小嶋隆史の「小さな会社の経営法則」ブログ
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ユニフォームネクストの横井社長は言われます。

 

「ネット通販では地域戦略が使えない。

ネットはいきなり全国大会になって、

業界・客層をしっかりと絞り込んでおかないと、勝負にならない。

ネット通販はじめたけどうまくいかない、という人は多い。

手間ばっかりかかるといった状態から

抜け出すポイントは、業界・客層をどう絞るかだ」と。

 

では、どんな業界・客層を選べばよいのか?            

 

(マザーズ上場会社の横井社長との対談YouTube動画)

https://youtu.be/bK7z5VKeHGQ

 

 

1.市場規模の小さな業界や客層を狙う

市場規模が大きいところには必ず強い競争相手がいるので、

後発で参入し、資本力もなければ、

そこではなかなか商売をさせてもらえません。

大手と小さな会社では、知名度、価格、

広告に使える金額に大きな差があるのです。

 

小さな会社といえども「1位になりやすい業界・客層」

を選ばなければならない、と考えると、意図的に、

大手が参入できないくらい市場規模を小さくしていく必要があります。

 

市場規模が大きな層の代表は一般大衆になります。

5年くらい前にお家騒動で話題になった大塚家具は、

従来の高価格帯(富裕層)から中低価格(大衆層)に進出しました。

その結果、連続赤字、ヤマダ電機の子会社化、

最近、社長交代というニュースが出たので、記憶に新しいところです。

 

大衆層狙いは、一見儲かりそうに見えますが、

弱者が手を出すと、あっという間にやられてしまいます。

大塚家具も上場会社でしたが、中価格帯にいる

年商10倍以上の圧倒的強者のニトリに勝てるわけがありません。

 

2.実際の購入者を調べ、その声を聴く

客層選定の際に、まず始めることは現在の顧客を研究することです。

 

横井社長の話を聞くと、「ネット参入してしばらくした時期に、

カラージャケットのユニフォームが売れるようになってきた。

誰が買っているのだろうと思って調べたら、

高校や中学の吹奏学部が購入していたことが分かり、

吹奏楽部の専門ページをつくったらすごく売れた。」と言われています。

 

また、添加物の少ないプロテインを扱っているお店の例も出してもらいました。

そのお店も、客層を調べたら、なかなか背が伸びない、大きくならない等の

悩みを持つ子供を持つお客様が購入していることが分かり、

ジュニア専用のプロテイン販売にした結果、かなり売れ出したそうです。

 

経営は市場やお客から考える顧客起点の発想が大切だと、

必ず経営書には出てきますが、こうしたことを実際にやるか、

やらないかの差は大きいのかもしれません。

自分で分かっているつもりになって、

手抜きして調べることを怠っているケースはよくあります。

 

3.絞り込んで特定少数化していく手法

弱者は不特定多数を狙うのではなく、特定少数を狙いにいくのが大原則。

 

客層細分化の基準は、多種多様にでてきます。

代表的なのが、法人と個人で分ける。法人の場合は業種で分ける。

個人の場合は、男女、年齢、所得、職業、趣味、用途、ライフスタイルなど。

 

客層を広げ過ぎないことも大切です。

客層が違うと営業のやり方が変わってくるからです。

広いと圧倒的支持者(ファン)ができにくくなります。

 

競争に勝つには、顧客心理の微妙な点に気づくことが大切で、

そこに独創的なアイディアが生まれ卓越、差別化されたものが生まれます。

広いと、おおざっぱになり「他社と何ら変わらず」が続くだけです。

 

次に、「ポジショニング」という手法があります。

2種類の基準を用い、縦軸と横軸で4象限に分けて細分化していく手法です。

 

実際にユニフォームネクストでどうやって絞っていたったのか?

横井社長は語られています。

「縦軸(客層)をBtoB(会社向け)とBtoC(個人向け)

横軸(商品)をオリジナルと定番品をとり、

BtoBで定番品の象限で勝負しようと決めた。」と言われます。

その理由は、「BtoCではアマゾン等の強者がいるため。」

 

同じようなポジショニングの例として、ユニクロが、

軸を「カジュアルとフォーマル」そして「トレンドとベーシック」に分け、

カジュアルでベーシックを選んだとう例もあげてもらいました。

 

縦軸と横軸に何を持ってくればいいのか、は成功例などの研究が必要でしょう。

「商品」と「客層」は関連性が高いので、

商品軸、客層軸で分ければ、同時に考えられるので有用だと思います。

 

ポジションを明らかにしたうえで、

さらに特定化し重点客層をハッキリ決める手法もあります。

それは、理想的な顧客をハッキリさせる「ペルソナ」です。

具体的な特定の顧客を名前まで付けてやるケースもあります。

特に不特定多数が来店する店舗の場合、店づくりがしやすくなっていきます。

 

ドラッカーは事業を考える時に、顧客はだれか、何に対価を払っているのか、

を問いなさい、と言います。客層細分化は、まさにそこに当たるところです。

 

PS.

