APC-79 装甲輸送車 | レゴランド国

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APC-79 装甲輸送車は陸上部隊に配備されている装甲兵員輸送車である。


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本車が開発される以前、陸上部隊は4名乗りの小型装甲車であるAPC-40を運用していた。
APC-40はレゴ暦1940年に開発された装甲車で、堅牢な設計の頑丈な装甲車であった。


しかし、運用を開始してから30年以上が経過し、老朽化も進んでいた。
性能も各国の兵員輸送車と比べると見劣りする物であり、早急な代替が必要であるのは明白だった。


1974年、陸上部隊はAPC-40を置き換えるための新たな装甲輸送車の開発をゴールデン社に依頼した。
陸上部隊が提出した要求は以下の通りである。


・主力戦車に随伴可能な機動力
・なるべくなら低コストが望ましい
・良好な操縦性


この要求を元に、ゴールデン社は開発を開始し、2年半後に試作車両が完成した。
完成した試作車両はコンパクトで背の高いフォルムの装甲車であった。


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最も初期に作られた試作車両。その姿はまさに箱そのもので、さすがにこれは

見た目がダサすぎるという理由ですぐにフロントのデザインは変更された。


改良後もほとんど箱のようなものだが、少なくともこの試作車両よりはマシである。



ダートコースや通常路面などでの走行テストなどの所要の試験を経て、採用が決定し
改良を受けた上で1979年からAPC-79として配備が開始された。


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配備当初の貴重な姿を収めた画像。青と薄い灰色を混ぜた旧塗装と呼ばれる

時代の頃の画像で、数年後にはこの塗装は全廃となっている。



車体は6つのタイヤを持つ6輪構成で、走破性は十分である。

(ただし車高と重心位置が高く、トレッド幅が狭いため横転しやすい欠点を抱えている)
当時の主力戦車であったMBT-76に随伴出来る機動力を有しており、最高速度は78km/hとなっている。


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搭載エンジンは排気量5400ccの水平対向4気筒ターボチャージド・ディーゼル。
最高出力は300馬力で、最大トルクは56.2kg-fm。


トランスミッションは5段セミオートマチック。


このエンジンはMBT-76に搭載されている水平対向8気筒の4気筒バージョンで、
主力戦車と同じコンポーネントを使用する事でコストを削減している。


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乗員数は6名で、そのうち輸送可能な隊員は5名だがそのうち一人は常に車長兼機関銃手を

努めなければならないため、実質的には4名となっている。


車内はそれなりに広く、空調設備も装備されているため快適性は十分である。

NBC防護機能も付加されており、放射能等で汚染された地域でも活動が可能。


装甲は通常の均質圧延装甲板(RHA)である。当時の装甲兵員輸送車はアルミ装甲を採用する

例が多かったが、本車はそれに反して、重量面で不利だが強度のある均質圧延装甲板としている。


APC-79はアルミ装甲仕様の試作車両も数両生産されており、様々なテストに供されている。
アルミ装甲は鉄鋼と同じ強度を持ちながらも、軽量で済むというメリットがある。


しかし成型炸薬弾頭などを備えた対戦車ロケット弾などには滅法弱く、攻撃を受けた際には大きな

穴が空いてしまい、車内に搭乗する隊員に大きな被害を及ぼしてしまうという欠点を抱えている。


同時に、火災が発生してしまった場合には早期に強度を失うといった問題などもあり、
その結果アルミ装甲は不適合と判断され、通常の均質圧延装甲板に変更されたのであった。


装甲防御力は前面が25mm徹甲弾の連続射撃に耐え、側面が12.7mm弾、

後部は7.62mm徹甲弾に耐える。


上面装甲は車両の近くで炸裂した榴弾砲弾や迫撃砲弾の破片に耐える。

改良型であるB3仕様からは増加装甲が装着されており、側面の防御力が向上している。


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側面に装着された増加装甲。セラミックやチタンなどを用いた軽量複合装甲で、

これにより20mm徹甲弾に耐える防御力を付加出来るようになった。


装甲はモジュール式であり、損傷した際でも簡単に着脱してすぐに交換が可能である。


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武装には自衛用としてMM-85 8.58mm中機関銃が装備されている。
オプションとして対戦車ミサイル「ATM-24 ダージリン」が装備可能である。


なお、B2仕様以降はHM-87A2 12.7mm重機関銃に変更されている。
B3仕様からは機関銃と対戦車ミサイルを同時に装備している車両も見かけられる用になった。


現在の最新改良型であるB4仕様にはアクティブ防御システムである「ヴェイロン」APSが
装備されている。搭載されているAPSのバージョンはヴェイロンⅡである。


新鋭の装甲車として華々しくデビューし、長らく普通部隊と機甲部隊の主力装甲車であった
APC-79であるが、現代では各国の装輪装甲車と比べるとその性能は様々な面で劣ってしまっている。


