてくれたのか


それはアナ学の豊富な選択授業の種類を見れば一目瞭然です


選択授業とはその名の通り、各科の必修科目以外に自分が選択して取る、


大学でいう単位みたいなもの(大学行った事ないからよくわかんないけどw)なのですが


これにはパントマイムやヒップホップダンス、司会実習、ボイストレーニング等々・・


自分が目指す職業に大いに関わるものから


直接関係のないものまで様々あります


そして生徒たちは、それら選択授業を自らの芸の肥やしとして、


その道のプロから学べるようになっているのです




ふー



だいぶアナ学のまわし者みたいになってきたなw




まぁ



なんでこんな詳しいかと言うと僕の母校だからです、はい


12年前、当時お笑い芸人を目指して僕はアナ学に入り・・


時を経て今はラッパーになりましたw


でも実はラップは芸人時代も趣味で継続してやっていたので


ラップ暦という事で言うとかれこれ13~14年になります




と自分の経歴も挟みつつ話を元に戻しますw




というわけでそんなアナ学の選択授業の一つとして


今回「ラップ」という授業を僕が担当させてもらう事になったわけですが


実際、どんな事を教えるのかと




うむ




一番わかり易く言えばこのブログに書いているような事です


「なんだよ、ブログに書けるような簡単な事かよ!」という声も聞こえてきそうですが


もちろん実際の授業ではブログじゃ説明しきれていない部分や


文字や文章だけじゃ説明できない、伝えきれない部分等も伝えられるので


より詳しくわかり易くラップの解剖、及び講義ができるんじゃないかと考えています


それと同時に、生徒たちには実際ラップをしてもらうわけですし


当然僕もラップします




そんな対面式のラップの授業を通して


生徒達にはリズム感のあるしゃべり方や


ラップ的日本語の発音、滑舌なんかを学んでもらい、


自分の目指す職業に活かしていただけたらなと考えています




今やラップという歌唱法は市民権を得ていますからね


表舞台に立つ人にとってはきっと


この「ラップ」という授業が、将来何かしらの役に立ってくれるだろうと!


僕は確信しています!




授業は週に1回、90分


計14回を予定しています




もう頭の中には全14回の授業内容もイメージができております


一応言っておくと、ヒップホップ文化云々なんて授業はしませんw


将来ラッパーになりたい生徒が集まるわけではないですからw


なので、徹底的に


「歌唱法としてのラップ」というものを掘り下げて授業します!





頑張るぞー!!



というわけで


誰かこの件でインタビューとか取材とかしてくれないかしら?(←考え甘い?w)




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日本語ラップにおける「母音(あいうえお)」とか「わ、を、ん」の利点

今回は日本語ラップにおける「母音」や「わ、を、ん、っ」の利点について書きたいと思います

このブログでは何度も触れていますが

フロウのキモになるのは3H(配置、発音、歯切れ)である、というのが僕の持論です

で、今回はこの3Hの中でいうと配置と歯切れに関わるお話なのですが

通常、ラップ(ビートに言葉を配置する行為)は

一小節・・というか一拍を何分割するかによってグルーヴが変わってきます

つまり、その分割数=ハメる言葉の音数(発音数)であり

ラップの構造というのは、全てこの理論に基づいて構成されていると言っても過言ではありません

と言っても全ラッパーがその辺を意識して作詞作業をしているかというとそうではないと思います

というかそんな事を意識するのは

リリック執筆中に発音数やグルーヴ、言葉選び等に悩んだ時だけであって

僕も基本的には直感で書いていますし

聴いてて、ラップしてて気持ち良いかどうかという判断基準で

書けば良いと思ってます




ちょっと話がそれましたが

ようは上記の理論に当てはめてラップは分析できるという事です

そしてこの理論で日本語ラップを分析していくと

だいたいの曲が一小節を16分割(一拍で言うと4分割)してラップしているのがわかるかと思います

中には前回書いたような一小節を24分割(一拍で言うと6分割)している曲もあったり

それらを気持ち良くゴチャ混ぜにしたようなスタイルのフロウもありますが

基本的にBPM95(ぐらい)以上のビートになってくると

一小節を16分割の倍、つまり32分割で言葉を配置する行為は不可能になってきます

不可能ではなくても早口にせざるを得なくなり

聴き心地が悪くなってしまったり・・

つまり分割数を多くすればするほど

ラップできる発音数の限界に行き着くのです

しかし!

「母音(あいうえお)」や「わ、を、ん」等はこれら発音数の限界を超える事ができる場合があるのです

前フリが長くなってしまいすみません

こっからが今日のメインのお話ですw

以下の言葉を口に出して、なるべく早く読んでみて下さい

①あいうえお

②かきくけこ





どちらの方が早く読めましたか?





