◎ メタボリック症候群
メタボ健診もはじまり、「メタボ」というキーワードをよく耳にするようになりました。
「おれ、メタボなんだよね。」とか言いながら嬉しそうにビールを飲む男性諸君!よく見かけます(私の周りにも結構いますー)
でも、侮るなかれ!
昔は「死の四重奏」とも言われていた、とっても危険な状態!
この名前だったら、絶対なりたくないですよね
メタボかどうかチェック ⇒ こちら
(男性はウエストちょっと厳しめ、女性ゆるめ。改訂の余地ありですが。)
肥満・高血圧・脂質異常・糖尿病は、それぞれが動脈硬化のリスクを高め、心筋梗塞・脳梗塞といった心血管疾患を招く要因になるのですが、これらが重複すると、相乗的にリスクを高めてとても危険です
メタボリック症候群を起こす脂肪細胞や血中にあふれる脂肪も活性酸素を発生させる要因になります。
さらに活性酸素は細胞にインスリンが効きにくい状態(インスリン抵抗性)を高めて、それにより糖尿病や動脈硬化を引き起こしやすい状態をつくるという悪循環になります。
インスリンが効きにくい状態(インスリン抵抗性)は、それ自体で酸化ストレスを促進すると言われています。
また、肥満化した脂肪細胞からは様々な生理活性物質(アディポカイン)や炎症を引き起こす物質(炎症性サイトカイン)が分泌されます。
これらは、 2型糖尿病や、動脈硬化、脂質代謝異常に深く関与しています。
アディポカインは人間に対する作用により、善玉アディポカイン、悪玉アディポカインに分けられます。
脂肪細胞が肥大化すると、善玉アディポカインの分泌が減り、悪玉アディポカインの分泌が増えてきます。
悪玉アディポカインには、
●血栓形成を促進し動脈硬化を進展させる
●インスリンの働きを低下させ血糖を上昇させる
●糖代謝を悪化させる
●血管を収縮させて血圧を上げる。
などの作用があります。
これらによって引き起こされる炎症反応は活性酸素の増加や細胞の酸化を促進する要因になります。
また、メタボリック症候群患者の血液中に溢れる遊離脂肪酸(FFA)も直接的に酸化ストレスを増加させる要因になっています。
血液中に大量のFFAがあると、血液の酸化が亢進します。
また、脂質が酸化されると細胞が障害されてしまいます。
また、細胞を包む膜の活性酸素産生、細胞内のミトコンドリアでの活性酸素産生も促進します。
これらの生理活性物質や遊離脂肪酸(FFA)などが合わさって、身体の酸化が促進する要因となり、全身の障害を招くことになるのです。
メタボリック症候群の身体の中では、酸化ストレスが大きく関与していると言えます。