これはもはや悲鳴にしか聞こえませんね。

 まあ、気持ちはわからないではありません。だって本当は当選できっこないような、比例名簿下位搭載者が、たまたま民主党に台風並みの風が吹いてしまったため、棚ぼたで議席が転がり込んできた泡沫議員が大半ですもんね、顔ぶれを見ると。記者会見の様子を見ていたら、みんな杉村太蔵の顔に見えてきましたよ。

 ところが今は民主党に大逆風の嵐。次の選挙では壊滅的な議席減は必至。16人の議員の皆さんは、それこそ選挙区に回りたくても空いている選挙区はないし、比例名簿では上位に登載してもらえるような実績もないし、はっきりいえば裁決時の頭数としてしか存在価値のない議員さんたちですよね。

 となると、杉村太蔵氏のように、選挙に出ることすら許されない可能性もおおいにあるわけですよ。半ばやけくそで、師と仰ぐ政界の壊し屋・小沢一郎センセに教えを請うて、こんな突拍子もない手を打ったというところでしょう。

 それこそ、自分の選挙区の選挙民から名前も覚えてもらっていないであろうセンセたちは(実際、同様のケースで当選した地元比例区選出のセンセの名前、私は誰一人として知りません)、初めてスポットライトを浴びた感じですね。おめでとうございます。

 もう民主党がどうなろうと知ったこっちゃありません。でも、誰一人として本当に国民のことを考えていると思わせてくれるセンセがいないもんですね、悲しいことに。国民不在の混乱が、まだまだ続きそうですね。

 でも、こんな政権を選んだのは、ほかでもない、私たち国民なんですからね。絵に描いた餅であるマニフェストに騙されたとはいえ、そこに潜む虚構を見抜くことができなかったのだから、結局は私たち自身がこの国をこんなおかしな方向に傾けちゃったんですよね。エジプトのような独裁政権じゃなく、われわれ民衆が選んでしまったのだから、誰のせいにもできません。

 民主党は政権を手放したくないだろうから、首相の首をすげ替えても解散総選挙はしないでしょうね。その間にこの国は、再起不能となるようなダメージを受けなければいいのですが・・・。