読書の続き。食品の行方について(1) | 雲、樹、チャリと本を愛でる日々

雲、樹、チャリと本を愛でる日々

山の手育ちは野生に帰ることができるのか?
復興支援にどこまで尽力できるのか?
今生で何冊本が読めるのか?
肩の力を抜いてお伝えします。

世界の食料ムダ捨て事情 (地球の未来を考える)/トリストラム・スチュアート
¥1,995
Amazon.co.jp

以前この本について書いたけれど、その後、帰宅してテレビをつけた瞬間にやっていたクイズ番組で、「日本が世界一なもの」ってお題で「一人あたりの食糧廃棄(量だか率だか忘れたが)」ってのが正解だった、これは、リリーとしては超・超ショック!アメリカより悪いなんてぇ…(悔し泣き!)


すぐに、知人のヒロリン氏が、以前アメリカの大学で講義をした時の話を思い出した。


講義後、学生たちと学食に行ったヒロリン氏。バイキング形式で、アメリカ人学生たちは思いっきり皿に盛り、思いっきり食べ残した。ヒロリン氏はよそった物を全て食べたのち、食物がどのように生まれ、どれほどの人の手によりここに料理としてやって来たかを話した。「感謝してコメの一粒たりとも残さずに食べる、これが日本のワビサビだぜ」…学生たちは感嘆のため息をもらした…


この話に拍手喝采したリリーだったので、アメリカに負けたのがすげー悔しい。ヒロリン氏の話が全米に伝わって、アメリカ人が食べ物を大切にしだしたわけではないようだが…。上記の本によると、アメリカでは、スーパーの売れ残りなどの再利用のシステムが、日本よりずっと良さそうです。


でもって、農水省のHPを見たよ。

http://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/pdf/panf.pdf


日本では年間9000万トンの食糧が供給されている。

そのうち、1900万トンが廃棄されており、まだ食べられるもの500~900万トンが含まれる。つまり、魚の骨とか、食べられないもの以外でも、供給される食料の1割程度が捨てられているというわけ。


ま、何が食べられるか、の議論もあるよね。圧力釜で炊けば、魚の骨も食べられるし。果物や野菜の皮も食べられるものは多いし。また、食べられないものに、不注意で腐らせたものがあるのかも不明。



ともかく、日本人はたくさんのまだ食べられる食品を捨て、しかも、その処理にまた、カネやエネルギーが使われているんだよね。困ったもんです。平和ボケした私たちは、ちょっと先にある危機をきちんと見ることができない。

食べ物を無駄にしない、捨てないことも、電力を含む大きなエネルギーの節約になる。寒いのを我慢するとか、一生懸命コンセントを抜く以外にも、効果的なことはある。がれき処理の状況を考えても、ごみを減らすことも被災地支援になるんではないかな?