新月ですね。新月はゆっくり過ごすのが好きです。ずっと気になっていて読んでいなかった本を読みました。
『奇跡のりんご』
NHKの番組でも紹介されたりして、ご存じの方も多いと思いますが、りんごを世界で初めて無農薬無肥料で育てることに成功した、リンゴ農家の木村秋則さん の、8年の月日を語る本です。
虫が苦手な私は、リンゴの木につく害虫と木村さんの壮絶な戦いの場面があまりにリアルで、気を失いそうになりながら、でも、読み進めずにはいられなかった。
これは、魂に深く訴えかける本です。
どんなスピリチュアルな本よりも。
安っぽい言い方ですが『魂の美容液』なので、まだ読んでいない方には本当に読んでいただきたい本です。読み終わった時に、本当の意味で魂が感動し、滋養され、浄化されたのを感じました。
木村さんは、無農薬栽培でリンゴを作ると決意してから、ご存じのように8年という歳月を、苦労という言葉では表し切れない、苦闘を、体験しました。
無農薬でリンゴを栽培するというのは、非常識この上ないことであり、農薬なしにリンゴ(野生のリンゴではなく改良された私たちが日々食すリンゴ)を育てるのは、絶対不可能と言われていたのです。
木村さんも、8年間の苦闘、そして収穫ゼロ故に家族も犠牲にした激貧の中で、何百回、何千回と、もう通常の、農薬に頼ったリンゴ栽培に戻るしかない、と理性では考えるのですが、どうしても何かに突き動かされて諦めることができない。
・・・歯をくいしばって打ち込んでいる時に雷に打たれるようにわかったことがある。ここで自分が諦めたら、もう誰もそれをやろうとはしないだろう。自分が諦めるということは、人類が諦めるということなのだ・・・・・・(本文より)。
オーラソーマの色彩メッセージの中にある、小さな意志と大きな意志(神聖な意思)とは何なのか。この本にその答があります。
そのほかの色彩メッセージもこの本で、リアルに理解できることができると思います。
苦闘6年目、木村さんは、ついに死を決意して、山中に死に場所を求めて入っていきます。そこで見たものは、1本のりんごの木(良くみたらどんぐりだったのですが)でした。青々と葉を茂らせた、山の木々を眺めているうちに、6年目にして木村さんはものすごく当たり前のことに気づくのです。
なぜ、山の木々は農薬をまかないのに、害虫にも病気にもやられずに青々と葉を茂らせて逞しく育つのか。
野生の木々と、リンゴ園のリンゴの違い。
それは、根っこだったのです。
そして、その逞しい根を育んでいる土だったのです。
葉や幹が害虫や病気にやられるのは結果であり、その根本原因はまさに根っこにあったのでした。それを木村さんは6年目にして、自死を試みようとした絶望の夜に、初めて気づきます。そこからまた木村さんは、苦しみを超えて新しい希望へと一歩踏み出したのです。
そこから、無農薬だけでなく、無肥料、そして雑草も刈らない草ぼうぼう状態で、常識を超えた、多種多様な虫や雑草が生い茂る自然の摂理ままの環境でリンゴを育てよう、と賭けに出たのでした。
本の扉に素晴らしい言葉が書いてありました。
『リンゴの木は、リンゴの木だけで生きている訳ではない。
周りの自然の中で生かされている生き物なわけだ。
人間もそうなんだよ。
人間はそのことを忘れてしまって、
自分独りで生きていると思っている
・・・・農薬を使うことの一番の問題は、本当はそこのところにあるんだよ。
農薬をまくということは、リンゴの木を周りの自然から切り離して育てるということなんだ』
私たちは、一人で生きていくことはできません。人々とのつながり、自然との共存の中で生かされている存在です。それをとても深く理解することができる、そして、スピリチュアルな世界でよく言われる、天命に生きる、ブループリントを生きる、共同創造するとはどういうことなのか、を教えてくれる一人のお百姓さんのお話です。
それが『奇跡のリンゴ』です。amazonで探してみてくださいね。
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