常に全くの無表情で、話しのテンションも「ゴー!」意外は常に一定。話す内容は「家を売ること」それ意外何もなし。なのにどこか可愛く見えてくるのは、北川景子さんの魅力のせいでしょうか。
あ、でも今回スーパーで屋代(仲村トオル)と料理について議論する三軒家万智(北川景子)は面白かったですね。無表情でテンションも一定なんですが、明らかに怒ってるし拗ねているのがわかるという。
でも一回ぐらい家を売るために「表情豊かで感情の起伏の激しい人物」を演じる三軒家万智を見てみたくなりますね。
で、今回の本筋はネカフェ暮らしの孤独死を恐れる老人にどうやって家を売るのか、ということでした。
三軒家万智の回答は「昔ながらの下町の長屋風コミュニティーを売る」でした。
多分におとぎ話的な展開ですが面白い着眼点ですよね。ネットカフェに定住してしまう人々っていうのはどこかコミュニティからはじき出されて孤独な部分を抱えています。であるなら「コミュニティからはじき出されて孤独な人のコミュニティ」を作っちゃえってことで、まあ現実それで解決するかはわかりませんが納得できる部分もあります。
こういう着眼点の面白さがこのドラマの一番の魅力だと思います。
ただ、「顧客の要望を思いもよらない方法で満たす三軒家万智の奇妙な行動とその種明かし」は面白いのですが、脚本や演出がおそらく笑わせにかかっている部分が全く面白くないのが問題です。
今回で言えばしつこいぐらいの鼻血描写です。1ミリも面白くありません。センスが昭和30年台の小学生男子向けギャグ漫画レベルです。いや30年台のギャグ漫画はよく知らないんですけど(笑)
鼻血がそんなに面白いでしょうか。「変な顔」で爆笑するに違いないってそりゃ視聴者を舐め過ぎなんじゃないかと思いますが…。
それと取ってつけたようなBL描写。「おっさんずラブ」があたったからなんでしょうか。まあこっちはまだ留守堂(松田翔太)がどんな人間なのか見せる意味もあり、次回はLGBTを扱うようですのでそれの伏線という意味もあるのかも知れないのでまだマシですが、それでも違和感は拭えません。
察するにこの脚本家は面白い着眼点のお話は書けるけど、ギャグセンスが壊滅的にないのでしょう。無理に爆笑を取りに行かないほうがいい気がします。クスッと笑う程度で満足するのが吉です。
三軒家万智の奇妙な行動とそれに振り回される周囲の普通の人々、の線で行ってくれればいいのですが。
次回、LGBTをどう描くのか、ちょっと期待してみてみたいと思います。