【絶対合格】SAJ スキーバッジテスト2級 攻略法 | lumevangis ~ 雪の囚人 ~ (雪猿挽歌)

lumevangis ~ 雪の囚人 ~ (雪猿挽歌)

lumevangisとは、エストニア語で雪の囚人。
非日常の銀世界に、一度でも魅了されたら、もう街には戻れないかもしれません。
それでも貴方は雪山へ行きますか?


苗場スキー場 非公認ファンブログ
- スキー - ウインタースポーツ -
 人気ブログランキング 登録中

滑れば滑るほどすべてやり直ししたくなる




パーフェクトにはほど遠い──




だが




今日しかない




今しかない──









スキーバッジテスト
 2級攻略を考える。


バッジテストとは、SAJ(全日本スキー連盟)によるスキー技能習熟度テスト。合格すると合格証とバッジがもらえる(お金もとられる)。バッジテストは5級からあるので、マニアな方は全種類制覇を目指してみるのも良いかもしれない。






楽しく練習をして「受かって良かったね~♪」と笑顔でエンディングを迎えられるのはこの2級まで。ここから先はけもの道。逝って後悔、逝かずに後悔・・・というわけで、ちょこっとでも欲しくなってしまった見栄っ張りな貴方。もう少し、この与太話にお付き合いください。




<2級検定 種目 >




・ 基礎パラレルターン大回り

・ 基礎パラレルターン小回り

・    シュテムターン





2級の種目は3種目。

65点平均の195点で合格。



つまり何かやらかしても他で加点をとればOK。加点なんてそう簡単にはくれなかったりもするけれど、出る時はあっさり出たりもする。苦手種目があって、最初から加点がつかないと厳しい状況で受けるのはなかなかの勝負師。ヒリつく勝負をして、1発ハマれば勝てるってのは夢がある。でも、できれば苦手種目は克服してチャレンジした方が精神衛生上よろしいようで。



状況・条件に対応して滑る能力




1.ターン運動の構成

 (ポジショニングとエッジング)




2.斜面状況への適応度

 (スピードとターン弧の調整)




3.運動の質的内容

 (バランス、リズム、タイミング)




↑↑↑




ジャッジの観点として、


こんな感じのことが言われています。







(( 共通のポイント ))




スタート位置からジャッジの位置までまっすぐ結んだラインをフォールラインという。その仮想のラインを中心に左右、出来る範囲で均等に滑ることが大事。もちろん、片斜面だったり、コースが曲がっていたりといったことも状況としてはあるかもしれない。当然、そこは臨機応変に。


ただし、基本的な考え方はフォールラインは外さないこと、コレお約束。



綺麗な1枚バーンであれば、ターン構成のベースは左右均等。当然、落差についても同様。滑り出す前に右と左どちらのターンから入って、横のスペースはこのくらい・縦の落差はこのくらいと滑走するラインをイメージしてから滑るのがおススメ。・・・滑り出せば、そんな意識はどこかに消えてしまうケド、それでも滑り出す前にイメージするだけでもちびっと違う(そのちびっとが大事)。





(斜度に慣れるコツ)


むかし、斜面を冷静に見るためにスタート位置でしゃがめ(もしくは座れ)と教わる。目線が低くなった分、斜面は緩やかに見える。また、雪面に視線が近づくのでフラットに見えていたわずかなギャップも目につくようになる。要はビビりをなくせってこと。




ビビるとまず顔か腰が後ろに引ける。




顔が引ければ、ストレートに後傾。腰が引けて頭が前に突っ込むなら腰折れ。どちらにしてもロクなことにならないポジショニング。




(スタートは漕ぐ?)


バランスを崩すほど無理に漕ぐ必要はないですが、スタート位置から最初のターンに入るまでにスピードに乗ることも大事。暴走する不安があるなら、漕ぐふりが無難!?




(最初のターンは?)


直滑降ぎみに入って行ってプレターン(浅いターン)で必要なスピードをさっさと稼ぐのが定番。検定で使用するバーン、大回りならターン数は5~6ターンってところ。つまり、のんびりとはしていられない。



せっかく直滑降で入っていきなりの山まわりでスキーをずれずれにズラしてしまうと、出だしの直滑降の意味がなくなってしまう。最初の2ターンくらいスピードを殺し過ぎないように注意。



※ アナログ時計で例えると12時の位置からターンして3時までの局面を「谷まわり」、3時から6時までの局面を「山まわり」と言います。





★ 大まわりを考える ★


まぁるいターン弧を左右均等につくるのが大事。ズラすことを意識しすぎると、均等なズレではなくターン後半、斜面の下に落とされるドリフト風なターン弧になりがち。エッジを切り替えてから丁寧に操作し、ズレに乗りつつ圧変化が大きくなり過ぎないエレガントなターンを刻むべし。均等にズラせればエクセレント。


迷ったら、じぶんの最初のターン位置を決め、その後の流れをイメージして思い切って行くが吉。遠心力にあわせて内倒しすぎないように注意。



しっかりとスピードコントロールしてくださいって仮に検定前に説明があったとしてもそれはスピード不足でのマイナスはしないということではありませぬ。無理なスピードはいらないけど、2級検定レベルのスピードは必要というお話。検定を滑る前に迷いは禁物。





★ 小回りを考える ★


まずはしっかりと回しこむこと。浅いターンでだだだっっと流されるのはNG。カービング小回りは求められていないので、捻りの練習が大事。大腿から膝、足と捻転するイメージ。板を回してから落とされるではなく、落ちながら板を回す感じ?大事なことはきちんと深めに弧をつくること。落差はじぶんがイメージするものよりちょい長めにとる方が(ジャッジの観点にあう?)良いカモ。



