現在大作の再読月間(年間になるかも)中である。

この作品については映画も見たけれど、やっぱり
原作の重みには勝てなかった。
巻1、2を読んだ上で、3「御巣鷹山編」に入ると
事件そのものの悲惨さ以上に涙が止まらない。
当時私は小学生で、生存者の中にいた私と同年代の
女の子の記事をむさぼり読んだものだった。
彼女がいたから、私の中でこの事件はリアルだった。

小説の中の労働組合と会社との抗争というのは、あ
んまり実感がわかない。
だから私にとってのこの小説の幹は、日航機墜落事故
であり、それに関わる主人公を通して、従業員と会社
との壁を感じていくしかなかった。

全5巻、誠実に自分の意思を通した主人公に拍手を
送りたいし、この航空会社の気質が今現在はかわって
いることを願う。

満足度 ピースピースピースピースピース 5


沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)/山崎 豊子

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