おかえりなさい | First Quarter
by こーたろー
いつも待つ側の人間
小さい頃は鍵っ子でした
だから待つのは慣れている
友達と遊んでいると夕方の鐘が鳴る
1人誰もいない家に
「ただいま」
「おかえり」なんて返って来ない
誰もいない空間に
自分の声だけ
早く。早く。
この扉が開かないか
ガチャリと鍵を開けて
「ただいま」
と帰って来るのを待っていた
空が暗くなるにつれ
心臓がギューって痛くなる
早く。早く。
涙が零れる前に
「ただいま」を
そしたら最高の笑顔で
「おかえり」を
貴方にあげるんだ