山下達郎のライブに行ってきたよ 【2010/8/8 宇都宮市文化会館】 | いつも一人ぼっち・・・ライブ日記

山下達郎のライブに行ってきたよ 【2010/8/8 宇都宮市文化会館】

山下達郎 Performance 2010
2010年8月8日 宇都宮市文化会館 1階15列55番


いつも一人ぼっち・・・ライブ日記


*以下の内容はネタバレを含みます!


達郎氏がネタバレにはご配慮をということなので一言書いておきます。
以下、ネタバレしても大丈夫という方のみ、ご覧ください。


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山下達郎のライブに行ってきたよ。
チケットはぴあの先行で入手。


おお!前回のツアーのMCでの公約通り今年もツアーが!
そして、さらに公約通りにニューアルバムが!
そしてそして、さらに公約通りで驚いたのがフェスへの出演!
なんと「RISING SUN ROCK FESTIVAL」に出るとのこと。
まさかああいう夏フェスに本当に出演するとは・・・。
もう一つの公約であったライブアルバム「JOY 2」の発売こそ、
オリジナルアルバムのおまけの「JOY ver.1.5」という形になってしまったけれど、
「いつも公約通りに行かないので」と達郎が自虐的に話してる通り、
昔ながらのファンの方には驚きであろう、最近のこの積極的な活動。
まあ、アルバムぐらいは出すのかなぁとは思ってたけど、
ここまで約束通りに実現するとは。


さて、その公約通りに実現した今回のツアー、
はたしてどんな風になるのか楽しみ・・・。


会場の宇都宮市文化会館へは宇都宮駅からのアクセスがめんどくさい。
今回は駅からバスに乗って行くことに。しかしこれが失敗・・・。
ちょうど宇都宮駅前で夏祭りをやってたせいもあるのか、
バスに乗車してから会場に到着するまで35分ほどかかってしまう。
そして開演予定時刻15分前になってやっと到着。
会場を散策する余裕もなくさっさと入場し席へ。


今回の席は、はしっこの方だけど1階15列目というなかなかの良席。
と思って席についてみると、ステージ上が肉眼でよく見えるけど、
ステージ上手の方がちょっと見切れる感じ。
まあ、3階の後ろの方とかよりはぜんぜんマシということで、贅沢は言うまい。


席についてステージを眺めてみると、
今回のステージセットのテーマはどうやらアメリカの一軒家?らしい。
ステージ下手にアメリカン?な雰囲気の平屋の一軒家が立っていて、
そのすぐそばに車を入れるためガレージ、そして庭。
ステージ上手の方にも家があるかな?
ガレージには前から突っ込んで止めてある黄色いアメリカンなトラック。
そしてそのトラックの運転席部分の窓ガラスには、
ちゃっかりスポンサーの「JACCS」と書かれたステッカーが。
ガレージの入り口の上部にはバスケットボールのゴールリングが見える。
庭には三輪車や子供のおもちゃ用の大きさのダンプカー。
そして、達郎のアンプの脇にあるラックの下にはゴジラが鎮座。
ステージ後方は富良野?あたりの雰囲気に似た一面緑の畑。
そして風力発電?のプロペラが数台。
そんなのんびりとした風景が今回のステージセット。


開演予定時刻になるとブザーが鳴り、開演を告げるアナウンス。
が、ステージ上ではまだ、ギターのポジションのあたりでスタッフがウロウロ。
どうやら機材トラブルの様子。
足元をなにやらいじくってたが、交換部品があったのか交換してスタッフもはける。
うーん、形・大きさから言ってボリュームペダルかな。それともワウか。


開演予定時刻から10分ほど過ぎた頃、
お得意の一人アカペラのSEが流れ出し照明が落ちていく。
そしてステージ上に立てられて家のセットの玄関のドアが開きバンドメンバーの登場。
ぱっと見た感じ今回のバンドメンバーは前回のツアーと同じ様子。
そしてその後、そのドアから達郎が登場すると会場の拍手が一段と大きくなる。
達郎がギターを構え準備が整うと、ステージサイドに合図を出してSEを止める。


