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恋愛小説『Lover's key』

#6-1 期限付きの相手(teru's side)





───その日の放課後。



とりあえず美月に会う時間を確認してからオレは自宅に戻った。



そして、着替えてちょっとしてから、親にはテキトーに言って家を出た。






(美月は泊まってほしいって言ってたけど、今日は、別れ話だけして帰ろう。)





・・・そんなことを考えながら美月の家に着くと、嬉しそうな顔をした美月がオレを出迎えてくれた。



「どうぞ入って~」



玄関でスリッパを履くように促され、すぐにリビングに通された。



「広いな」



オレは呟きながら周りを見回す。



美月の部屋には入ったことがあったけどリビングは初めてだ。。。



スッキリと片付いてるからか余計に広く感じる。




「そのソファに座って!何飲む??冷たいお茶で平気?」



「いいよ、別に。気ぃ使わなくて」



そう、、、これから別れ話をするんだ。茶なんか飲んでる場合じゃない。




それでも、そんなこととは知らない美月はニコニコしながらお茶をコップに注いでオレの前に置いた。




「んと。。。TV、一緒に観ようか」




美月はそう言って、照れながらオレの隣に座る。




・・・いつもならこういうシチュエーションになればオレから抱きよせてキスするところだけど今日はしなかった。




でも美月はそうなることを期待して、どんどんオレのほうに擦り寄ってくる。




オレはそれに気づかないふりして、別れ話をいつ切り出そうかと考えていた。




しばらく無言でTVを観ていると、美月がオレの顔をじっと見つめてきた。




「なんだよ?」




「・・・ねぇ、、、輝。今日はただ一緒に居るだけなの??」




「そうだな」




オレは間髪入れずに冷めた口調で答えた。




「え?何で??」




美月は驚いた顔をしていた。




そろそろ、、、潮時かな。




そう思ったオレは、一息ついてから切り出した。






「美月。悪いけど、オレもうオマエと付き合えない」






「・・・え??」




美月の顔が一瞬強張った。







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