最近、ネットで小口のお客様をターゲットにする

というのはひとつの成功モデルのような感じがします。

 

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ランチェスター戦略の特長は「数量化」して考えられることです。

 

これにより、

・基準がハッキリするので意思決定しやすくなります。

・実行段階では、ルール化、仕組化がしやすくなります。

 

数量的な基準値が出てくるのは、

・大元はランチェスター第2法則で、

・それを応用して数学者が導き出した「必勝の条件」と呼ばれるもの。

・そして、さらに斧田太公望先生と田岡信夫先生の研究成果であるシャア理論。

・竹田陽一先生のウエイト付け理論となって続いていきます。

 

数量的に考える上で、知っておいた方が良いのは、

第2法則「攻撃力=兵力数の2乗×質」を、

抽象化していくと、力=「量」の2乗×「質」になり、

(微分すると)量と質のウエイトは2:1なので、

量を優先的に考える方が効果的ということです。

 

質は目に見えず、質が良いといっても、

人によって基準がバラバラで、とらえどころがなくなりがちです。

量は実態として、何人とか何時間、何回といった感じで、

数でとらえることができるのでシンプルに考えることができます。

 

なんか難しいことを書いてしまいましたが、

今回の動画は、地域戦略の続きで、

どうやってシェアを高めてNO.1になるかです。

 

(マザーズ上場会社の横井社長との対談YouTube動画)

https://youtu.be/fYPAVLy4lZk

 

シェアUpの基本のモデルは、

「細分化」→「一点集中」→「部分制圧」→「全体制圧」で、

この原則を、個別撃破(個別目標達成主義)といいます。

 

このモデルに近い形で実行していったのがセブンイレブンです。

 

コンビニ創成期の1970年代、

鈴木元会長は1店舗がある江東区から1歩もでるな!と

高密度のコンビニ出店(転換)ができるまで、いったそうです。

そして、江東区を押さえて次の区に進出し、

そのパターンを繰り返していきます。

 

1990年にはローソンが全国に出店した大きく宣伝していた時、

セブンイレブンはまだ半分の都道府県しか出店していませんでした。

一見セブンの歩みは遅そうに見えますが、

その当時でも店舗数では、セブンの方が多く、

一県単位では圧倒的にセブンの方が高密度になっていました。

そうやって、一つ一つの県を完璧に抑えて、

現在の圧倒的強さを誇っています。

 

1.さらに細分化して一点集中

3年5年かけて1位になる範囲を決めても、

もともと戦力が乏しい弱者にとっては、

まだまだ広すぎる場合が多く、集中効果を高めるために、

さらに細分化した範囲に戦力を集中させた方が効果的です。

 

狭い範囲に集中させる効果は、

・戦場が見えやすくなり、

・そこでの戦い方のルール化(勝ち方の方程式)ができやすく、

・他の地域でのパターン応用で、

結果早く全体でもNO.1になれます。

 

2.必勝の戦術力の投入

勝ち方の大原則は、競争相手以上の戦術力(量)の投入です。

太平洋戦争当時、米軍国防総省によって、

ランチェスター法則が応用され「必勝の条件」が導き出されました。

それが、相手の2.83(約3)倍の量的投入すれば

質的条件を超えて必勝になるというものです。実際の戦闘では、

ゼロ戦1機に対し3~4機編隊で向かったという実例があります。

 

経営における戦術力は、

訪問型営業の場合は営業マンの数、

細かく見ると訪問面会量になり、

店舗では店舗数、個店単位だと売り場面積、

さらにはチラシなど主力の営業媒体で応用していくことになります。

 

戦闘は短期決戦になりますが、

経営は長期戦になるので、時間軸を長くとれば、

3の平方根、そのまた平方根でも必勝となります。

(量は2乗になるので。)

 

1年で勝つには競争相手の3倍、3年では1.7倍、5年では1.3倍

 

を投入すれば必勝となります。

逆に0.7倍は必負なのでやらない方がマシです。

 

ただ1年で勝とうと思うと、競争相手の反撃にあいやすくなるので、

3年、5年あたりで考えるのが実際的です。

 

3.継続のためのシェアの見える化

今まで述べたことは理論としては最強なのですが、

実践できる人は少数になっていきます。(だからいいのですが。)

 

というのも、最初は簡単に思ったようにいかないのです。

新規開拓をすると最初に売り上げがスッと伸びたりしますが、

その後続かなくなり、戦略自体を諦めてしまうケースが多くなります。

信念や断行力といった精神的要素が必要になる段階です。

 

量的投入と成果の関係は、2乗曲線(成長カーブ)になり、

後の方になればなるほど尻上がりに成果が出る

ということを知って、戦略研究をしておくことも大切です。

 

また、地図にシェアを書き出しておく(見える化)しておくことも

モチベーション維持のために必要でしょう。

地域戦略を本気でやっている会社にいけば、

必ず地図が張り出されています。

 

PS.

質ももちろん大切な要素です。が、

時間という量をかけて練習した人は腕が良くなるように、

量的投入により質が変容していく

と解釈した方が考えるのも楽です。

 

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孫子の兵法の有名なフレーズに、

「善よく戦かう者は、『勝ち易きに勝つ』者なり」

そしてその後に、

「故に善く戦かう者の勝つや、智名も無く、勇功も無し」と続きます。

 

分かりやすくいうと、

勝ちやすい相手に勝つのだから、人々に名も知られることもなく、

勇敢な功績も称えられることもない、ということでしょうか。

 

「そんなに有名でないけれど、いい会社」

その地域に行けば立派な会社だと有名ですが、全国的にはそれほど知られていない。

地元密着型の会社、地方ではそんな会社は結構あります。

 

今回は、商品戦略に比べると若干地味な感じのする地域戦略のお話です。

 

 

(マザーズ上場会社の横井社長との対談YouTube動画)

https://youtu.be/DyLcYbc9Mwk

 

なかなか商品で1位になるのは難しい。

商品の差別化、新商品開発には時間がかかります。

実際に1位の地域づくりから入った方がやりやすく、

地域戦略から入る人の方が多いのが実際です。

 

小さな会社でも

地元における「知名度、近さからくる親近感・信頼やスピード対応能力」

などを有効に活かすことができ、

大きな競争相手にはできない、戦う上での「有利な条件」、

いわば「地の利」を活かすことができるからです。

 

ただ、あまり世間に知られることが少ないようです。

 

改めて、小さな会社はどんな地域を目標にすればよいのか?