そして会場に達郎の軽快なギターのカッティングの音が響き渡り、
1曲目の曲「HAPPY HAPPY GREETING」へ。これでライブがスタート!
ちなみにこの曲、知らない曲だったけどKinKi Kidsに提供した曲だそうで・・・。


そして2曲目は待ってました「SPARKLE」。
この曲のイントロの達郎のギターのカッティングが鳴ると、
いよいよライブが始まったんだなぁという感じになる。
まさしく、「キターー!」という感じ。
ステージセットの風車も、いよいよ回りだす・・・。


そして「SPARKLE」から間髪いれずに、
また達郎のギターのカッティングのイントロから「DAYDREAM」へ。
曲の後半には早くも鍵盤の難波弘之のエレピの熱いアドリブソロが。
こういうバンドのアドリブパートがあるのが、
達郎のライブがそこらのひよっこバンドのライブとは違うところ。
楽器が好きな人にはたまらんでしょう、これは。
この後も、このバンドメンバーによるソロはたびたび登場。


続いてはドーナツのCMでおなじみの「DONUT SONG」。
曲中ではお客さんみんなでリズムに合わせて、
「パンッ! パンッパン! パンパンッ!」と手拍子で盛り上がる。
達郎が曲のリズムに乗って「前の方のみなさんっ!」と会場に問いかけると
前の方のお客さんが「パンッ! パンッパン! パンパンッ!」と手拍子で返す。
同じように「真ん中のみなさんっ!」「後ろのみなさんっ!」などと順に呼びかけていき、
いわゆるコールアンドレスポンスのようなやりとりも。


ここでMCで一息。
一番前の席にもかかわらずオペラグラスで見てる人へ突っ込みを入れつつ、
なんでも、これからはライブを中心に活動して行こうと思っていて、
前回のツアーも含めて今後も色々計画を立てているとの事。
そう思っていたのに、なぜか前回のツアーの後に、
シングル曲のオファーが立て続けにあったそうで。


そして、そんな新しい曲たちの中から夏ということでこの曲をという紹介から、
映画サマーウォーズの主題歌「僕らの夏の夢」へ。


そしてまたMC。
達郎の昔のバンドであるシュガー・ベイブのただ1枚っきりのアルバムが、
雑誌レコードコレクターズの「日本のロック100選」で3位になってたそうで。
そのシュガー・ベイブ時代、小さなライブハウスやっててまったく受けなかった曲を、
その時と同じバージョンで今日はやりますとのこと。
聞いていただければ「ああ、これは受けないな」と、
一発でわかってもらえるはずとの自虐ギャグも。


そして演奏されたのが「WINDY LADY」「砂の女」「SOLID SLIDER」の三曲。
「砂の女」は知らない曲だったけど帰ってきて調べたらオリジナルは鈴木茂で、
シュガー・ベイブのライブでよくやってた曲だそうで・・・。
ちょっとラテンっぽいアレンジが面白い曲でした。
そしてこの曲でも後半に柴田俊文のオルガンのソロが。
これがアクション付でかなり熱かった・・・。


この3曲、かなりファンクなノリのアレンジ。
ということでファンク達郎のコーナーでした。
もしかして、このコーナーが今回のライブの一番の見所かも。


次は達郎がステージ前方にセットされてたフェンダーローズの前に座り、
ファンクラブでライブでやって欲しい曲のアンケートを取ったんだけど、
その結果1位になった曲をやりますとのこと。
そしてローズピアノで達郎がイントロを弾いてはじまったのが「潮騒」。


実は達郎が所有してたローズは壊れてしまってたそうで。
今回、ようやくこの再生産品を手に入れることができたとのこと。
再生産品は鍵盤のタッチも昔のものより軽くて弾きやすいそうで。
で、コレがその再生産品の国内輸入第一号だとか。


