朝、目覚めて窓を開けると、ねっとりと湿った風が

首すじにからみついてきました。

見上げる空では、沈痛な光を含んだ灰色の雲が

不気味にうごめきながら、ゆっくり西から東へと

流れていくのが見えました。


今年も梅雨に入ったようです。


英検の試験が明日行われるので、午前中は

家で息子(2級に挑戦)の模擬試験に付き合い、

午後からはへそP(準1級に挑戦)のところに行って

ここでも模擬試験をやってきました。


へそPの家では、試験の時と同じくらいの間隔を空けて

ダイニングテーブルの前に二人で並んで座り、

タイマーのベルを合図にして120分間

実戦さながらの模擬試験をやったんですよ。


先生として解説するのではなく、受験生として受けてみると、

準1級レベルというのはそこそこにむずかしい。

長文問題にはかなり難解な単語も用いられていて

(4択の設問そのものは大してむずかしくないのですが)、

ぼくでもふと話の筋を見失って前後を読み直してみたりする

場面がありました。


実際、久しぶりですからね、英語の試験なんて。

少し回転の鈍くなってきた脳細胞を活性化させるには

ちょうどいいのかもしれません。まして、17歳の

ガールフレンドと一緒に受験するとなれば、尚のこと(^^)


模試の結果はぼくが99問中97問正解、

へそPが65問正解でした。

毎回、準1級の合否ラインは65%前後になるようなので、

へそPは微妙なところかな。


と、こうなると、少しマイナス思考に走ってしまう傾向が

あるんですよ、この教え子は。

だから、模試のあと

「私、やっぱりダメそうです・・・」

と、自信なげに言う彼女に

「大丈夫だよ。いざとなったら、ぼくが隣りからサインを送って

あげるから」


「サイン」という言葉を使ったら、そうだ、ハンドサインが

使えるじゃないか!と気付き、ぼくは思いつくままに
1から25まで(英検準1級では最初に
4択の単語選択問題が

25問もあるんです)を片手で示す方法を
夢中になって話していました。


「そ、そんな、だめですよ!」
と、最初はぼくを懸命にさえぎろうとしていたへそPも
ぼくの語り口が熱気を帯びてくると、
それにつられたように
「そういえば試験官の人たちって、学生アルバイトみたいで
何も見てませんからね」
などと言い出したりして。。。


もちろん、実際に使うことはないでしょうが、
額をつき合わせてサインの出し方を決めていると、
共犯者たちが密かに悪事の計画を練っているみたいで
ちょっとスリリングでした(^^)


開け放した空に

ジャンプ ジャンプ ジャンプ

はねかえる声に

アタック アタック アタック

幸せの旗 胸に抱くまで
V.I.C.T.O.R.Y. サインはV!

           (麻理圭子『サインはV!』)

明日、英検を受けるすべての人たちにグッド・ラック☆