今日、年少の息子が、幼稚園の終業式だった。
お昼前に帰って来たから、せっかくなら楽だしと、
近所の居酒屋さんのランチに行った。
その帰りに、本屋さんに寄った。
しばらく本を眺めてたら、うんちがしたくなった息子。
併設のトイレにて、しばし籠る。
息子のうんちが、半分くらい出た頃、
トイレのドアがノックされた。
ノックを返す。
しばらくすると、またノックが。
ノックを返す。
息子のうんちは、まだ出きってない。
4歳児のうんちを途中で辞めさせるのはムリだよね。
並んでる方には悪いけど、もう少し時間を取らせてもらおう。
そのうちに、ノックが激しくなって、
「まだなんですか!?」って怒られる。
またノックを返して、「スミマセン。まだです。」と返す。
車椅子の方だったら悪いなぁと思いつつ。
息子に、「待ってる人がいるから、
そろそろ終わりにできる?」って頼む。
息子も何か察したのでしょう。
うなずいて、お尻を拭かせてもらう。
だけど、なかなかキレイならなくて。
やっとキレイになっても、今度は、
幼稚園の制服ズボンを着せるのに手間取って。
トイレの水を流したり、手を洗ったり。
その間にも、外の方は、ドアを叩いて喚き声。
そして、息子の手を引いて、荷物を持って、
カギを開けて、ドアを開けた。
目の前には、50代くらいの細身のおばさん。
身軽な格好で、自分の足でしっかり立ってる。
「大変お待たせしてスミマセン」
恐縮することなく、相手を見て、ちゃんと言えた。
おばさんは、何も言わなかった。
ドアが閉まってる間、あんなに喚いてたのに。
ドアが開いた瞬間、対峙した瞬間、
相手と私たちのステータスが変わった気がする。
小さな子の手を引いて、反対の手には荷物を抱えた母親。
息子の顔は見えなかったけど、笑顔ではなかったと思う。
自分が「まだ終わらないのか」と罵ってた相手は、
たった4歳の子供だった。
それをみて、おばさんは、自分を取り戻したのかもね。
そして、私は、とても大きな自信を得た。
壁の向こう側で、ネットの向こう側で、
見えない人たちが、どんなに「母親」を罵っても、
私は、私のやり方で子育てをするだろう。
だって、今回、私は息子を無理にせかしたり、
なじったりすることなく、淡々と作業できた。
もう少し前だったら、焦ってたかもしれない。
今受けてるコーチング効果もあると思う。
トイレから出た後、息子と話した。
「怖かった?」
「怖かった」
「そうだね。怖かったね」
自分の中には、怒りもあった。
動けるのなら、他のトイレを探すなり、
男子トイレを使うなり、すればいいのに。
だけど、おばさんの姿は、
少し前の自分の姿でもあるよね。
そして、怒りでいっぱいになったときの自分の姿。
その後、息子と近所を散策して、
他にもいくつかお店に寄ったりして。
正味4時間半のデートを
ラブラブ過ごしたのでした。