私には、親がいた。今はいない。
私には、兄がいた。今はいない。
今の私は、兄も親もいない。
一人でもない。
私は、事件にあった。
私のまわりには知っている人がいない。
私には、記憶がある。
何もなくなる前のことを。
忘れられない、思い出したくない。
残酷な運命を。
私の年齢は普通の数え方とはまた違うからわからない。
一般的にいう子供の歳だと思う。
私には、名前がない。
あったのかも知れないが今はない。
今は、1人ではない。
でも1人。
1人でいるのになれてなくて、
でも知らない人しかいない世界に、私は1人。
だからこそ、不安で仕方がない。
未来の見えない世界に私はいて、
いつまでも1人でいるしかない運命。
いつまでも1人。
逃げ出せない私、、。
遡ること2日前、事件は起こった。
子供は家に閉じ込められ、男性は軍隊に連れていかれ、
女性は施設に閉じ込められた。
子供たちの交流はいままで何もない。
知らない人しかいない。
それから私は話さない日々が続き、
1人の男が現れた。
こっちにおいで、一緒に行こう。
と言われて私は1人連れてかれた。
ここにいてね、きっと戻って来るから。
そう言われたが、まだあの男は来ない。
これからもずっときっと、
このまま時が進む予感がした。
ここは牢屋に似た石造りの部屋で、
扉に似たものがあるだけの広い空間に、
いっぱいの子どもたちがいた。
大人が入り口の扉の前に1人ずつ計2人、
トイレの前に1人いる。
それから1週間も経たないある日悲劇が起こった。
爆発音とともに地響きがした。
まわりにいる3人の大人の1人は外に出たまま、
数時間は戻らず、トイレの前にいた大人は、
トイレにこもって出てこなくなった。
子どもたちはなにもしないでその場にずっといたが、
1人の子が扉の前にに行くと、
大人の人の死体があったらしく、倒れこんでしまった。
1人の男の子がトイレに行った大人の人を、
呼びに行った。
呼んでも返事が無かった。
あけると大人の人は死んでいた。
言葉のない部屋に大人が1人と子供たち。
しばらくすると静かになった。
あれからしばらく時間(とき)が経った。
大人の人も表情がなくなるほど気が遠くなっていた。
しばらくすると上から大人の人の声が聞こえた。
中の人は扉の近くで話し合っていた。
応援が来たようだ。
もう戦争は終わったようで、子どもたちは大人の人に、
私のお父さんお母さんは?と聞きに来た。
今はわからないようだった。
しばらくするとぞろぞろ大人たちが入ってきて、
子供たちのところに近寄って行きました。
泣きわめく人たちも少なくいませんでした。
みんな親がいる。私のところには?
みんなのところにはいるよ。
私のところには?なんで誰も、、誰も。
兄は?お父さんは?お母さんは?
みんな迎えに来てるのに、、私は、、。
しばらくすると偉そうな服を着た人たちが、
私のところに来た。
前に防衛団の時にお父さんがお世話になって、
家に来たときの人だった。
お父さんは私たちを助けてくれて生き残った。
君を迎えに来たんだ。来てくれるよね?
と言われた。
お母さんは?と聞くと、答えてくれなかった。
とりあえず一緒に行くことにした。
親と兄を待つために、一緒に行った。
end.
作ってみました。
今、こう言うの書くのが好きで、
まだ終わらないものもありますの。
いつか載せられることがあったら載せようかなぁ。
では。