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恋愛小説『Lover's key』

#7-1 本心(yua's side)




私の知らなかった世界が足音も立てずに押し寄せてる。


今はまだ予想すらしていない出来事がこれから大きな意味を持つことになるなんて、誰に想像できただろう。


絡み合う3つの運命。


怒涛の4ヶ月間…。今、静かに幕が上がる。




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「由愛、卒論進んでる??」



そろそろマフラーが本格的に恋しくなる11月の終わり、友達と卒論の話で盛り上がっていた。



12月が提出日なので、もちろん私も例外じゃなく奮闘している最中だった。



私は卒業したら、幼稚園の先生になることが決まっているから卒論さえ終わらせればとりあえずは肩の荷も降りる状態で。。。



でも、なんだか卒論を書き終えたら大学生活も急速に終わりに近づいていく気がして、書き終えたくないような、そんな複雑な気分になっていた。






ここのところ、進一とも仕事が忙しくてなかなか会えない。






寂しいけど、今はお互いのことを頑張ろうとメールや電話で励ましあっていた。



もちろん私はちょっとだけでも会いに行きたい。


けど、今までなんとなく自分の気持ちを抑えて、進一のお荷物にならないように聞き分けのイイ子を演じてきたから、今さら我がままにもなれない。



進一ってクールだし、なんとなく私もそれに合わせてる感じがする。



・・・でもこれって、どうなんだろう??



相手の色に染まるのは別に嫌じゃないけど、いいなりみたいでちょっと最近疑問に思う。



友達とかみてると、結構みんな彼に甘えてて羨ましく思ったりしちゃうし。






・・・私、甘えるのヘタなのかな。。。






つきあってもうそろそろ3年になるけど、イマイチ甘え方がわからない。


でも、今さら急に甘えてみたところできっと進一もビックリするだろうし。。。



大好きなのに、相手の顔色を気にして本当の気持ちを言えないって結構ツライ。。。






ぶつかっていっても、進一は私をちゃんと受け止めてくれるのかな?



もしかしてスルーされたら。。。私、立ち直れないよ。。。






図書館からの帰宅途中、そんなことを考えていると、携帯が鳴った。



進一からだった。





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