今回は、それを選ぶための3つのポイントを紹介しています"                                           

                                                       

1.範囲は狭くする

地域目標の設定には、「どこを選ぶか」と「範囲をどの程度にするか」

の2つの問いかけが必要になります。

 

まず範囲(広さ)について考える場合、

会社の規模に合わせて、県ではなく、市町村、

あるいはもっと細分化された地域を設定します。

 

基本的には個人相手のビジネスの場合は、

人口の多いところほど狭く考えます。

また、1回当りの取引額が小口で人の移動がともなう業種ほど

狭く考えなければ採算が取れない場合も出てきます。

 

まず需要量がどれくらいあるかを調査しますが、

意外に調査すると範囲はそれほど広くなくても

シェアさえきっちりとれば自分の会社の規模なら成り立つ

場合が多いことが分かってきます。

 

実行上大事なポイントは、

カットの決断と最大範囲をハッキリさせておくことです。

 

もちろん採算があわないところからカットするのですが、

「地域別損益」をきっちり出しておかないとこの決断はなかなかできません。

また、横井社長の言われたように、

お客様の紹介とかで、営業マンは勝手に

売上が欲しくて範囲の外に出てしまいます。

 

この例外を認めだすと地域戦略自体が崩れていくので、

NO.1どころか何も変わらないままで終わってしまいます。

地図に線を書き込み、NO.1になるまで出ない、

と覚悟を決め、そして地域戦略の研究をしておかなければ

ほとんどの人はできません。(だからいいのですが。。。)

 

2.郡部や郊外で人口の少ないところから攻める

どいいったところを選定するかについては、

まず強い競争相手がいないところから、ということになります。

 

当然、大手は人口の多いところから攻めるので、

都市部は激戦になり小さな会社はやっていけなくなります。

 

ところが横井社長の言われるように、

ほとんどの会社はお客が沢山いそうな人口が多いところへ

売上を求めて向かっていきます。

 

弱者は「勝ちやすきに勝つ」の原則に従い、

1位になりやすい方を選ばなければなりません。

売上中心にはない発想です。

 

東京はあこがれの地かもしれませんが、

市町村単位、県単位、一つの県ごとに強くなって、しかも周辺から入る

のが地域戦略の原則になります。

 

3.会社から近いとこから攻める

これも当たり前といえば当たり前ですが、

近いところほど、先に挙げた「有利さ」を活かせます。

 

ところが、自分の会社の近くにいる見込み客を取り逃している

ケースはよくあります。

横井社長の言われるように、

近くにいる人たちとは常々良い関係を築いていくための

接点をもつことが大切になります。

 

 

PS.

北陸は全国的に見たときに、一騎打ち戦的地域ですが、

ただ、新幹線が来て「強者に有利な平野部化」しつつあり、

地元の会社は地盤をより固めておかなければいけなくなりました。

 

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新商品を扱う、開発しょうと考える場合は、

まず1950年代に米国で生まれた製品ライフサイクル(PLC)理論を

押さえておくとよいでしょう。

 

PLC理論は、人の一生と同じように、

製品は誕生してから成長し、やがてなくなっていく、

ということを前提に、そのプロセスを大きく、

「導入期」、「成長期」、「成熟期」、「衰退期」に分け、

それぞれ下記のような特徴を提示しています。

企業としては、製品の成長段階に合わせて対策を考えるツールになるわけです。

 

①導入期:市場投入段階。

・2.5%の革新者(新しもの好き)を取り込む

・市場開拓コストがかかるため、あま利益が出ない。

 

②成長期:市場拡大段階。売上と利益が急拡大する。

・競争相手が増加していく。

・消費者ニーズも多様化するため、「差別化」が重要。

 

③成熟期:成長率の鈍化段階。売上、利益とも頭打ちになる。

・上位企業の寡占化が進み、下位企業からなくなっていく。

・下位企業は特定層に特化した戦略が必要。・代替産業の出現。

 

④衰退期:売上も利益も減少する時期です。

・寡占化がさらに進む。

・投資を抑える。撤退時期の判断。伝統工芸化。

 

 

(マザーズ上場会社の横井社長との対談YouTube動画)

https://youtu.be/eRzfjFVR16c

 

ずっと売れ続ける商品はないのですから、

どこかの時点で新商品開発は企業の大きな課題になっていきます。

で、どういった商品から手を付けていけば、開発すればよいのか?

 

そこにはランチェスター的な原則があります。

 

1.すでにいるお客様に販売できる商品から考える

新商品開発には、

・現在の「客層」を軸にするか、

・自社の現在取り扱っている「商品や技術」を軸にするか、

でやりやすさが変わってきます。

 

やりやすくリスクが少ない順に並べると、

①客層は同じで、類似商品を開発です。

②客層は同じで、商品の種類が異なるものを開発です。

③商品・技術は同じで、客層を変えての販売です。

④商品も客層も違えた、非関連型の多角化です。

 

①から④のうち、小さな会社がどこから考えればよいかについては、

横井社長が言われるように、

「自分たちのアドバンテージが活かせるものから」です。

 

資源が限られ、体力のないうちは、やはり①から順番にいくべきです。

現在の顧客の声を聴き、アイディアを取り入れるというものが現実的です。

 

客層を変えると今までの営業のやり方が通用しなくなり、商品開発以上に、

思いのほか営業の仕組みづくりには時間とコストがかかります。

ただし、製造業などは③という場合もあります。

 

