以前、NHKを拝見させて頂いていたら爆笑問題のお二人の番組に坂本龍一さんが出演なさっていて、色々インタビューを受けていました。


隣で母が寝ていたのでテレビのヴォリュームは小さめだったのですが、そのインタビューの内容はかなり素晴らしかったと思います。


タイトルは覚えていないんですけど、4”33(で合ってましたっけ?)と言う『トリビアの泉』でも紹介された4分33秒間ずっと音が流れていない音楽があるんです。


それを坂本龍一さんが紹介していらっしゃいまして、こう言っていました。


「音があるだけが音楽じゃない」と。


あの曲を作った人曰くもうちょっと別の理由もあった気もしますが、でも、坂本龍一さんの仰っている事もおこがましいかも知れませんが、物凄く良く分かるんです。まだまだ坂本龍一さんのレベルに到達するには至りませんが…。


確かに、音のない音楽と言うのも存在するのです。確か、その音楽の楽譜は全部休譜だけだったような気がします。


ですが、音楽と言うものは自由で、どんな形であれ、全て休譜であろうとそう言う音楽は音楽であってしかるべき存在だと思います。


他にも


「リズムが合ってなくてもそれは音楽になる」


と言うような事も言っていました。


これは、凄く勇気を頂いた言葉で、たまに僕の作る曲で、上物とドラムが合ってなかったりする場合があるのですが、それもありなのだなと。


現在、アルバムに収録する曲で、リズムが微妙に合っていない部分があったりするのですが、不思議と僕の声が入る事によってそれが違和感がなくなるのです。つまり、大きくリズムを取ると実は合っていたりすると言う事なんですけど…。


話が若干変わってしまうのですが、以前弟・Yと喋っていて、凄い昔のクラシックの曲でコードが全然合っていないのに不思議とコードが合っている様に聴こえると言う曲がありまして、つまり、リズムやコードが合ってなくても、それは音楽として成立するんだなぁと。


音楽理論としては間違っているかも知れませんが、それでもやはり音楽としては成立するのではないかと思います。


後は、「音楽で世界はプラスな方向にもマイナスな方向にも変えられる」的な事を仰っていました。


これも、この話の前に余談になってしまうのですが、以前何かで読んだのですが、昔、ナチスのヒトラーが演説を行う際に人間の耳に聴き取れないレベルの微妙な重低音を流し続けて人に威圧感を与えていたと言う話しがありまして、そう言った事が出来るのであれば、マイナスな方向に使って世界を狂乱に陥れる事も可能なのではないのかなと思います。


実際、人を精神的に不安定にして自殺にまで追いやる曲が存在するのですから、そう言った事は不可能ではないのではないかと。


でも、奇麗事に感じてしまうかも知れませんがやはり音楽をそう言った方向に使って欲しくないと言うのが僕の本音ですね。


僕も音楽をやっている人間で、なおかつHipHopと言うポジティブで何とも自由な音楽をやっているのですから、せめて、プラスの方向に音楽を言い方は悪いのですが利用して前向きな方向に変えて行ければいいかなぁと思います。


世の中を変えるのであればいい方向に変えて行きたい。


最後になりましたが、このインタビューを聞いた時、やはり、坂本龍一さんと言う方は天才なんだなぁと思いました。いい話しが聴けてよかったです。もっと深く、掘り下げて知りたくなりました。


前に、You tubeで『戦場のメリークリスマス』をバンドアレンジして野外の音楽フェスに出演していた映像を拝見させていただいた事があるんですけど、凄くカッコ良かったのを覚えています。


もっと、音楽を好きになりたい。もっと音楽について知りたい。坂本龍一さんでも、そうでない方の音楽でも。


そんな衝動にかられました。