「考えすぎ人間へ」 「生きる勇気が湧いてくる本」 | Chocolat★Diary

「考えすぎ人間へ」 「生きる勇気が湧いてくる本」

続いて・・・、後2冊です蝶々 狐狸庵先生から考えると、なんだか深い意味がありそうなタイトルの本ですよね。そういう本も書かれるのね・・・と思ったら、内容はいつもの遠藤先生でしたにゃ


「考えすぎ人間へ」 遠藤周作著



1990年出版。


いつもの遠藤先生と言っても、でもいつもより「生き方」について、生活ではなく人生を楽しむためのアドバイスが書かれていましたね。いたずら心いっぱいの先生の小話ではなく、色々な例をあげて、分かりやすく生き方について書かれています。さらっと、読み返してみて、また読みたくなりました。近々もう一度読んでみますにゃ


 「生きる勇気が湧いてくる本」 遠藤周作著



1996年出版。


遠藤先生が亡くなられる1996年に出版されています。先生ご自身が刊行に応じた本としては、最後の単行本となるそうです。最初のまえがきで加藤宗哉さんが書かれているのですが、「人生の最後に応諾した著書のタイトルが『生きる勇気が湧いてくる本』とはいかにもこの作家らしい」と。本当ですね。なんだか遠藤先生らしいような気がします。先生のお手元にこの本は届くはずだったそうですが、その前に亡くなられてしまったそうです。残念です。


でもこちらの本は新しく先生が執筆されたものではなく、今までの沢山の著書の中から「人生について」、「学ぶこと、遊ぶこと」、「最良の友、動物たち」、「弱虫の生き方」、「命のぬくもり」、「老い、そして、死」に関して、抜粋されているのです。今までの先生の著書がこれらのテーマについて書かれていたという風にも言えると思います。


読んだことのある内容の中で意外で印象に残ったこと。

・本当の室内インテリアとは「間がぬけた」ほうがよいのだ。客がきて気楽にさせるため「間がぬけた」ほうがいいのだ。


ふとした夫婦の会話が、先生が読んだ本と同じだと感じたというチェーホフの「退屈な話」。倦怠期の夫婦の会話が先生と奥さまの会話と似ていたそうです。この本も読んでみたいなぁ。それにしても先生と奥さまの会話、とても面白かったです。先生みたいな人を旦那様に持った奥様は大変だっただろうと思いますが、先生の視点から書かれている著書を読むと先生のファンになってしまいますキャンドル