もう一つ、コチラも読んでみて下さい

①わをん

②やゆよ





どちらも文字数は同じなのに①の方が早く読めるハズです

つまり「母音」や「わ、を、ん」というのは発音上、他の五十音に比べ発音し易く

一拍を8分割したとしてもスムーズに発音でき

結果、一小節を16分割した中に32分割されたフロウを混ぜ込む事も可能になるのです

他にも「つ」や「す」なんかも発音し易いかな?

ようは発音する際に、口の動き的に「ついでに」で発音できる、

発音し易い五十音は全てこれに当てはまります




あと小っちゃい「っ」について



これも歯切れ(発音する長さ)のテクニックを応用すれば

32分割でフロウしてもスムーズに発音する事が可能です

そりゃあ「っ」なんてどんな口の形してても発音できる五十音ですからねw

というか発音と呼んでいいのかという問題でもありますが・・




とまぁ、長くなってしまいましたが

なぜ今日これを書いたかというと

最近メジャーから発売された日本語ラップで

この技法をよく取り入れている曲があるからでございますw

コチラ↓↓

KEN THE 390「What's Generation feat.RAU DEF,SHUN,KOPERU,日高光啓 a.k.a. SKY-HI」
 


みんなラップうまー


いやー

もっと精進せねば!




あ、私ツイッターもやってます

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オンビートラップの極み、跳ね系フロウ

跳ねるようにラップする「跳ね系フロウ」

そんな呼び名は存在しないと思うけど(てか僕が今勝手に名付けました)

スタイルとしては確実に存在する、あのフロウ

一拍を6分割、6音で(3連譜の倍)言葉を配置、スタッカート気味にフロウするあの感じ

時期でいうと90年代前半に流行ったフロウなのかな

これとか
↓↓


これとか
↓↓


日本人だとこれとか
↓↓


あと忘れちゃいけないのが下町兄弟ね

下町兄弟こそ日本語ラップ界の跳ね系フロウ代表格
↓↓


かっこいいなー

跳ね系フロウ(6連譜)できて、サビ手前でその半分の3連譜フロウにするところが粋!



最近流行りの後乗りフロウや、

日本語を英語風に発音する、あの新しいフロウも良いけど

そのカウンターなのか何なのか

僕の中でこの跳ね系フロウがやたら最近ツボなんです

リズムを外す、ずらす気持ち良さのオフビートラップに対し

この跳ね系フロウはリズムにカッチリはまった時の気持ち良さがたまらない

ある意味オンビートラップの極みなんじゃなかろうか

ニュージャックっぽい跳ねたビートで跳ね系ラップをかましたい!

誰かビート下さい!w



最後にこちらの名曲でお別れ

笹本安詞と下町兄弟のミモザの咲く頃。

ラガマフィンラップ

ラガマフィン

言葉の本当の意味?とか由来は置いといて、

とかくHIPHOP畑の人には

ラガマフィン=レゲエフロウのラップ

という認識があるように思います

今回はそんな、レゲエ風のフロウ

ラガマフィンについて書きたいと思います



言ってもあまり語れる事もないので

YouTube大量投下パターンでいこうかとw

とにかくラガマフィンラップは耳に馴染み易く

POPなモノが多いというのが僕の印象

だからラップを聞き慣れていない人にも好んでもらえる、

間口の広いフロウなんじゃないかと思います

これなんか特に
↓↓
BEST OF MY LOVE/CJ LEWIS


元ネタBEST OF MY LOVEのPOPさももちろんあるけど

やはりド直球なラップのフロウに比べ

ラガマフィンは聴き易いと思う

あと陽気w

これも好きな人多いのでは?
↓↓
SEXY GIRL/SNOW


トラック的に言うと上の二つはスウェイビート調(BEST OF~はモロ)

っていう共通点もあって

いかにも日本人が好きそうな・・

というか僕がスウェイビート好きなんですw

スウェイビート最高!



