■イラストレーターを夢見る若者へ
イラストレーターはビジネスです。
商業イラストというのは相手の欲しがっているイラストを提供するものです。
ここを勘違いしてイラストレーターを夢見ている人が非常に多い。
絵が得意だから、好きだからイラストレーターになりたいというのは
好きなコトを仕事にできるんだから素晴らしいと思います。
でも、絵が好きだからといって自分の好きなイラストを描いて
食べていける訳ではありません。
無理です。
それでは趣味レベルです。
名前も知られていないような人が
それなりに良い作品を作ったとしても全然売れません。
まず買ってくれる人がいないです。
あなたのファンでもなんでもない人が
あなたから謎の素敵なイラストを買うと思いますか?
どんなに素敵なイラストを描いたとしても、相手が欲しがっているモノでなければ
絶対お金を払ってはくれないということです。
なんだかんだ売れるだろうなんて考えはよしてください。
時間がもったいないです。
イラストレーターをしっかりとビジネスとして捉えた上で
行動を起こしてください。
ビジネスという言葉はクリエイターにとって受け入れがたい言葉だったりしますが、
そこを割り切って考えないことにはイラストレーターとしての成功はまず無いと考えてください。
そしてこのように考えるためにはまずビジネスの本質を理解しないといけません。
■ビジネスの本質とは何か?
それは価値と価値の交換です。
お客さんの持ってる価値
つまり『お金』とあなたの持ってる価値である『商品』や『サービス』を交換すること。
これがビジネスの本質です。
あたりまえやん!と思うかもしれませんが
意外と言葉にできる人は少ないです。
ビジネスの本質を理解していないと、お金をもらうコトを躊躇したり
悪いコトだと思ってしまう不思議な不思議な現象が起こります。
なぜ?って感じですよね。
ビジネスはみんながハッピーで初めて成り立ちます。
お金をもらわなかったらお客さんだけハッピー。
これじゃボランティアです。
ボランティアは素敵なコトだと思いますが何も考えずにイラストをタダで配るのは
業界の相場を下げてしまうのでやめてくださいと言いたいです。
本当にやめていただきたい。
イラストレーターは歴としたビジネスなんです。
そろそろ『ビジネス』という言葉になれて来たでしょうか?
クリエイターのビジネス思考嫌悪症候群が流行っているので
治療しないコトには戦略だマーケティングだ云々言ったところで
聞く耳を持ってくれません。
だからクリエイター業界が産業として確立しにくいんだと考えてます。
と話がそれましたんで戻します。
つまり、価値と価値を交換してお互いハッピー
そしてこれに関わり合った人もみんなハッピーであれば
ビジネスとして成り立つということです。
誰かがハッピーじゃなくてもお金儲けはできますが、倫理的に無理ですし、
必ず長続きしないので考えるだけ無駄です。
そんな人とは付き合いをしたくないですしね。
そんなヒマがあるなら
関わる人全員に利益のあるシステムを考えればいいのに、と思います。
金儲け思考とビジネス思考は違うものであると認識してください。
大切なことなのでもう一度言います。
金儲け思考とビジネス思考は違うものです。
搾取するんじゃなくてハッピーにしてあげる。
こういうイメージです。
頭にメモしておいてください。
そして、ビジネス、商売の相手は必ず人であることを忘れないでください。
人類が誕生してから今日まで
そして未来永劫変わることのない普遍的な事実です。
ネットインフラが整備され
ネットでモノを買うのが当たり前になってしまった現代では
油断するとパソコンにお金を払っていると勘違いしてしまう人がいます。
機械に欲はありません。
商品を与えるのは人、お金を払うのも人
メールでのやりとりも全部人がやっています。
人だから欲がある。
欲があるからモノが売れる。
パソコンの向こうにいる『人』と商売をしていることを忘れてはいけません。
そして、相手が人である限り
オンラインでもオフラインとほとんど同じように
マーケティングを行うことができます。
効果が薄れるなんてことは無いと考えています。
こちらが人間的なメッセージを送ればちゃんと返してくれます。
逆にオンラインでは人間味を出すことの強みがオフラインより大きくなります。
ビジネスの本質を頭に刻んだ上で
戦略やテクニックを考えると本物が出来上がります。