静かすぎるEV(電気自動車)やHV(ハイブリッド自動車)が歩行者を驚かせる。最初に、その危険性を指摘したのは目の不自由な人だった。音を聞き分けようとしても、接近音が聞こえないからだ。

東京都小金井市内の自動車学校で10日に実施された実車走行調査には、日本盲人会連合の笹川吉彦会長も立ち会った。笹川氏は「ハイブリッド車等の静音性に関する対策検討委員会」の委員でもある。

「目が見えないと音に対しては神経を使う。特に信号待ちで青に変わった時、右左折車が出遅れた我々の前を横切る時などは、音が聞こえないと、とても恐い思いをする」(笹川氏)

こうした交通弱者の意見に対して、国土交通省自動車交通局は「2010年内に対策する」と話していた。ガイドラインができたのは2010年1月のことである。

「それが今の段階でこれだけの対策が実現した。企業としても努力を惜しまれなかったのだろうと思う」と、対応の早さを笹川氏は歓迎した。

盲人会連合が政府に対策要望をしたのは2009年6月だった。同8月には初めての静音性対策実験が開催された。どのくらいの音量が必要なのか。メロディ音でもよいのか。手探り状態だったその頃には、ゴールさえも見えなかった。

「しかし、今回の実験では3車の音ははっきり確認できたし、走行、停止の判断もできた」と、完成度の高さも笹川氏は評価した。日本盲人連合のある東京都新宿の細い道なら「充分だ」という。

ただ、これで心配がなくなったわけではない。笹川氏は、「私は歩き慣れているからわかるが、視力を失って間もない人や視覚だけでなく聴力の弱い人もいる。そのへんについては広い道路だとどうなのか。また、これから出てくる新車には対策が施されるでしょうが、すでに出回っている何十万台かの車両についての対応は気がかり」とコメントした。

《レスポンス 中島みなみ》

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