おっと

話がそれかけましたが・・

もうちょっとHIPHOP寄りなラガマフィンを紹介します

この辺とか(3:35辺りで曲が変わっちゃいますが・・)
↓↓
Real lover/MAD LION


あとDa Bush Babeesにも一人ラガマフィンフロウの人がいます

名前わかんないけど1:45あたりからの彼
↓↓
Da Bush Babees/We Run Things (It's Like Dat)


あとはShaggyとかBeenie Manとか・・

他にも結構いると思います



こう聞いてみるとラガマフィンて

今の日本のメジャーシーンに多く存在する、

メロディーラップの原型になってるフロウなんじゃないでしょうか

例えばケツメイシなんかも

「レゲエとHIPHOPの中間」的スタンスでデビューして

今にいたるわけで・・






あ、だからケツメイシはモロですねw

レゲエとHIPHOPの合いのこがラガマフィンなわけですから

当たり前の事言いました、すみません。。

でもそんなケツメイシが

日本語メロディーラップの基盤を築いた事は間違いないでしょう

ちなみに僕がケツメイシで一番好きな曲
↓↓
よる☆かぜ/ケツメイシ


ドラムのサンプリング感とか

RYO氏の三連譜の倍速ラップとか

ラガマフィン調のフロウであったり

Pharcydeっぽさであったり

この頃のケツメイシのバランスが僕は一番好きです

個人的に。





またもや話がそれつつ・・w



今日のまとめ

メロディーラップの原点は、たぶんラガマフィン。

素晴らしいハイプマン

ラップにはハイプマンと呼ばれるポジション(役割)があります

このハイプマンというのはバンドでいうとコーラス、

つまりメインのラップに被せてラップする人を指す言葉です

他にも叫び声や煽り、合いの手(←この言い方でいいかわからんが・・)なんかが

ハイプマンの役割と言えるでしょう



では日本人で代表的なハイプマンは?というと・・

それ専門の人はちょっと思い当たりませんw

例えば2MCのグループとかであれば自分のバースじゃない時に

相方のハイプマンに回る、という光景はよく見かけます

というかそれはごく当たり前のように行われているわけですが

それは、あくまでもメインのラップのサポートであり

目立たない程度に、控えめに、という暗黙のルール?