絶対にやってはいけないのは、④です。

いままでのノウハウの蓄積が全く生かせず、

体力が続かず、軌道にのせるまでに力尽きてしまうからです。

 

2.商品開発には5年~7年の時間投入をする覚悟でやる

ヒット商品の開発物語を読むと、

必ずでてくるのが、「何年も時間をかけて取り組んだ」ということ

そして「何度も失敗している」という事実です。

 

逆から考えると、

・商品開発には早めに取り組むことが必要

・いくつも試すこと(失敗に対するある程度の許容)が必要

だということになります。

これは成功企業家が良く言う「チャレンジする大切さ」につながっていきます。

 

実際の考え方としては、

・毎年3%から5%の資源をこの開発に当てるということをルール化する。

この場合の資源とは、粗利益、人数そして時間と考えればよいでしょう。

研究開発の予算組みをし、専任の担当者を決めなければなりませんが、

小さな会社は社長自身が開発リーダーになる必要があります。

 

3.グー・チョキ・パー、チョキ理論 

まずは商品開発から市場投入に集中の原則にもとづき1つの商品から入り、

次に少し広げ、もう少し広げ、

最後にもう一回チョキで広くなり過ぎないようにカットしていくという考え方です。

 

これは、「集中」の原則を最上位に置くランチェスター戦略において、

動的に変化していく外部環境に対する、適応の仕方として、単純ですが有用です。

 

4.弱者は成長期の初めの段階で参入する

これは、序段のPLC理論で示したように、

小さな会社の体力、コストと競争環境から考えれば、こうなります。

 

もちろん、成熟期にかなり尖がった商品での参入するニッチ戦略等は考えられます。

が、時流にのる、会社の成長性を考えると、こうなるということです。

 

PS.

商品戦略のテーマには、このほか革新(イノベーション)がありますが、

小さな会社にもチャレンジしてもらい分野ですがハッキリいってすぐには難しい。

弱者は、1でいった「顧客の声をもとに広げていく、その仕組みをつくる」

ことから考えるのが賢明なように感じています。

 

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戦う武器を射程の短い兵器(刀や槍など)に持ちかえ、

それらが有効に使える障害物の多い戦場を選定する。

有効に使えるとは、接近戦や一騎打ち戦がしやすい、ということ。

 

「武器」と「戦場」、そして「戦い方」の3つがそろって、

劣勢軍の基本戦略が成立します。

 

戦闘を経営に置き換えると、

武器は、「商品・有料のサービス」に、

戦場は、「市場(地域・客層)」、

戦い方は、「営業のやり方」にあたります。

 

「商品」と「市場(地域・客層)」、そして「営業のやり方」

が整合性をもつことで、弱者の基本戦略が成立していきます。

 

今回は、戦闘における武器である「商品」のお話です。

 

 

(マザーズ上場会社の横井社長との対談YouTube動画)

https://youtu.be/c9Th_NX0-sU

 

どういう商品を選ぶか、によって事業形態の7,8割は決まってきます。

そういう意味で、商品の選び方は大変重要になってきます。

間違った商品を選ぶと、経営が思い通りにいかなくなるからです。

 

横井社長がいわれるように、

「(小さなお店)が、どこでも買える、

コンビニで買えるような商品を扱っていてはなかなか難しい。」のです。

店の信頼度、利便性に長けている大手コンビニには勝てるはずがありません。

 

まず考えなければならないのは、

「1位になれる商品」か、どうかです。

 

コンビニなど大手(強者)が扱うのは、

大量生産大量消費型の商品、

例えば、インスタント食品、日用品、大衆向け商品で、

市場規模の大きな商品です。

 

小さな会社(弱者)は逆で、

「少量生産少量消費」型の商品で、

「特定少数の人に向けられた商品」ということになり、

「市場規模の小さな商品」で1位を目指す

小規模1位主義が大事な原則です。

 

同時に「営業のやり方」も考えながら商品を選定することも重要です。

要は、接近戦や一騎打ち戦がしやすい商品かどうか、ということです。

例えば、説明をしながら売るような商品、

個別対応オーダーメイド型の商品などです。

これも必然的に「市場規模の小さな商品」になっていきます。

 

そういった商品は、大手から見ると、

狭すぎて入り込めない、効率が悪くて参入しづらいわけです。

 

今回、上記を考慮した上で、

小さな会社が選ぶべき3つの切り口の商品を取り上げました。

 

①世の中にない商品

戦わずして勝つ、の原則に従い、

「世の中には必要だが誰も扱っていない商品」

例えば、バイオ、医療分野などの研究開発型商品、

緩まないネジなど、どこもできない独自技術から生まれる商品です。

 

ただ、この領域は非常に難しいところで、

天才的アイディア、もしくは長い開発期間、

市場開拓にも時間がかかり、

横井社長がいうように「体力がある会社」の方が有利になります。

 

②絞り込んで専門性を高めた商品

比較的やりやすいのが、

部分1位主義の原則に従い、

商品を細分化し、勝てるところを発見するやり方です。

 

例えば、プロ仕様とか用途に絞り込んでいく、

あるいは、大きなサイズに絞って専門店化していく、

小口利用者だけに絞り込む、などです。

 

ユニフォームネクストさんは、

飲食店ユニフォームに絞って成長し、

横井社長のお知り合いで、

「ジュニア専門の健康食品」で上手くいっている事例もあるそうです。

 

③人がやりたがらない、手間がかかる商品

大手から見ると効率の悪くなる商品を選ぶというのも

小さな会社にとって有効な選択肢です。

 

