少し前に話題になった映画『かもめ食堂』の原作本です。
映画『南極料理人』を見て、お料理がとってもおいしそうで。レシピ本を買ったら、やっぱりおいしそうで。
ある日ふとAERAを買ったら、そのお料理を作られたフード・コーディネーター飯島奈美さんの連載があるのを知って。
その連載が『シネマ食堂』という本になっているのを知って、その本も買ってみたら。
飯島さんが『かもめ食堂』のお料理も作られたことを知って。
『かもめ食堂』に興味を持ったので、この本を図書館で借りて読んでみたのでした。
じつは映画はまだ見ていないのですが。
原作があって映画ができたのかと思っていたら、映画のための書き下ろしのお話だったのですね。
そのためか、映画的にはOKだけど、小説的にはどうだろう....的な展開もあったりします。例えば、いきなり宝くじが当たっちゃうとか。けど、それも含めて大人のおとぎ話みたいな感じで楽しかった。
武道家の父親に厳しく育てられたサチエさんが、フィンランドに「かもめ食堂」というお店を開く。お店では、伝統的な日本のおにぎりを作る。
なぜおにぎりかというと、サチエさんには、おにぎりに対する深い思いがあるから。
サチエさんの「かもめ食堂」は、はじめは誰も訪ねる人がなかったけれど、やがて、最初の常連さんのトンミくんという青年とか、ミドリさん、マサコさんという、日本からやってきた女性2人とかがいるようになって。
ちょっとした事件がいくつかあって、人の輪が広がって、お客さんが少しずつ増えていく。
人と人との小さなふれあいの積み重ね。日常生活ってそんなものだと思う。
でもそれがきちんと明日につながるのは、サチエさんがしっかりと日々を生きているからだと思う。
しっかり生きているからこそのサワヤカな日々。サワヤカな人間関係。
普段お料理をしないお父さんが、サチエさんのためにおにぎりを握る.....そんな場面が2ヶ所ありました。
どちらの場面も、とても胸を打たれました。
それらも含めて大人のおとぎ話といえるかもしれない。
舞台はフィンランドだけれど。読後のイメージとしては「どこか遠い場所のお話」そんな感じ。
後味のよいお話でした。
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『かもめ食堂』の映画解説はコチラ⇒Yahoo! 映画『かもめ食堂』
AllAboutrに 『かもめ食堂』的シンプルライフ という記事もありました。
かもめ食堂的ライフスタイルは、
きちんと食べて、しっかり動く、規則正しい生活。
たしかにそのとおり。なるほど、です。
正しいシンプルライフは結構気合がいるかも....