リトルカブ・進歩の手引き その4 ~ 道路の“どこ”を走る? | The Little Cub Scouts*

リトルカブ・進歩の手引き その4 ~ 道路の“どこ”を走る?


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*この「進歩の手引き」は、現在も超初心者リトルカブ・スカウトである私が、過去に「あれ?」となったり、「えーっ!」となったり、「ゲゲッ!」となったりしたカブ操縦に関するアレコレをあげつらいつつ、かろうじてつかんだコツのようなものを記録したものです。








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 カブに乗りはじめたころ、非常に大きな疑問を持っていました。で、それについてはwebをいくら検索してもはっきりした回答が得られませんでした。あまりに根本的、かつ馬鹿馬鹿しい疑問だったからだと思います。が、原付初体験の私にはかなり切実な問題でした。
 その疑問とは……

 カブは道路の“どこ”を走ればいいの?

 ……ということです。

 「はぁ?」という声が聞こえてきそうですが、つまり、バイク、特に原付は道路の一番左の車線の、さらに左端、路肩付近を走るっていうのが常識になっています。つまり、車がガンガン流れている状態ではひたたすら抜かされ続けなさい、ほどほどに流れているときには車と併走しなさい、渋滞時は車列のわきをスイスイすり抜けなさい……ということです。


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                                      こういう位置関係ね


 しかし、これって本当に正しいのか? っていうか、私個人としては非常に落ち着かないんです、この「左端」のポジション。だって、自分の肩のすぐ近くを車がギュン!と走り抜けたり、まるでデッドヒートをしているように隣の車と併走したりっていうのがずーっと続くのって、ものすごく落ち着かない状態じゃないですか? ストレスじゃない? 恐くない?

 それに、バイクの取説などには必ず「すり抜けはいけません」と書いてあるし(こんなもん、本気で読むなって話もありますが)、事実、事故が多発するのは「すり抜け時」です。いきなり左に寄って路肩に止まる車があったり、だしぬけにタクシーがドアを開けたり、車の影から人・バイク・ほかの車が出てきたり……っていうとき、車列の左をスイーッと走っているとやっぱり危険は増大しますよね。

 で、結局、私はいろいろ考えた末、次のような結論に達しました。

 やっぱり左車線のまんなかを走ります、基本的に。

 ただし、あくまで「車の列がカブでもついていけるくらいに“ほどよく”流れている場合に限る」ってのが基本。次のような場合は、おずおずと左に寄ります。

・流れが速い!(問答無用で左に寄るしかありません。ジャマです)
・後ろの車がイライラしている(この後続車のイライラって、ものすごく伝わってきますよねぇ。バックミラーを見て、後ろの車がグォーンと近づいてきてるなぁと思ったら、すみやかに左に寄ります)

 で、左車線中央を走っていてもジャマにならない状態では、信号待ちのときにも、渋滞気味のときにも、基本的にはそのポジションをキープします。つまり、すり抜けはしない。車と同じく、ジッと待つ。まぁ、格別に急いでるときは別なんですけど、カブで急いでもしょうがないし……。


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                                      こういう位置関係ね


 個人的には、この位置の走りが一番安全で、一番ストレスがないような気がします。車のドライバーからすれば、「あんの野郎、原付のクセに車1台分の場所を取りやがって」と思うかも知れませんが、走っていてジャマにならないのであれば相手に実害はないわけで……。

 路上でヒヤッとする場面にあったり、ほかの誰かがそういう場面にあうのを見たりする度につくづく思うんですが、「他と違う動きをする」ということがもっとも危険なんですよね。
 みんな(つまり道路の大半を占領する4輪たち)がスイスイ走っているときには合わせてスイスイ走る。みんながノロノロしているときはノロノロする。これがいんじゃないでしょうか? バイクだけがスルスルと渋滞をすり抜ければ、それはみんなからすれば「予想外の動き」でしかないわけで(本当はそれもちゃんと予想して運転してもらいたいんだけど)、そういう「予想外」が突発的な事故を誘発しちゃうんだと思います。

 「なーに言ってんだ、バカ。それじゃあバイクのメリットがないじゃないか!」という意見もあるかと思いますが、ま、ほかのバイクは知りませんが、カブのメリットは「せっかち」な人を満足させるところにはまったくないわけで……。


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