例えば、手作り品、運びづらい商品、小ロットの商品、

オーダーメイドで手間のかかる商品などです。

 

横井社長が、

「当初、刺しゅう入れやプリントサービスを重要視し、

ユニフォーム自体が

新学期や衣替えの時期に需要がバンと高まる季節性商品で、

その時期は人の対応で大変になり、大手があまりやりたがらない。

そういうところをしっかり取り組んでいった。」

と言われるように、人がやりたがらない、手間がかかるところは、

効率重視の強者に対し、弱者の差別化として有効に機能していきます。

 

ただし、生産性をいったん犠牲にしてしまう、

ということは少し注意しておかなければなりません。

 

 

 

 

以上参考になれば幸いです。

 

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対象を分けると「全体」が見えてくる。

 

人間を理解しようとすれば、精神と肉体に分けてみる。

健康になりたい、健康対策を考える場合は、

睡眠、食事、心の安定に分ける。

 

分けて全体を捉えておくことで、

その時たまたま入ってきた情報に左右され、

間違った選択をしなくなる確率が高まり、

自ら考えることができるようになります。

 

「いまそれが本当に必要なのか、

他の選択の方が有効ではないのか」

と考えられるからです。

 

分けて考えることは、頭を整理しておく上でとても有効です。

 

 

(マザーズ上場会社の横井社長との対談YouTube動画)

https://www.youtube.com/watch?v=GmC_Q3dhOu0

 

 

経営改善、経営対策をしましょう、といっても

漠然として何をしたらよいか、

何から手をつかればよいか分からない。

たまたま聞いた人の話を鵜呑みにして、

何かをやったりしても本当に効果があるのかどうか。

 

しかも、時間や資源の制約の中で、

最も効果的な対策が打てるのか。

 

人やお金・支払いの問題、クレーム対処、

売上が上がらない、

など、経営の課題や問題は日々大小色々で、

様々な形で発生しています。

 

そのような中社長の頭の中は整理されないまま、

場当たり的な対処だけで終わり、

「何かやらなくては」と思ってはいるものの、

体系だった対策ができずにいる社長は

多いのではないでしょうか。

 

竹田ランチェスターでは、

経営を構成する要因ということで、

大きくは、

「商品対策、営業対策、組織対策、資金対策」に分けます。

 

特徴的なのは、ランチェスター法則を応用し、

ウエイト付けをしている点です。

 

ウエイトとは、

重要度であり成果に対する影響度と考えればいいでしょう。

 

商品対策27%、営業対策53%、

組織対策14%、資金対策7%です。

経営自体がお客づくりである以上、

お客づくり関連項目(商品と営業)で80%をしめます。

 

このウエイトは基本的に資源配分の原則になっていきます。

小さな会社の限られた資源を、

どこに重点的にエネルギーを割くか、は結構大事な問題です。

 

商品と営業のウエイトは1;2、「商品3分に売り7分」です。

 

売れる商品はないかと探し回る社長、

上手い料理をつくれば売れると思っている職人型の

社長がいますが、

そもそも営業のやり方に大きな課題がある

ケースが多かったりします。

 

また、組織や資金の方にウエイトが偏っている社長も

多く見受けられます。

それでは成長のスピードが落ちてしまいます。

 

横井社長のいうように

「会社が小さなうちは、組織や財務にそこまで力をいれるよりも、

お客づくり関連(商品や営業)に資源を集中させておく」

ことが必要です。

 

さらに、営業は、

地域、客層、

営業(新しいお客の見つけ方)、

顧客(つくったお客の維持の仕方)に分けられ、

そして、活動量を表す「時間」が追加され、

 

商品・地域・客層・営業・顧客維持・組織・財務・時間

の8つの構成要因に分けられます。

竹田ランチェスター経営の8大要因と呼ばれているものです。

経営について考える場合は、

これらのどれかについて考えているわけで、

逆にこの要因以外は考えなくてもよく、

経営対策の全体像が見えてくるのです。

 

PS.

考えてみれば、

新しい事業を始めようとする場合、

この8大要因を自然に考えています。

しかし、何年もたつと、色々な情報の中で、

頭が整理できていない社長も多いものです。

 

きちんと整理して、ウエイトをつけて考えることは、

戦略実行上非常に大切になります。

 

 

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ランチェスター戦略を応用し経営戦略として実行する上で、

経営というものを正しく理解しておくことは重要です。

 

ただ、世の中に経営に関する研究書やビジネス本は数多くあり、

様々な方が経営について発言するので、

情報過多のために本質的なところが逆に見えにくくなっているのではないか、

と何百回も経営勉強会をやってきた中で思うことがあります。

 

(マザーズ上場会社の横井社長との対談YouTube動画)

https://www.youtube.com/watch?v=fF4s-GPSkQ0

 

「経営の本質」とは何か?

「経営を最も短い言葉で表す」と?