続けてそのアンケートの2位の曲も披露。
今は再現できないのでカラオケでという話から「2000トンの雨」へ。
そしてカラオケをバックに歌う達郎・・・。


その後のMCでは、カラオケといえば昔まだレーザーディスクだったころ連れて行かれて、
「ゲットバックインラブ」を歌わされたことがあるという話も。
そのカラオケはキーが原曲より二つほど低くて、
今みたいにキーを変えられないのでそのまま歌ったところ、
採点機能で非常に残念な点数だったとか。
そしてその採点機能のコメントが、
「もっと作者の気持ちになって歌いましょう」だったとか・・・。


次はライブでは毎度お馴染みだという一人アカペラコーナーへ。
一人アカペラ多重録音のオケをバックに、達郎が歌い上げるコーナーです。
だけどわたくし、ちょっとお腹が痛くて席をはずしてトイレへ・・・。
ということであまり記憶がないこのアカペラコーナーでした。
披露した曲は「Most Of All」と「I Only Have Eyes For You」だった様子。


そしてアカペラ終わりの流れからそのまま、聖歌っぽいアカペラ多重録音が流れ出すと、
そう、次の曲は夏なのにやっぱりやるのかこの曲という「クリスマスイヴ」。
まあ、ヒットの規模から言ってこの曲は外せないんだろうなぁと。


そして「クリスマスイヴ」の余韻が残る中、
映画の主題歌だった「希望という名の光」、
そして「さよなら夏の日」というバラードを2曲を続けて。


「希望という名の光」はゴスペルチックなコーラスが印象的。
そして曲中の達郎のコメントでは、今まで色々な曲を作ってきたけど、
この曲が特別な意味を持つ歌になるかもしれないというような紹介から、
この曲を作るきっかけをくれたナインティナインの岡村さんと
桑田佳祐さんにこの曲を送りますとのこと。
うーん、この時はこのくだりにピンとこなかったけど、
帰ってきて歌詞を調べてみると、ああなるほど、そういう歌だったのねと・・・。


そしてここからはライブ後半の盛り上がりコーナーの始まり。
今回のツアーは「おにぎやかしコーナーの曲」も昔の曲からという紹介から、
ギターの軽快なカッティングで始まったのは「今日はなんだか」。
この曲も聞いたことない曲だったけど、帰ってきて調べたらシュガー・ベイブの曲で、
そのシュガー・ベイブのライブではいつも最後にやってた曲だそうで。
アップテンポな曲で「おにぎやかし」にはピッタリの曲でした。


続いて、お客さんが今か今かと待ち構えてるであろう曲「LET'S DANCE BABY」へ。
もちろん、曲の途中の「心臓に指鉄砲♪」の箇所では客席からクラッカーが。


曲中のコメントでは、この曲はある時のライブで、
お客さんの誰かがクラッカーを鳴らしたことがはじまりで、
以後、そのクラッカー鳴らしが今まで続いてるとのこと。
そのおかげで、この曲は今やライブで絶対にはずせない曲になってしまったと。
そして、この曲は今年亡くなられた作詞家の吉岡さんの作詞ということで、
今回は「吉岡メドレー」で行きますという言葉から、
彼の手がけた作品のフレーズが次々と曲中に差し込まれる。
まあ、演歌の名曲がズラリといった感じでした。


そして次の「アトムの子」が始まると座ってたお客さんが総立ちになり、
最後は「LOVELAND,ISLAND」へと続き、ライブは怒涛の盛り上がりへ。
途中、達郎のカッティングのギターソロも炸裂し、
おなじみ拡声器でのパフォーマンスで曲も終了。
これで本編は終了。

ちなみに、今回使われた拡声器、

去年取り壊しになった大阪フェスティバルホールからもらってきたものだそうで・・・。


しばらくしてアンコールに答えて再登場すると、ドラマ主題歌だった「街物語」へ。
この曲、ミドルテンポの静かな雰囲気の曲なんだけど、
お客さんは本編最後の興奮が冷めやらないのか立ち上がったまま。


次はおなじみ「RIDE ON TIME」。
イントロではそれまでマイクスタンドにかけてあった小さなタンバリンをちょろっとだけ叩き、
その後、それを客席へ投入!したのはこの曲だったはず。
途中、達郎によるバンドメンバーの紹介andミニソロを挟みつつ、
最後はフェイクの嵐でコテコテに。
そして、おなじみのマイクを外しての生声のファルセット絶叫もあり。


