「とりかへばや物語」に関わらず、
物語全編を覚えることは大変。
そもそも、記憶容量の少ない私にとっては、
なるべくなら、忘れたいところ。

そのあらすじをいつでも思い出せるように、
ちょこっと残しておこうと思います。

ところで、田辺聖子さんは、
とりかへばや物語を解説する冒頭、
「ベルサイユのばらのオスカルのようだ。」
と書いているんです。

べるばらは、フランス革命を舞台にした、
池田理代子のコミックだということは、
知っているんですが、内容をよく知らないし、
オスカルがどう絡んでいたのか。

確かに、春風(姉君)とオスカルは、
似ているような。。。。。

ちょっと、興味が湧いてきました(^_^;)。



さて、とりかへばや物語のあらすじはこうです。

都の右大臣には、四人の娘。
弟の左大臣には息子と娘がおりました。

娘(春風)は、マリ蹴りや弓矢が好きな男まさり。
息子(秋月)は、人形遊びが好きな女っぽさ。
娘は男として、息子は女として育てられたわけです。



⓪さて、都では帝が退位し、朱雀院(先帝)になり、
新たに東宮が帝に就任。その東宮には、先帝の一人娘一の宮が就任。

①右大臣は、長女を先帝の妾とするも 東宮一の宮を次期帝としたことから、
おおいに嘆きつつ、次女を新帝の妾にすることにしました。

②さらに、末娘を、将来有望な姉君(春風:男役女性)に
嫁がせましたが、新たな夫である姉君は、何故か体調を崩し、
月に一度は里帰り。末娘は姉君に不審を抱きます。

③新しい東宮は。弟君(秋月:女役男性)を女官として迎えるも、

④弟君が男性であることがバレてしまった。
さすがの東宮も、男性を感じてしまったのか、
関係を持ってしまう。やがて息子を授かってしまったのです。



⑤ここに中将が現れ、夫婦関係に割り込みます。
やがて、末娘に子ども生まれたのです、
姉君は、抱くことのできない末娘を憐れに思い、
嫉妬せずにおりました。

⑥宮が吉野の山におりましたが、知恵があったことから、
周囲から迫害を受け、出家してしまいます。
ときおり訪れる姉君の境遇を慮り憐れに思っておりました。

⑦一方、宮の娘の姉姫は、宮を訪れる姉君を、
男性として憧れておりました。

⑧中将は、末娘をほったらかし、麗しき女性ともいえる、
弟君に求愛。やがて、弟君が男であることを知ってしまいます。

⑨男性とばかり思っていた姉君(春風)が、
女性と分かるや猛然と姉君に求愛。

⑩右大臣は、末娘と中将の仲を知り勘当。



⑪やがて、姉君(春風)は、末娘と別れ宇治へ。
そこへ、中将が宇治に隠れた姉君を訪ねアタック。
姉君は苦悩はしたものの受け入れてしまったのです。
そして、中将の息子(夏空)を出産。

⑫失踪した姉君を探索するため、弟君が男装し、
二人で話し合った結果、姉君(春風)と弟君(秋月)は
もとの性に戻りということになったわけです。

結果的に、息子(夏空)の母として会うことは、
叶わず訣別してしまいます。

⑬都に戻った、以前の姉君とそっくりな弟君(秋月)は、
妻である末娘を、夫として初めて抱きます。
末娘は、夫の男としての突然の振る舞いに感涙。
ようやく、息子を授かりました。

⑮弟君(秋月)の勧めで、中将は宮の娘妹姫と結婚。
姉君(春風)の息子(夏空)は、この二人が引き取りました。

⑯帝は、女性に戻った姉君と結婚。多数の皇子や皇女を出産。

⑰弟君と、宮の娘姉姫は子供に恵まれず、
東宮と弟の間にできた、息子を引き取ります。

⑱弟君(秋月)は、後に関白左大臣に

⑲中将は、後に権中納言から大納言、
そして内大臣右大将へと昇進。

⑳歳月は流れ、現在の帝は退位し、姉君(春風)の
皇子が新帝に、皇女が東宮になりました。

結局、これで、末娘(冬日)にも、宮の娘姉姫にも、
そして中将にも知られずに、性役割を変えることができました。
「知らぬが仏」とでもいうのでしょうか。

それにしても、姉君(春風)は、実の息子(夏空)には、
自分が実の母であることを打ち明けることはできず、
それでも、そこはかとなく、その真相を息子(夏空)に
伝えるのでありました。

いささか、まどろこしいものの、当時の読み物としては、
強烈な内容であったため、今でいう発売禁止の書物であったよう。

というお話です。

。。。と書いてはみたのものの、
やはり、本を読んだ方が、よくわかるようです。

あー、物書きの才能なし!(_ _。)



その他の関連本は、
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に掲載しております。

ご興味あれば、是非、お読みくだされ。

さて、次はべるばらだけど、大変そう。。(´д`lll)