新車が来るまで
暫く車が使えない期間があった。
その状態に強く不便を感じていたのは
私ではなく母の方だった。
私は車が無ければ無いで
それを楽しんでいた。
車が使えない事に
それ程不便も感じなかった。
けれども母は
車が有れば・・・
という気持ちが常に湧いて来るようで
車が無い状態が
耐え切れないようだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇◆◇◆
私よりも母の方が
車の無い生活を
受け入れられないようだった。
母は車の運転ができないのに
ここまで車の無い生活を嫌がる母が
不思議に思えた。
案外運転できない人の方が
車に執着するのかも知れないと思った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇◆◇◆
車が無くても
それ程不便な場所に住んでいない。
それなのに何故母は
それ程車に固執するのだろうか?
バスやタクシー
自転車や歩くという選択がある。
必要な時にだけ
レンタカーを借りるという手もある。
そういう選択ができる事を母に話しても
「車が手元にない生活は考えたくない」と言っていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇◆◇◆
母は余程車の無い生活を
考えられないようだった。
免許を持っている訳でもないのに
そういう感覚でいられるのが
不思議だと思った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇◆◇◆
私という運転手がいなくなったら
母は一体どうやって
車の無い生活を乗り越えるのだろうか?
ここまで車に囚われている母は
大変だと思った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇◆◇◆
もし私に免許がなかったら
もしもの為に
車が無い生活でも
平気になれるように
自分を変えるように思った。
だからそういう気に全くならない母が
すごく不思議に思えた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ◆◇◆◇◆◇◆◇◆
母は常に運転手を
確保するつもりなんだろうか?
それも大変だろうと思った。