 

と勉強会に参加した経営者に問いかけると、決まって

「売上・利益を上げる」「人を育てる」「社会貢献」

といった答えが返ってきます。

 

個々の経営においては、上記は決して間違った答えではないでしょう。

しかし、普遍性のある答えにはなっていないと思います。

 

経営の本質は「お客づくり」です。

お客がいなければ企業は存在できず、

事業を始めた途端に、すぐにやることはお客を見つけることです。

また、経営活動、社員さんの仕事は全て、どの局面を切り出しても

「お客づくり」のために行われています。(直接的か間接的かの違いはありますが。)

 

売上・利益も同じではないか、と思われるかもしれませんが、

その元は「お客という人間」であり、利益が先にくると

「なんでも儲かることに手を出し」、結果経営は上手くいかないでしょう。

 

「経営=お客づくり」当たり前の話ですが、

当たり前すぎてなのかなかなか出てこない答えです。

 

余談ですが、経営の神様ドラッガーは、

経営とは「顧客の創造」であるといいました。

創造には、次の意味合いが含まれます。

「新しい価値を市場に提供することによって新たな需要(顧客)をつくりだす。」

 

企業のイノベーションによって社会が進歩し、人々が豊かになり、

単なる営利活動ではない、「社会から認められた存在意義」が生じるというわけです。

 

ちょっと難しい話になりましたが、

シンプルに経営とは「お客づくり」だと覚えておけばいいでしょう。

そして、常に経営の中心にはお客がいなければならないことになります。

 

経営(お客づくり)をもう少し深く掘り下げてみましょう。

 

経営は簡単なのか、難しいのか?というと、どう答えるでしょうか?

会社を始めるのは簡単、

ただ毎年多くの多くの倒産や赤字になる会社は山ほど出てきます。

「お客づくりはそう簡単にいかない」、多くの経営者はそう答えるでしょう。

 

なぜ簡単にいかないのか?その理由には、大きく2つの要因があります。

一つは、「買うか買わないかの決定権はお客が100%もっている」

そして、「競争相手もお客を狙って自社の活動を妨害してくる」

 

横井社長が言われるように、「お客と競争相手、

この2つは自社ではコントロールできない」のです。だから経営が上手くいかなくなる。

 

自由競争社会では、ある商品を購買する際に、

お客がA店で買おうがB店で買おうが、ネットのC店で買おうが自由です。

競争は「お客の選択」という形で自然発生し、

会社は必然的に競争環境に身を置くことになります。

 

「お客様に選ばれ、競争相手に勝つ、これが上手い会社が成長していける」

そうなるために、経営のあらゆる努力、コストを「お客づくり」に集中させる、

もちろん効果的な戦略とともに。

 

経営競争は「選挙」みたいな構造をしています。

「市場占有率」を「顧客の支持率」と読み替えると、

いかに「顧客に好かれ、気に入られ、そして支持されるか」

それを競争相手と競い合う、顧客満足を競い合う健全な競争ともいえるのです。

 

PS.

今回の話は、竹田ランチェスターでいう「経営の基本原則」の前半にあたるところで、

私が経営コンサルの会社勤めをしていたときに聞いて、目から鱗が落ちたところでした。

最も基本的で当たり前の話ですが、

これだけシンプルに、余計なものをそぎ落とし、分かりやすく説明しているものはない、

と当時思ったのです。そうとう雑念が多かったのかもしれません。

 

 

 

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業績を高めるには、「熱意・願望」が53%、「戦略と戦術」を合わせても47%。

 

これを聞いて、「やっぱりそうかー」、「それを言っちゃーおしまいよー」

と思われる方も多いと思います。

 

業績の良い会社の社長は積極的に動き、それを支える熱意がすごい!これは事実。

 

横井社長の言われるように、

「結局の所、戦略・ノウハウと言っても、いちばん大事なのは経営者の熱意と願望。

これがないと高い山を登り続けることができず、途中であきらめてしまう。」

 

短期間にマザーズ上場まで会社を成長させた横井社長、

どれほど願望熱意が高かったのかと思いきや、

「僕は願望熱意が低くて経営者として大丈夫かなーと思っていた。

周りの経営者とか願望熱意が高い人を見て、本気で悩んでいた。」と語っています。

 

熱意願望は生まれもった性格が大きく影響し、自分で高めようと思ってもそう高まらない。

数回セミナーに行った、聞いたくらいでは熱意は続かない、ものです。

 

では、横井社長は願望や熱意を高めていったのか?

https://youtu.be/cq3Rk4v29ow (横井社長との対談YouTube動画)

 

ある時、ランチェスター経営の竹田陽一先生にこの悩みを相談したところ、

そのアドバイスは、

「もともと願望熱意が高い人は数%しかおらず、ほとんどの人はそうではない。

死ぬ気で勉強すれば、願望熱意は上がっていく。」だったそうです。

 

竹田ランチェスターでは、

時間をエネルギーにまず変える。

要は何事にもまず時間を思いきり投入しなさい、と説きます。

これはもともと願望熱意の低い人でも、

働く時間や勉強する時間を決めさえすればできることです。(必勝の年間4140時間)

 

すると、小さな成果が出るものです。その成果が自信となり、

その自信が願望熱意を高めていきます。この循環が大きな願望熱意になっていきます。

 

横井社長が言われるように、

「これだけ仕事をしたら、成果を出さないと悔しすぎる!」

「これだけ時間投入したんだから、やるまでは死ねないぞ!」

と思えるくらいまでやっていた、そんな流れで上場までいったそうです。

 

もう少し詳しく聞くと、

「最初から上場を目指したらできなかった。一つ一つ目標を達成していった。

最初は1千万円の(経常)利益をだそうから始まって、次は1億円だそうになって、

達成してここまで来たんだったら、こうやるかというステップで、

願望熱意も大きくなっていった。」と言われています。

 

ましく、個別撃破主義(個別目標達成主義)です。

 

とはいえ、「途中でもういいかなー」と思ってしまう、これも人間。

最後までやり切る「断行力」、この成功者の条件を、どう身に着けたのか?