大腿の捻りを練習するなら左右の腿のウェアが擦れる状態を意識するとわかりやすい。練習では密脚してしまうのもありカモ。身体が遅れる場合は、股関節・膝・足首の角度を調整してお尻がビンディングへ若干近づくよう少しポジションを下げてみてください。




★ シュテムターンを考える ★



ストックワークは練習した方が無難。


ターン後半に内倒しているとうまくいかない。



前のターンの仕上げではしっかりと外脚に乗る。その上で、開きだしの前は雪面に垂直に立つ感じにすると操作は簡単。開きだした脚はすでに迎え角が出来ているのでそのままスキーと一緒に落ちていく中でズレていく。ストックワークを練習して、いい感じのリズムを身体に染み込ませませう。



ズレないで板が切れ上がってくる場合は、あたまや身体がターンの内側に入りすぎている内倒の可能性大。胸の向きは板の進行方向。それと開きだした板との交差角が程よくあることがズラすのに重要な要素だと思います。








★★ 2級検定 ここが面白い!! ★★



たぶん、初めて検定を受ける人なら大会とかに参加したことはないのではないでしょうか?←じぶんがそうでした。同じ目標のために集った精鋭(受検者)が、3人のジャッジの前で少しでも良い滑りができるように緊張して演技に入るってめっちゃ非日常な世界です。年齢・性別などバラバラですしね。


緊張もするけど、充実もする。受かった時は格別です。検定について、けもの道なんて言ってしまいますが、2級検定って習熟度をはかる腕試しってところでいえば、いちばん楽しんで受けられる設立目的にかなり合致した検定ではないかと思います。ヌルくもないし、かといって死ぬほどの激熱でもない。彼女とのデート時間に無駄な時間を割かれながらも、何とか合格を狙える範囲。(たぶん、ココから先はスキー第一主義に傾倒していかないと厳しいカモしれません。才能ある人は自力でプライズ突破するみたいですけど、それは才能ある人がスキーにハマってじぶんで分析と滑りの修正を含めて滑り込んでくるから出来るのではないかと思ってます。)




あっ、そうそう。



2級検定にはコブ(不整地小回り)はないです。








<お暇な方はお付き合いください>



むかしむかしのお話です。


じぶんは、GWに行われた苗場スキースクールの検定で2級合格。

初受検は、2週間前のやはり苗場。


各種目-1とひとつも合格点がでないで玉砕・・・うはあぁぁぁ・・・。



(検定種目も当時は5種目ありました)



☆ スキッディング要素のターン

   「大回り」「中回り」「総合滑降」




☆ コンフォートパラレルターン

   「大回り」「小~中回り」

   

バッチテストコースというレッスン・検定がパックになっているコースに参加。金・土とレッスンを受けているので、日曜日の検定まで少なからず身体は動きを覚えている状況。しかし、なぜか前夜の飲み会が盛り上がりお開きとなったのは朝の5時過ぎ・・・。


当時は(まだ)若かった・・・。




検定では程ほどお酒は抜けていて、なんとか動ける状態。前夜ご一緒してくださった**先生は朝の集合場所には所用のため不在・・・。やはり消費されたお酒の量が多すぎた。。。



検定は、ズラしの大回りを落として-1。


(検定中になんとなくわかった)




もうダメだ~と思いながらも、他の種目はぼちぼち及第点。



最終種目は総合滑降。




サポートに帯同していたコーチがひと言。



「総滑は・・・気合だ!」



・・・



どうせ合格の芽もなさそうだし、借り物の滑りはやめた。コーチのひと言で、シーズンラストの検定を気分よく終えようという気に。運よく滑走順も(2級受検者の)最初だったので、好きなタイミングで漕ぎ出した。



{53CECE4F-B278-4F0F-9804-FBF9FFB84524:01}


スピードを限界まであげてフルアタック!!うおぉぉぉ〜っと、遠慮なく粗い滑りをぶっこむ。雪は湿雪ながらも滑りづらくはない。


今回のために持ち込んだ青いTeneightyが冴える。二週前はロシの基礎板が雪に沈んで鼻くそだった。ツインチップのフリーライド板はダテじゃない。


リズム変化はヤケクソ小回りを2つ。身体は瞬時に左右に弾け飛ぶ。



停止位置では、検定員に雪を派手にかけてしまう・・・。


(すみません)





ゴール後に、2日間レッスンを担当していただいた先生から

「一生懸命なのはわかるけど、 もっと丁寧に操作してください」


と怒られる。ありゃりゃ・・・。そりゃそうだよね、我流我流していた滑りを何とか、お題に合せた滑りができるよう根気よく指導していただいたわけですから。。。





という一方、結果はダメでも、元気よく滑れて気分はよろし。




満足×2





・・・なんて思っていたら、




結果は、総合滑降で+2の加点によりトータル+1で合格。


(その後の検定でも+2なんて出たことがない)





パチパチパチパチ♪




合格発表で他の受検者の方たちから拍手をいただく。


(うわ~、、、めっちゃ感動・・・)




・・・





ココで教わればもっと、上手くなれるかもしれない・・・

なんとなくそんなことを思った。。。




(翌年からスクールのシーズン会員に)












こうして、苗場にまたひとり



なんちゃって基礎スキーヤーが誕生した。






・・・



(蛇足です)

しかし、よくコケずにぶっ込んだなと思う。写真にある降雪機がスタート位置です。いま滑っても少しずらそうとか思ってから滑り出しますもん。若さ?ってスゴイですね(笑)

テンエイティはグサグサ雪、滑りやすいから板のおかげでしょう。





(読んでくださった皆様)


むかし話に、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。


もし、検定にチャレンジしようなんて気になった方は平常心で悔いのない1本を滑ってきてください♪




とびっきりの滑りを!






~ lumevangis ~