みたいなものがあるような気がします

ただ、USのヒップホップには

ハイプマンというポジションでありながら

曲中でも目立つわ、際立つわ・・てなアーティストが何人かいます

今日はそんな人達を紹介したいと思います



まず、ハイプマンといえば

この人をおいて右に出る人はいないでしょう

PUBLIC ENEMYのFlavor Flav



この、首からでっかい時計をぶら下げているのがFlavor Flavです

PUBLIC ENEMYの曲は、骨太なChuck D(メインボーカル)のラップを軸に

このFlavor Flavが唯一無二のキャラクターと声をハイプし(被せ)ていく、

というのが一つの魅力になっているわけですが

ご覧の通り、ハイプマンでありながら彼はメチャメチャ目立っちゃってますw

でも実はこのバランスが良いんですよね

あきらかにメインボーカルよりもキャラが濃くて

声にも癖があるんだけど

ポジションとしては、あくまでもハイプマン

自分のバースは持たないんです


↑↑
このパジャマみたいな格好は何なんでしょう?w

相当キャラ立ってます



ちなみにFlaver Flavはソロ名義でも音源を出しており

そちらではハイプマンとしてではない、彼のソロのラップが聴けます

例えばこの曲
↓↓


んー、、やっぱ丸々一曲Flavor Flavのこのノリはちょっと疲れるか?w

まぁでも愛すべきキャラクターである事は間違いないっス



で、続いて紹介したいハイプマンは

LOST BOYZのFreaky Tah

Freaky Tahの場合、ソロバースが存在する曲もあるので

Flavor Flavほどハイプマンに徹しているか、というと

それほどでもないんですが・・

LOST BOYZの代表曲を聴いてみると

どれもFreaky Tahがハイプマンに徹しているものばかりのような気がします







好き過ぎて思わず3曲レコメンドw

この、ダミ声で合いの手を入れたり煽ったりしてるのがFreaky Tahで、

メインのラップを歌ってるのがMr Cheeksですね

いやー2人ともかっこいい・・

そしてこのFreaky Tahのハイプ感がやヴぁい

この二人のバランス、声の距離感はぜひとも再現してみたい

てかどうやったらこの感じって出せるのかなー

実は過去に一度、この感じを出そうと試みた事があったんですが、

全くうまくいきませんでした・・w

ちなみにこちらがFreaky Tahのソロ
↓↓


んー、、これもやっぱハイプマンとしてのFreaky Tahの方が僕は好きですね



こんな風に、彼らはハイプマンという役割でありながら

メインに引けをとらない存在感を示し

且つ絶妙なバランスで、けっしてメインの邪魔をしない、

というかむしろメインを引き立てまくる、そんなラップをしているわけです



こーゆー素晴らしいハイプマンがいるグループって・・



何か良いですよね



僕の好みですがw

95~96年頃のフロウ

前回、ラップにおける被せについて書きましたが

今でこそ当たり前のように使われているその手法も

90年代の中頃まではほとんどの曲が一本録りで

被せはそんなに多用されていませんでした

当時リスナーだった僕には理由はわかりませんが

単純に機材等テクノロジーの問題という事なんでしょうか

まあとにかく

被せがない分、リスナーを飽きさせない為にも

当時はフロウに大袈裟な抑揚をつけたり、声の表情を豊かにする、

といった手法がとられていたように思います



現在ではリズムやメロディー、配置重視の、

それこそ、より音楽的なラップが主流となっているわけですが

これには「被せ」が大きな役割を果たしているように思いますし

もっと言うと「被せ」がラップに多く取り入れられるようになるにつれて

大袈裟な抑揚や、声に表情をつけたラップというのは

徐々に影を潜めるようになっていったのではないかと思います



まあそれはそれで良い事だとは思うんですが・・

やっぱ声の表情とかって大事だと思うんですよ

特にラップにおいては



なんなら以前書いた「ラップの3H」に表情のHも加えて「ラップの4H」にしたいぐらいです



そんな思いから・・



というわけでもないんですがw

「被せナシ」という、ある意味での足かせをつけて、

90年代中盤のあの抑揚のあるフロウと

声の表情が豊かだったあの頃の日本語ラップを再現してみようと

そんな、挑戦にも似た試みで始めたのが、

ラップにおけるビブラートでもちらっと紹介した、

極・悪名なのです



当然、当時の熱量や空気感を超えるなんて事はできないわけですが

それでもある程度は近付けてるのではないかと思います

そんな極・悪名の最新作がやっとできましたので紹介します

今回は8人のMCによるマイクリレーものです

異臭騒ぎ/天の邪鬼,蹴舌吸,死脳,鼓鬼,BDM a.k.a BIG DADDY 麻,パルスtheマルス,yami-MC,番犬


トラック&ミックスは90年代HIPHOPを愛してやまない男、

DJ KO-NEY a.k.a 鼓鬼

ちなみに僕は97年当時に名乗っていたMCネーム「天の邪鬼」でラップしております

こちらはニコ動版
↓↓

ラップにおけるかぶせ

ジャンルを問わず、ボーカルレコーディングにおいて

よくとられる手法の一つに「被せ」というものがあります

この「被せ」というのは、その名の通りメインのボーカルに

重ねて録るボーカルを指す言葉ですが

ことラップミュージックにおける「被せ」というのは他ジャンルのそれよりも

自由な発想で用いられ、多用されている手法の一つであるように思います

早速、具体的に曲を聴きながら解説していきます



今回は自分の曲になってしまって大変申し訳ない・・w

ただ「被せ」というものを解説する上で

一番解説し易いのはやはりどうしても自分の曲という事になってしまう

そこだけはどうかご理解いただきたい

さて、0:34辺りから僕のラップが始まるわけですが

わかり易く、被せている箇所にアンダーラインを引いて解説していこうと思います

やれ何だかんだほれ!こんな世相も  粋に生きてけんなやっぱ江戸っ子

入り口はインパクトが欲しかったので全被せで

ただし自分の声で被せるのではなく、メンバーの大地に被せてもらいました

遠慮ねぇ洒落っ気茶目っ気  歳だからダメってなねぇぜ

再び大地に被せてもらう

ただし一行目とは声色を変えてファルセット(裏声)で被せてもらいました

人生華やかにしてナンボ__  夢買ってんだろサマージャンボ__

ナンボ、ジャンボ、それぞれの後に半拍ずらしてボー!という被せ

自分はこれをお手製ディレイと呼んでいますが

これは僕が好きなラッパーGREG NICEがよくやる手法です

暗い顔つきもうやめ!  酸いも甘いも飲み込んだれ

さらけ出す自分のステータス  それこそオリジナルフレイバ~♪

運気到来  It'sハイカラビューティホーライフ!!