 

横井社長は言います。

「もともと意思が強いわけではなかった。

どうしたらいいか考えたときに、<人に言うこと>だと考えた。

ただ誰でもいいわけではなく、

この人の前ではダメな姿を見せられない、かっこ悪い自分を見せられない人にいう。」

ここら辺が横井社長らしいところ。

 

そして、

「それが僕の場合、社員だった。社員の前で宣言し、

かっこ悪い社長と思われたくなかった、それが自分を追い込むことになった。」

また、「人を巻き込む。宣言して協力してくれというと社員を巻き込むことになり、

巻き込んでおいでゴメンとは言いづらくなる。」

と自分の追い込み方まで伝授してもらいました。

 

PS.

竹田陽一先生は、「自己啓発と時間戦略」というCD教材の中で、

性格的にすでに熱意願望が高い方は、「天才(強者)型」、

普通の人は「凡人(弱者)型」と分類しました。

 

横井社長が実践されたのは、まさに弱者型です。

 

ちなみに性格的強者型の社長は、

本来戦略は弱者の立場をとらなければならないところでも強者の戦略をとりやすく、

最初の成長は早いのですが、ある程度のところで組織崩壊等が起こり行き詰まったり、

戦略なき拡大路線でダメになるケースも出てきます。

 

 

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ユニフォームネクストの横井社長は数学が得意だったそうです。

 

「数学が得意な人はなぜその公式が成り立つのか、

その証明まできちんとできる。

そうすると数学への理解が深まり、公式を覚えていなくても、

こういうことだからこれが当てはまるとか、分かる。

数学が不得意な人は、ただ単に公式を覚えるだけ。」

 

ちなみに、私は高校時代数学が苦手になり文系を選択した口で、

おかげで40歳超えて微分積分を勉強しなおしました。

 

ランチェスター戦略の大本は「ランチェスター法則」という公式。

法則とは古今東西普遍的なもので、「再現性」のあるものです。

 

それがどうして成り立つのか、

疑問に思う方こそ確かめると良いのかもしれません。

 

<ランチェスターでマザーズ上場!横井社長との対談YouTube>

 

https://www.youtube.com/watch?v=wK9nYdc69g4

 

前々回のブログで、

1914年10月にW・Fランチェスター(先生)が、

「集中の法則・N2乗の法則」という論文で、

ランチェスター法則と呼ばれる公式を

「数学的に」導きだしたことは説明しました。

(通説では、実際の戦闘機どうしの対戦結果を集計した

とありますが、これは間違い。

法則発表時点の第1次世界対戦初期には、複葉機の性能もまだ開発途上で集計できるような戦闘は行われていない。<竹田陽一先生談>)

 

実際には、近代戦の始まりと言われる

第一次世界大戦が勃発した3ヶ月後に、

以前と戦争概念が根本的に変わり始めたことに気づき

自室で数式(第2法則)を導き出しています。

 

そして、「戦闘力は兵員数の2乗に部隊の武器効率を掛け合わせたものに比例する」と説明を加えました。

 

ポイントは「2乗」で、ランチェスター(先生)の言葉を借りれば、

「火器という『飛び道具』を使用するようになった現代は、

数の上での優勢が即時に戦力として優勢を誇ることができ、

人数的に少ない方は、兵士対兵士の比でみるよりも、

はるかに激しい攻撃を受けることになる。

この2つの違いの重要性は、

普通考えられているよりもずっと大きなものであり、

この違いこそが問題の核心を含んでいる」と述べています。

 

要は、「2乗」は思った以上に恐ろしいぞ!いっているのです。

 

「兵力数が少なくても、質(武器効率、兵士技能)や精神で勝れば、何とかなる!」

と考えるのが古今東西変わらない人間の性、

失敗の典型的パターンですが、

数量的な差が一定程度ついた時点で質の改善では

どうしようもなくなります。

 

間違った判断は自軍をボロボロにし、

多数の兵士の命を奪ってしまうので、

部隊を運営する将軍は注意深くあるべきでしょう。

 

どういった条件のときに2乗がつくのか、については、

狙い撃ちではなく不特定多数(集団)に向け、離れたところから機関銃を連射的に打つような戦い(間隔戦)では、100発打ったら1発当たるような確率的な戦いになります。

(TVCMで不特定多数に何度も広告するのに似ている。)

このような戦いになると第2法則が成立します。

 

ちなみに、どういう理由で2乗になるか、

は6年前にコラムとして書いていたのをnotoに張り付けたので、リンクを貼っときます。

https://note.com/lanchester_k/n/nb3ed68d037d9

 

 

法則はその後、第2次世界大戦期、

米国国防総省の数学者等によって研究され、

太平洋戦争で証明されことになります。

 

敗戦後まもなく、日本に法則が紹介され、

日本人研究者によって企業間競争に応用されるようになりました。

 

その時の大切な問いは、

「兵力数が少ない軍隊はどうしたらよいのか?」です。

 

数量が優勢を占め、質の改善では追いつけないのであれば、数が少ない方は当然感じる疑問かもしれません。

 

そこで、法則は2つの式で整理されて用いられるようになります。

第1法則に着目するようになったのです。

 

【第1法則】攻撃力=兵力数×質(武器効率、兵士技能)

<古代の戦い>

【第2法則】攻撃力=兵力数2×質(武器効率、兵士技能)

<近代以降の戦い>

 

2つの法則の違いは、古代の戦いか近代の戦いで成立するか、

ですが、その「成立条件」をハッキリとさせました。

 

第1法則は、射程距離の「短い」兵器(刀とか槍)を使い、

敵に接近し一騎打ち戦になる戦闘。

 

第2法則は、射程距離の「長い」兵器(機関銃等)を使い、

敵と離れ、確率的な戦い。

 

結論的には、

兵力数が少ない軍隊は、第1法則的状況へ意図的にもっていく方が効果的。

つまり、古代の戦い方に近づけ、それがやりやすく、

逆に第2法則的戦闘がやりにくい「戦場」を選ぶと勝機も出やすくなります。

 

そして、「強者」「弱者」という言葉が使われ始め、

戦略原則がまとめられていきます。

 

PS.

