「ファーストレディ」上下巻

遠藤周作先生の本をまた読みました。　最近は先生のエッセイが多かったので、純文学作品は久しぶりです。

戦争中に女子学生二人が戦火から逃れるために入った防空壕の中で知り合った二人の大学生。その四人が戦後、二組の夫婦となり、それぞれの人生を歩みます。

大学生のうち政治家となった渋谷忠太郎。政治の世界が小説の中で繰り広げられますが、実名の政治家も沢山出てきて、政治の知識も殆どない私にも興味深く読み進めました。それぞれの夫婦、幸せそうに見えていても、求めるものが違っていて心の中で葛藤を繰り広げたりします。現実を受け入れなくてはいけないという宿命を考えさせられました。