先日の走行中のブレーキ故障で車庫の置物と化している我が愛車
「平成5年式 NISSAN セドリック E-PY32 VG30E」

インターネットであちこち検索してみた結果、年式によってはリコールが出ているらしいとの情報をキャッチしたものの、Y32セドリックはブレーキブースターの故障が多いっていうユーザーによる掲示板などへの書き込みやブログしか見つけられず、決定的な情報を得るために日産自動車本社のお客様相談室に電話を入れてみた

ちょうど昼時だったのでかなり込み合っているらしく音声案内とひび割れた音楽を聴かされながらも5分程で電話が繋がった

応対に出られたのは何やら横文字の名前の女性

外国人か外国人の配偶者がおられるのか、いずれにせよ流石カルロス・ゴーン、世界を見据えた体制かぁ

前記事にある通り状況や症状を伝えると
「リコールが出ているかどうかお調べいたします。少々お待ち頂けますか?」
と、またも待機

ほどなく結果は出たものの、この年式の車両におけるリコールはシートベルトに関するもの1件と、リコールほどの緊急性はないものの改善する必要があるという
「改善対策」
って項目でブレーキ異常警報ブザーのスイッチ交換の2件しか欠陥対策は出ていないとのこと

それでも
「詳しくは担当の者にお繋ぎ致しますので…」
って事なのでそれに従う

電話口に出たのは男性
口調から如何にもクレーム処理には長けてますって雰囲気が感じられる

オイラはまたも状況と症状を説明する
加えて、インターネットで得られる情報や知り合いの整備工場の方の話による
「日産Y32型(グロリア、シーマも含めて)はブレーキシステムの故障が多い」
って件でも日産はどう対応してるのか聞いてみた

「衝突事故寸前の危険にさらされたお客様の気持ちはとてもよくわかります。確かにブレーキは車にとって最も重要な保安部品で故障があっては許されないものではありますが、私共はリコールが出ていないもの、国土交通省から指導を受けていないもの、一定の保証期間を越えているものに関しては責任を負うことはできません」

とのこと

「すでに過去にも起こっているかもしれませんが、今後このブレーキ故障が原因でケガ人や死人が出たとしても関係ないと?」

「はい。言い方を変えれば現時点ではその通りです」

「人命に関わる故障であってもこのケースは何万と製造した中のごく一部で許容範囲内だと?」

「はい。言い方を変えればその通りです。絶対にあっては許されないことですがやはり機械ですから…」

「当たりハズレがあると?」

「そうですね」


約20分ほどの会話を要約すれば上の通りである

確かに、現時点ではこのブレーキ故障が原因でケガなり財産を侵されるなりした者がPL法(製造物責任法)を使ってメーカーを訴えることでしか責任を問うことができない。
そういう意味で「関係ない」と言ったのだろうが、これが人命を預かる自動車を作るメーカーの言うことか?っと正直驚きである

『安全』という言葉を売り文句にしていても保証期間が過ぎてしまえばメーカーにとっては電球の玉切れもブレーキの故障も同じレベルの話なんである

我々ユーザーからすれば
「クルマは電気製品とは違う」って意識があるが、メーカーにしてみればクルマとてテレビや冷蔵庫と何ら変わりないってことだ




この『Y32型』のブレーキ故障は一般の整備工場でも「定番故障」とされているようだし、クレームやディーラーピットでの修理件数も相当あるはずだ
そういう点から考えてもブレーキシステムに不具合があるとメーカーは認識してるはずなのに未だ放置されているのは何故だろうか?

経費が莫大なものになるから?

過去の事故についても因果関係を疑われるから?

企業イメージの失墜を恐れて?

どれも「そうだ」と言えそうだし「そうじゃない」と言えそうでもある

実際のところはよく解らんが、はっきり言えることは皆が思っているほど企業はユーザーのことを考えてはいないし、それによっていまだ何千何万といるY32のユーザーが故障による事故の危険にさらされていることは間違いない




自動車メーカーのリコール隠し等の不正防止リコールの迅速な実施のために、愛車の思わぬ故障や不具合国土交通省自動車交通局が開設する『自動車不具合情報ホットライン 』に届け出ましょう。またアナタのクルマに対して出されているリコール情報も検索できます


国土交通省ホットライン