このような話は、理系の戦略社長は好んでくれます。

 

人の活動はハッキリしないことが多く、あいまいなことだらけですが、

数字や法則はあいまいさに輪郭を与えて、

論理的に考えを組み立てられ、

意思決定しやすくさせるからでしょう。

 

 

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選挙で勝つには、

①地盤(地元の既存支持者)②看板(知名度)③鞄(お金)

の3つのバンが必要だといわれています。

 

これら3つが少ない新人候補(弱者)が、

すでに3つを持っている既存候補(強者)にどうやって勝つのか、

勝った例を考えてみると「接近戦」が分かってきます。

 

ちなみに、議員にとって本来必要な「政策立案能力」(商品)がかなり優れていたとしても、

新人が、既存候補と同じような選挙活動をしていたら勝てないでしょう。

 

「商品が良くても営業のやり方がまずいと売れない」のは経営と同じです。

 

<ランチェスターでマザーズ上場!横井社長との対談YouTube>

https://www.youtube.com/watch?v=0gmwGIiEagI

 

今回は戦い方について。経営では営業のイメージになります。

 

経営効率を考えて大会社は「間接戦」をしてきます。

間接戦の一つは、多段階流通です。

完成品メーカーの場合だと卸などの中間業者をいれる販売形態です。

大きなメーカーにとって、卸の販売網を使うことで、

一気に商品を流通させることができるので、非常に効率的なのです。

 

小さなメーカーにとっても、これは一見魅力的に映ります。

しかし、最終消費者に届く前に、卸はブランド力のある大きなメーカーの商品を積極的に扱い、小さなメーカー商品に力をいれないので、結局は売れないという結果になります。

 

小さな会社が販売を他社に代行させることも、間接戦になります。

 

横井社長の言われるように、

「よっぽど、他にないような商品、お客様が欲しいと思える商品でない限り」

効率的に見える間接戦は、弱者にとっては危険なのです。

 

間接戦の2つめは、マスメディアを使った広告です。

すでに有名な大会社の商品であれば、

「不特定多数」相手に一気に認知度が上がりお客をつくれるでしょう。

しかし、知名度のない小さな会社の商品はどんなにその品質が良かったとしても、

なかなか振り向きもされないのが現状です。

 

そこで、弱者は中間業者を省きダイレクトにお客に販売する

「直接戦」が原則になります。

 

そして、そのやり方は「特定少数」の顧客相手に向けら、

強者との競合関係が少なくなるため販売もしやすくなり、

商品の良さも伝えやすくなるのです。

 

もちろん、

チラシなどの広告も小さな会社にとって必要な場合はありますが、

そこにはチラシをまく範囲を絞って回数を多くするとか、

紙面の工夫などが必要になります。

 

後発で大きくなった化粧品メーカーは、

カタログ通販、TV通販などの直接戦をしかけました。

そして、インターネットの普及により、小さな会社にとっても

直接戦を仕掛けるきっかけができました。

が、ネットはネットで競争が激しいようです。

 

 

「接近戦」は、

営業マンがお客のいるところにこちらから出向き近づいていく

イメージです。

そうすると営業マンとお客の一対一の人間的な関係が出来ります。(一騎打ち戦)

このような個別な関係が出来上がれば、

大きな会社の圧力を避けることができ販売もスムーズにいきます。

 

横井社長が言われるように、

「大手がやろうとしているのは、

その商品を使いたいという(心をくすぐるような)ブランド化で、

小さな会社は、一人ひとり、ファンをつくっていく、

商品のファンもそうだけど、その前に人と人の関係によってファンをつくっていく」

 

強者は上から一気に対し、弱者は下から一人ひとり切り崩していく。そんなイメージです。

 

実際、小さな会社はお金がないので、

創業当初は接近戦を懸命にやらざるを得ません。

ただ、少し余裕が出てくると、どんどん間接戦に重きが置かれだし、

一気に効率的にお客をつくろう、に向いだします。

そしてファンだった人が離れだすこともあります。

 

横井社長が言うように、この「一気に○○」が曲者なのです。

戦い方の基本軸はあくまでも「接近戦」で、

それを補完するために間接媒体を利用する

と考え方の軸を定めておかなければ、

「効率化」や「一気に」の罠にはまってしまいます。

 

当然ながら、人的な接近戦はコストがかかり「非効率」になります。

「戦略とは何か」のところで述べたように、

全体としては効率的な経営システムができていなければよき戦略とは言えません。

 

強者の戦略の方はかっこよく、魅力的です。

弱者の戦略は「どぶ板感」がでて、やりたがる人は少なくなります。

 

選挙でもこちらから出向いて、

一人ひとり握手して地道な努力をして、

小さな会合をいくつもこなし、

関係の強い支持者をつくった人が最終的に勝つようです。

 

横井社長が言われるように

「(一斉送信のSNS等で)そのときだけ、メッセージが来たりしても、

何だってなるけども、

(接近戦で)すごく頑張っている姿を見せられると応援したくなる」

 

接近戦とは、「お客を味方につける戦略」でもあるのです。

 

PS.

急速なデジタル化により、

デジタル上でも一騎打ち的な戦いができるようになりました。

弱者でも活用できるところは活用すべきだと思います。

 

デジタル化は大手も積極的に利用します。

弱者は「どぶ板感」アナログ価値をださないと、

差別化にならないので使い方に工夫が必要です。

 

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