静かな静かな森の小径
踏みしめるふたり分の小石の音
手を繋いで歩く散歩道は
とても長くて、そして短い
『 歩けなくなったらおんぶしてあげるよ 』
そういって優しく笑ったひと
冗談でも嬉しかった
ささやかな時間の積み重ねが
お互いの距離感を薄めていく
あのひとの優しさに包まることが出来ていたら
思い切って飛び込んでいたら
夏衣がまた普段使いのクローゼットに入る
あのときのワンピース
広げる手が止まり
しばしの時間旅行
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