ひとしきり盛り上がったところで、
ミドルテンポでライブの終わりを感じさせるような歌詞の曲「いつか」を挟んだ後、
SAXの土岐英史を残してバンドメンバーは退場。
そして達郎がブルースハープをちょろっと吹いてキーを確かめた後に歌いだしたのは「Your Eyes」。
一人多重録音のオケにのって歌いあげます。
これでライブは終了。約3時間の長丁場のライブでした。


ということで、昨年のツアーと重なる曲はあったものの、
最近の曲も何曲か聞けたし楽しめたライブでした。
そしてやっぱり、途中の昔の懐かしいファンクな曲のコーナーが濃い・・・。
あそこがやっぱり、今回のライブの目玉じゃないかと。
そんな感じでかなり古い曲も色々やってくれたんだけど、達郎本人もMCで言ってたけど、
まだバンドのレパートリーに最近のアルバムの曲が少ないそうで、
確かにそのあたりの曲がちょっと少なかった感じ。
まあ、これは次回以降のツアーのお楽しみということで。


そのツアー、なんと来年も開催予定だとMCでの話し。
しかもライブハウスでもやるとか言ってたような・・・。
この年齢層のお客さんでスタンディングでやるのかなぁ。


バンドの演奏の方は、言わずもがな素晴らしい。
アドリブソロもバリバリ行けるのがこのメンバー。
今回も楽しませてくれました。


しかし達郎さん、ギターのカッティングうますぎ。
ギターのカッティング始まりの曲が多かったから、さらにそれが印象的だった。
機材の方は足元は見えなかったけど、アンプはフェンダーかな。
そして横にあるラックに何か入ってたけど、あれはプリアンプかな?
それともディレイかモジュレーション系のエフェクトか。


バンドのギターの佐橋佳幸の機材はまったく見えず・・・。
弾いた姿も達郎の影になっちゃって、あまり見えず残念。
ギターはいつもの白いピックガードの赤いストラトだったかな?


音の方は悪くはなかったけど、いま一つな感も。
最初の4曲くらいまで、ボーカルとMCが明瞭に聞こえなかった・・・。
MCなんて最初は何言ってるかわからないくらいだったし。
その後は耳が慣れたのか、PA屋さんが立て直したのかいくらかよくなったけど。
それでもMCが聞き取りにくいし、ギターとか鍵盤の音がよく聞こえず。
やっぱり端の方の席だったのがアレだったのかなぁ。
PAスピーカがちょっと内向きにセットされてたので、
スピーカ音が直撃という感じでもなかったし。


さてさて、ツアーはまだ始まったばかりで今回が2本目。
この後はわたくしは10月の大宮公演までおあずけだけど、
はたしてどんな感じにライブは変化してくのかなぁ。
演奏だけでいうと、素人目には今のままでも全く完璧に見えるんだけど・・・。


 =セットリスト=


  1.HAPPY HAPPY GREETING
  2.SPARKLE
  3.DAYDREAM
  4.DONUT SONG
  5.僕らの夏の夢
  6.WINDY LADY
  7.砂の女
  8.SOLID SLIDER
  9.潮騒
  10.2000トンの雨
  11.Most Of All
  12.I Only Have Eyes For You
  13.クリスマスイヴ
  14.希望という名の光
  15.さよなら夏の日
  16.今日はなんだか
  17.LET'S DANCE BABY
  18.アトムの子
  19.LOVELAND,ISLAND

  ~アンコール~
  20.街物語
  21.RIDE ON TIME
  22.いつか
  23.Your Eyes


 =バンドメンバー=


  伊藤広規:Bass
  小笠原拓海:Drums
  佐橋佳幸:Guitars
  土岐英史:Saxophone
  難波弘之:Acoustic Piano & Rhodes
  柴田俊文:Keyboards
  国分友里恵:Background Vocal
  佐々木久美:Background Vocal
  三谷泰弘:Background Vocal