NIKE AIR PENNY 2 (BLK/WHT/BLU) -SOLE No.48 | メンズファッション大革命

ナイキ エア ペニー 2 (黒/青/白)

メンズファッション大革命
前足部:ズームエア、後足部、マルチチャンバーエア。


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カラーリングとデザインのバランスは、

傑作の多いこの時期の中でも特に秀逸。


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エア内部には、

マジックのユニフォームをモチーフにしたストライプが。


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当時の息吹を残したオリジナルは、履けなくても、

やはり復刻には代えられない。


前項のモデル を「五本の指に入る」
 …と言ったそばからなんだけれども。

 このシューズに関しても、思い入れの深さから言えば、
 そのリストに加えないわけにはいかないだろう。

 本稿の主人公「エアペニー2」は、当時の超期待の新人、
 NBAオーランド・マジックのアンファニー・"ペニー"ハーダウェイ
 のシグネチャーモデルの第二弾モデルとして、
 かなり大々的なキャンペーンと共にリリースされた。

 前作であるエアペニー(1)が、すでにあった
 エアウェイアップなどと同系統の、
 わりと無難なデザインであったのに対し、
 続くこのペニー2は、
 明らかにそれまでのスニーカーとは一線を画した、
 見たこともないような斬新なデザインをまとっていた。

 (パッと見は「イモムシ」そのものであるが、
 この時期のナイキの代表作は、
 往々にしてイモムシっぽいんである。)

 当時のナイキのイケイケの雰囲気が、
 まるで手に取るように感じられる、
 90年代を代表する名キックスの中の一つと言えるだろう。
 

・このシューズの魅力はなんと言ってもそのデザインであるが、
 中でもやはり目を奪われてしまうのは、
 中足部のミッドソールの波状の盛り上がり部分だろう。

 一応、当時のナイキから公認で出ていた
 「ナイキ完全読本」なる雑誌には、
 「プレイ中のアッパーのサポート性を高めるため」
 みたいな記述があるけれど、
 そういう機能性が、果たして実質的に機能しているかどうかは、
 よもや神のみぞ知るといったところである。

 しかしそんなことはまぁ、瑣末な問題にしか過ぎない。

 個人的な記憶として覚えているのは、
 筆者が小学五年生の時(1996年)、ひとつ上の六年生の男の子が
 このシューズを履いて学校に来ていて、
 そのあまりの凄さに、理屈も理性も吹っ飛んで「欲しいっ!!」
 と思ってしまったことである。

 幸い、窃盗で職員室にしょっぴかれる羽目にはならなかったけれど。

 しかもなんと、驚くべきことにその六年生は、
 この黒×青のほかに白×青の
 カラーリングまで所有していたのである。

 当時1万6千円という定価だったこのスニーカーは、
 ただのちっぽけな五年生の筆者には、
 夢のまた夢の存在であった…にも関わらず。

 もちろん、彼のおうちが裕福だったこともあろうが、
 とは言っても普通の小学生にすら、
 こんなスニーカーを二足も買い与えてしまう
 親が存在したということは、
 いかにこの時代がナイキにとっての黄金期であったかを
 雄弁に物語っていると言えるだろう。

 だいぶ話が逸れてしまったが、
 とにかくこのシューズが放つ呪力とも言える唯一無二の魅力は、
 小学生のぽやぽやした柔らかいハートに突き刺さって抜けなくなるには、
 十二分の威力を持っていたのである。

 そして後年、そのとき五年生だった少年は、
 無事に大人になってから当時のオリジナルを
 二色ともゲットしたそうである。

 閑話休題。


・そんなエアペニー2であるが、90年代キックスファンにとっては
 待望とも言える復刻を、今年2009年に果たした。

 筆者も当然、実物をチェックし購入を検討したが、
 結局、踏みとどまるに至った。

 これは言葉にするのがとても難しいのだけど、
 なんだか…違うんである。

 全体のボリューム感、数年前のエアシステム全体の製法の改定による、
 見た目の印象の変化…

 細かいところを挙げれば切りがないけど、
 やはり圧倒的に、クツそのものがまとっている空気感が、
 まったくの別物だったからである。

 当時のオリジナルは、すでに加水分解により着用はほぼ不可能なので、
 普段履きとしては復刻もいいのかもしれない。

 でも、当時のナイキには、
 「ナイキを履くこと、そのものがカッコいい」
 という雰囲気があって、尖がった姿勢を貫くナイキと、
 それを履く自分=クールという方程式があった。

 つまりそれそのもが当時の、
 ある種の「ファッション」だったのだと、僕は思う。
 
 それは一時的に懐古主義的な満足感を与えてくれこそすれ、
 いまの自分にとってのリアルな問題を投げかけてくるものでは、
 残念ながらなくなってしまったんである。

 あくまで、僕にとっては、
 ということだけれど。

 なので、当時のことをまったく知らない、
 平成生まれのボーイズ&ガールズには、逆にとても新鮮だと思う。

 これから訪れるだろう90年代旋風を見据えて、
 ガンガンと復刻版を履いて、
 当時の雰囲気をいくらかでも感じてもらうのも一興だと思う。


・最後に老婆心ながら、必須豆知識として…

 このシューズの名前「ペニー」は、本人の本名ではなく、愛称である。

 なんでも、本人のお婆さまが小さいときのアンファニーを
 あまりにも可愛がって、四六時中「プリティー、プリティー♪」
 と言ってたのであるが、かなり強い訛りがあったらしく、
 他の人からは「ペニー(1セント)」と聞こえていて、
 それが後々まで愛称として残り、
 ナイキのシューズの名前に冠されるまでに至ったそうだ。

 タンとヒール部分の「1C(1セント=ペニー)」ロゴには
 そんな意味合いが込められているが、当時のナイキは、
 そういったネーミングやロゴ作りのセンスもピカイチである。

 …なんだか「当時の」とか「当時は」が多くて、
 誰よりも懐古主義的みたいな気がしないでもないけれど(^^;

 今のナイキも、なんだかんだ言って好きです。


シンヤヤマグチ




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