赤瀬川氏の千円札裁判は「猥褻図書」捜査過程から始まった。 | LIZABSTRACT

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なぜ?赤瀬川原平氏は良くて ろくでなし子氏では猥褻なのか?

Wed, December 24, 2014 12:25:07
テーマ:

http://ameblo.jp/lizabstract/entry-11968396060.html









かなり前の事だが、赤瀬川原平氏と一緒に
「ハイレッド・センター」という活動をされていらした、
中西夏彦氏の展覧会を観に行ったことがあった。




中西夏彦さんのハイレッド・センターとしての活動を
良く知らなかったので、当時少し予習してから行った思い出がある。

高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之、が
「ハイレッド・センター」のメンバーである。


前衛芸術家集団と言っても
何のことはないそれぞれの漢字の頭文字
高 赤 中 を英語に換えた「ハイレッド・センター」
であっただけで、ダジャレみたいな事であるので、
別にそれほど身構えなくても良さそうである。






その時に千円札裁判の事も
一通りどんなものだったのか読んだり見たりして
置いたが、今回の「赤瀬川原平の芸術原論展」で
改めて「猥褻図書」の疑いを受けた
書籍『赤い風船あるいは牝狼の夜』
(平岡正明、宮原安春らの「犯罪者同盟」が1963年8月に刊行)
の展示もあった。



とは言ってもその中の「この部分が猥褻物の疑いでした」と
いうところまでは見えないように硝子ケース越しの展示と
なっていました。







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その著書内に赤瀬川の作品「千円札の聖徳太子の拡大写真」も掲載されていた。その後、警

察が宮原の自宅を捜索すると、「赤瀬川の印刷千円札」が発見された。

そのため、赤瀬川は1964年1月8日、当時起きていた「史上最高の芸術的ニセ札」といわれてい

た「チ-37号事件」につながる容疑者として、警察の取調べを受ける。だが、担当の警察官からは

「不起訴になるだろう」といわれた。

だが、同年1月27日に、“自称・前衛芸術家、赤瀬川原平”が「チ37号事件」につながる悪質な

容疑者であると、朝日新聞に誇大に報道される。



ウィキ「千円札裁判(せんえんさつさいばん)」より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E5%86%86%E6%9C%AD%E8%A3%81%E5%88%A4



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つまり公安というものはいつも芸術家や
アーティストの周りを嗅ぎまわって
何か猥褻容疑に出来るものはないか、とか
どんな名目でもいいので
反体制的表現を抹殺する為の罪状を
考えているのである。



実際、赤瀬川さんも明治28年に施行された、
「通貨及証券模造取締法」という法律で
裁かれることになる。




片面しか印刷されていないのでニセ札で無い事は
一目瞭然過ぎて「通貨偽(変)造・同行使罪」と言う
純然たるニセ札製造容疑はかけられず、
「貨幣、政府発行紙幣、銀行紙幣、国債証券及び
地方債券に紛らわしきものを製造し又は販売することを得ず」
という内容の明治時代の法律をひっぱりだしてきて
あてがってみた。と言うのが実際であろう。




ちなみに赤瀬川さんは沖縄問題や
反体制作品とかを制作していました。






ちょうど現代であったら「Chim↑Pom」などが
反原発のメッセージ性を封印するために
「落書きした」容疑をかけられたり、
今回のろくでなし子さんの作品問題も
「わいせつ電磁的記録等送信頒布罪」って
はじめて聞きましたが、いつ出来た法律でしょうね。








今日、起訴されたろくでなし子さん
東京地裁は26日、保釈を認める決定を出した。そうです。


ろくでなし子被告 保釈認める(2014年12月26日(金)
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6143779


赤瀬川さんは、「懲役3月、執行猶予1年、原銅版没収」の判決を
受けるのですが、この裁判がおかしいのは
千円札に全く似ていない原銅版を没収されるも、
お札に類似した印刷をされた紙で梱包された
カバンに使われた「お札に類似した包装紙」は
没収されていないで、作品は名古屋市美術館に
現在収蔵されているそうです。




(押収品・模型千円札梱包作品(かばん)1963年
・・・ポスターの上部にある作品)





Photo/エレベーターの中にて。





「貨幣、政府発行紙幣、銀行紙幣、国債証券及び
地方債券に紛らわしきものを製造し又は販売することを得ず」
と言う法律では、
「貨幣、政府発行紙幣、銀行紙幣、国債証券及び
地方債券に紛らわしきものを展示して入場料を得る事は
禁じ」ていないのでしょうか?






ろくでなし子被告の意見陳述なんて、
ASKAの栩内(とちない)香澄美容疑者の発言に
比べたら全く猥褻だと思えないのですが、
安藤範樹という裁判官はよっぽど、
ろくでなし子さんの3文字になにかコンプレックスが
あるのか、肝が据わっていないのも驚きです。


なにが猥褻かを争点にしようとする裁判で
初っ端から「それ以上続けると意見陳述制限します!」
では先が思いやられます。



栩内被告の裁判をやってるくらい
自由に発言させている、
フリーダム系の裁判官に

替わってあげて貰いたいくらいです。



私は栩内被告の発言をTVでやっているのを
聞いた時、余りの内容のあからさま加減。
そればかりか、
そんな事をTVで流してワイドショーで、
また何度も繰り返し話題にしているのを聞いて
未成年の子も観ているかもしれないTVで
韓国だったらこういうのは無いだろうなー。と
思ってました。
(韓国ではTVでタバコもNGです。
未成年者の影響を考えて
子供がみてはならないドラマなどはR15を表すマークなどが
表示されています。)



栩内被告の発言はナマナマしすぎて
ビル・クリントンの青いドレス発言以来の
衝撃的気持ち悪さでした。




つまりろくでなし子さんが勝訴の可能性は
かなり低いのではないでしょうか?





私が弁護士なら、
ろくでなし子さんに本当に勝訴したいなら
争点は「原発推進イルミネーションMKボート」の制作だと
アドバイスするのですが、
一方、もしキュレーターであったなら、

どこからが猥褻か?という問題提起で
「デコまんちゃん」で法廷をいっぱいにする
法廷アートフェスだと思って

存分に活躍して頂きたいと激励することと思います。