後半は普通に韻のところを被せるという、

ラップの被せ方で一番オーソドックスなパターン

しかし、これもどの程度被せるのが気持ち良いのか

正解を探りながら録っていき

この曲の場合は最終的にこのようなカタチで落ち着きました



といったように

ラップの被せ方には色々な選択肢、アイデアが用いられます

アーティスト、曲によってはメインを全被せ(ダブル、つまり2本)で録って

さらにハモリを1本、もしくは部分的に被せるボーカルを1本

という構成をとったり

はたまたメインは1本で真ん中に配置し、

韻のところ(強調したいところ)の被せを2本録って

それらをそれぞれ左右に振る

なんて手法をとっている曲もあったりします

つまりラップミュージックにおける被せは

実に多種多様であり、言ってしまえばアイデア勝負でもあるのです

だからこそ、そこに着目して曲を聞いてみると

新たな発見があったりもします



ちなみにK.U.F.U./RhymesterのMUMMY-Dバースは

歌詞の中でも言及されている通りダブル(被せ)ナシという、

ある意味今回の話の逆転の発想とも言えるアイデアでラップをかましているわけですが

メイン一本だけという手法をとる事で

被せのあるラップにはない、独特の緊張感が生まれています

1:36辺りからMUMMY-D氏のバース
↓↓


このように「被せ」は曲によって

アーティストの声色によって

上手く使い分けていくのがベストなんだと思います

被せアリの良さ、被せナシの良さ、どちらもあるので

そーゆー部分全部ひっくるめて、僕は「被せ」にこだわるラッパーですw

僕のレコーディングに立ちあった事がある人はわかると思いますが

僕の場合、メインよりも被せ録りに時間がかかります。。




・・・いつもすみませんw

ラップにおけるビブラート

歌を歌う時などに使われるテクニック、ビブラート

実はこのビブラート、ラップにも応用されているんです







詳しい説明をする前に




まずは、ビブラートとは何か?というのを念のためご説明
↓↓
ビブラート(伊: vibrato)とは、演奏・歌唱において音を伸ばすとき、その音の見かけの音高を保ちながら、その音の特に高さを揺らすことである。


(wikipedia先生から引用)



つまり声(音)を伸ばしてるときにそれを揺らす、震わすというワザ





ん?ラップって伸ばしたりするっけ?





いいえ、歌と違って伸ばす事なんてほとんどありません

でもラップにもビブラートがあるんです

このOl' Dirty Bastardのラップを聴いてみてください
↓↓


どうでしょう?

箇所箇所で声を震わす事により独特なグルーヴが生まれてます

これがラップにおけるビブラートなのです



そしてこのテクニックを活用している日本のラッパーといえば

やはりラッパ我リヤの山☮マン

彼をおいて右に出る者はいないでしょう



3:19ぐらいからが山田マンのバースです







余談ですが

実は僕も、この曲でちょこっとラップビブラートを試みております
↓↓


1:30辺りの「まだ喋るから~~~」のとことか、、



・・・


上のお二人に比べるとまだまだです。。

もっと頑張ろ~

オンビートとオフビート

ラップの歌い方でよく聞く、オンビートとオフビート

オンビートはその呼び名通りビートに対してドンピシャでハメるラップの事ですが

じゃあオフビートは?っていうと「モタらせるラップの事でしょ?」って思ってる人がいます

でもこれはちょっと違いまして

オフビートはあくまでもオンでないモノを総称しているだけで

前乗り、つまり走らせるオフビートラップっていうものも存在するのです

ただ、一般的に後乗りの方が実践している人が多くて

昨今のトレンドでもある為

オフビート=後乗りラップ

って意味で使われる事が多いのも事実

まぁ僕も後乗りラップの事を「オフビートだなぁ」と言ったりするので

言葉の使い方はどうでもよいのですが

オフビート=後乗りラップだけではないぞって事は

認識してもらいたいっす



前置きが長くなってしまいましたが

今日は後乗りラップではないオフビートラップ、

前乗りラップを紹介しようと思います





と言って思い返してみたが・・

前乗りラップを実践していてわかり易いラッパーというのが非常に少ないw(記事を書き始めてから気付いたw)

でも、このキエるマキュウのMAKI THE MAGIC氏はとてもわかり易い

そして前乗りラップにおいて氏の右に出る者はいないだろう
↓↓


んーこの前乗り感がたまらん

MAKI THE MAGIC氏の後のKASHI DA HANDSOME氏がわりとオンビート(発音の妙によるやや後乗りラップ)なので

差があってわかりやすいかと思います



前乗りラップは一聴するとヘタなラップに聴こえがちですが

聴いてるとなんかクセになる中毒性を持っています

そして何より、実践してみるとわかると思いますが後乗りラップより難易度が高い

走らせて独特のグルーヴを生むのはホント難しいのです




海外のラッパーからも紹介しようと思ったんですが

・・・思い当たらずw

箇所箇所で意図的に走らせるラッパーはいるんだけど

MAKI THE MAGIC氏ほど前乗り感があるラッパーはちょっと思い当たらない



んー誰かいるかなー

あの人は?みたいなのあったら誰か教えて下さい

あー確かに!ってなるかも



ともかく

前乗りラップをする人は非常に少ないのですが

確実に存在するのです

そして昨今の後乗りラップブームの反動で

もうすぐ前乗りラップブームが来るんじゃねーか?

って勝手に思ってみたりする今日この頃
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