2014年12月18日(木)赤口

驚きのニュースが飛び込んできた。ロシアのルーブル安である。原因は、原油安にあるらしい。さて、少し難しい話をしようと思う。ロシアは、遠い世界の話のように捉えている感があるが、はたしてそうなのだろうかこのルーブル安は、輸入品の価格があがり、ロシアではインフレが起こる可能性がある。それは、ルーブルの価値が下がり、紙ペラ同然となる事態である。その事態は、原油安に端を発するのであるが、ロシアがその原油と天然ガスの輸出に依存している問題がある。国家収入の50%がそこに依存している。つまり、資源エネルギーという外部に売るものがなくなったために、国民の生活が貧困にあえぐ可能性が高まっていることにある

この事態は、短期的には、日本には大きな影響は及ぼさないのだろう。(一部では影響があるでしょうが、、、あしからず。)それは、ロシアとの取引において、割合が低いことにある。もしかしたら、この事態は、逆に日本に恩恵をもたらすのかもしれない。というのも、日本の安定した円に投資が集まる可能性があるからだ。しかも、原油安は、現在の日本産業にとっては歓迎されるべきことなのかもしれない。ひっそりとニュースになっていたが、東電は、当面一年は電気代をあげない、と言っていた。それは、原発が止まっている中で、原油安による火力発電費用負担が大きくないことの表れだろう。(ということは、原発再稼働の意味が薄れるはずなのであるが、なぜか原発再稼働の動きは止まらないようで、、、あしからず。)ただし、問題は、モノが売れない、という消費の落ち込みにおいての解決は残る。消費循環を促すべく、変化が起きていない。どこかに貯まるという形になる不安は残る。

さて、中期的に考えられる課題としては、その円の信頼が低下することがある。これは、もし、日本が戦争できる国になったときの問題である。日本は、戦争がないために、安心して投資できる環境にあった。が、もし、その前提が崩れるとなると、その安心はなくなる。よく、政治家の人が、そんな戦争のリスクはない、といって、憲法改正に行こうとする。が、たしかに、あなた方の時代においてはそのリスクはないのかもしれないが、民主主義に社会において、いつ、あなた方以外の危険な考え方の人が政権を握っても戦争のリスクがないと、言い切れるのであろうか(そうなったら、いずれも戦争になると反論されそうだが、そうなるリスクを考えることも必要だという考えである、、、あしからず。)憲法改正が悲願だ、と現首相が言っている。その内容には、戦争ができる形になっても致し方なし、ということが含まれいている。人間は、そんなに強いものではないと思う。そんなことになったら、戦争で受けて立つことになるのだろう、という不安がある。この状態では、円の価値が下がり、やはりインフレになっていくのだろう

さて、最後に、長期(もしかしたら、超長期(笑))的には、ロシアの現状が、日本で起こっている石油文明の終焉の形になりかねない、ということである。どういうことかというと、ロシアは石油を送って、地域内の流通を確保していたわけだが、現在日本で起こっていることは、モノを送って、地域内の流通を確保している形である、ということである。しかも、その多くのモノは、石油に依存している形である。この依存体制の変更を行わなければいけないのであるが、そこへの着目ができていないことにある。今のところは、石油があるので、その実感は薄いようだが、将来的には石油はなくなる。そうなると、現在のままでは生活維持もままならない。じゃーどうすればいいのだとなるのだが、その手立ては別の道にある。このことは、長くなるので、当学会で笑い。いずれにしても、そんな楽観的な話ではない。何とか、この混乱を治めてほしいものだと、密かに思うのでした。。。