そのため、現在は後継車両であるAPC-011 アルビオンに徐々に置き換えられている。


老朽化も進んでおり、毎年多数の本車が退役して引退の花道を歩んでいるが、
幾多もの近代化改修などの改良によって未だに各地の部隊では現役である。


陸上部隊も全車両を退役させる予定は無く、当分の間本車は現役の座に留まると思われる。

ちなみに、本車はそのどこか愛らしい外見から女性隊員には「可愛い」と言われ結構人気である。



・バリエーション紹介


本車は非常に多数のバリエーションがあり、様々な改良型、派生型が存在する。



・APC-79B1


基本型。無印APC-79からの変更点は塗装のみで、性能向上などは特に

行われていない。



・APC-79B2


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最初の改良を受けたAPC-79。自衛用の機関銃が12.7mm重機関銃である

HM-87A2に変更されている。



・APC-79B3


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中期型。1987年から生産されたものはこの仕様である。


側面に増加装甲が追加装着され、防御力が向上している。

エンジンもパワーアップされており、300馬力から320馬力となっている。


車体重量は16.2トンから17.5トンに増加した。数は多くないが、現役の車両が残っている。



・APC-79B4


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APC-79シリーズの最終改良型。2000年からB3仕様を対象に行われ、

現在も各地に配備されているB3仕様を対象とした改修が行われている。


側面の増加装甲がより強化されたものとなり、25mm徹甲弾の連続射撃に耐える

装甲防御力を発揮出来るようになった。


その他にデータリンクシステム「AULS」に対応した他、ヴェイロンAPSが装着され

機関銃がHM-87シリーズ最新バージョンのHM-87A3に換装された。


トランスミッションが6速セミオートマチックに交換された他、エンジンも365馬力となり

最高速度が84km/hに向上している。


車体の重量はさらに増加し、18.7トンとなっている。


・CT-84 ミドルキャリア


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APC-79の足回りをベースとした輸送専用仕様の派生型。

主に物資輸送任務や120mm軽量榴弾砲の牽引などに用いられている。


榴弾砲を牽引する際には後部の荷台に120mm砲弾を満載する。

一応装甲が施されてはいるが、そのレベルは7.62mm弾程度と貧弱である。


・M2768 自走対戦車ミサイルシステム


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1988年に開発されたAPC-79B3をベースとした自走対戦車ミサイルシステム。

後部に無人の小型砲塔が搭載され、4基のATM-28 リプトン対戦車ミサイルを搭載する。


車内には6発の予備ミサイルが搭載され、人力でミサイルを装填する。

現在は徐々にアルビオンATGMに置き換えられている。


・CV-81 コマンドビークル


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APC-79をベースとした戦闘指揮車両。

移動指揮車としての役割を果たす車両で、76両が生産された。


退役した一部の車両は警察に配備され、コマンドポストとして運用されている。

現在でも地方の基地などではその姿を見かける事が出来る。


・APC-79FV


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APC-79B4をベースとした装甲戦闘車仕様の車両。


APC-79B4に20mm機関砲と7.62mm同軸機銃を備えた無人砲塔を搭載し、

トレッドを拡大して車両の安定性を向上させ、若干車高を低くする事に成功している。


装甲戦闘車を持たない国などを対象とした安価なIFVとして輸出用に

開発されたが、現在までに販売が成立した例は無い(要するに1両も売れなかった)


このまま忘れ去られる存在かと思われたが、民間軍事企業である

「ブルーウォーターLLC」がこの車両の低いコストパフォーマンスに注目し、大量発注を行った。


その導入数は約420両に達し、同企業の機甲戦力の一端を担いでいる。


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ブルーウォーターLLC社に配備されているAPC-79FV。

20mm機関砲は威力不足だったらしく、配備後に全車両が30mm機関砲に換装されている。


その他に照準装置などが改良されているようだ。


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FV-02 グレンデル、APC-011 アルビオンと共に。


高性能な後継車両が登場してもなお、本車が現役の座にとどまっているのは

優れた基本性能と、余裕のある設計からなる拡張性の高さがあるからであろう。


[諸性能一覧]


[諸性能一覧]

正式名称:APC-79 装甲輸送車

全長:5.72m

全幅:2.4m

全高:2.87m

乗員:6名(操縦手+車長兼機関銃手 隊員4名)

車両重量:16.2トン

       17.5トン(B3)

       18.7トン(B4)

駆動方式:全輪駆動(4WDにも切り替え可能)

エンジン:5400cc 水平対向4気筒 ターボチャージドディーゼル

300馬力/1800rpm 56.2kg-fm/1300rpm

320馬力/1830rpm 56.7kg-fm/1400rpm(B3)

       365馬力/1700rpm 59kg-fm/1200rpm(B4)     

最高速度:78km/h

84km/h(B4)

航続距離:380km

492km(B3・B4)

燃料タンク容量:350L

          500L

燃費:約420m/L(舗装路を40km/hで巡航した場合)

武装:8.58mm中機関銃

    12.7mm重機関銃

    ハードキル型アクティブ防護システム×2(B4のみ)

装甲:均質圧延装甲板

    軽量複合装甲(B3/B4)



[あとがき]


久々の更新になりますね。


今回はリアルレゴ時代に製作した作品であるAPC-79を若干リメイクして製作しました。

まだ創成期の頃の作品なので残念な見た目ですが、自分にとっては思い入れのある作品です。