数々の映画賞を受賞したという女流監督オードリー・カミングスの話題作『CAGE~ケージ』を鑑賞しました。もちろん、ホラー映画です(^_-)-☆

女子高生がベビーシッターを請け負った一夜の恐怖を描いた作品です。オープニングのカナダの風景は美しく雰囲気がありますが、ホラー映画のオープニングの王道とも言えるかもしれませんね。美しい自然に恵まれた車道が続く片田舎で起きるホラー事件・・・というお決まりの流れ。しかも、ブタの覆面野郎が登場して、ホラーストーリーが展開していくのですが、アニマル覆面といえば『サプライズ』ですね! うーん・・・で、どうなんだろう? 『サプライズ』はスピード感があり、はじめから血みどろ対決が繰り広げられていてよかったけれどね?・・・という不安な気持ちがよぎりながらも観てしまいました。

ひとことで感想を述べると、「なるほどね」という感じ。

もうひとこと付け加えると、「死にたい気持ちから生きる気持ちに変わったのね!」という、シュールなマインド変化に深みを感じました。

微妙にネタバレありなので、見たくない人はこの先は読まないように!

前半は観て失敗したのではないかと思うようなティーンのハイスクールシーンと、ベビーシッター先のお屋敷シーンばかりで、これで賞を受賞したのはなぜだと、ずっと疑問を抱いてしました。後半に入ってからも、犯人は登場するものの、血のないお屋敷シーンがずっと続いていて、ドキドキ感はゼロ。(ドキドキ感には個人的主観が入っているので、人によってはドキドキするのかも?)

もう残り30分を切ってしまいましたけど??というところから、意外な展開の連続がはじまります。「お! やる気、出したね!」と思うと同時に、「こんなにも躊躇せずに犯人を殺せるなら、もっと早くからやってよ!」という感じ。「ふーん、そういう展開だったんだ」と思っていると、「おお! これは2にいける仕様ですね!」という最後でした。たくさんの映画賞を受賞できたなら、2があって当然かもしれませんが、結局は主人公の夢だったというのもありかなと思ったり。

もう死んでしまいたいという絶望が、殺されるかもしれないという絶望に変わることで、生きて助かろうという意志を生んだところは興味深かったです。

「もう死んでしまいたい」と言っている人は、命を奪われるかもしれない恐怖に直面すると変われるのかもしれませんね。