妊娠35週検診では、胎児の心拍、お腹の張り、胎動などが正常であるかどうか、約20分にわたりチェックする、ノンストレステストというものが行われた。

お腹にベルトが巻かれ、目の前の機械からは、胎児の心拍が印刷されて出てくる。

スイッチを渡され、胎動を感じた時はそれを押すように指示された。

機械が始動し出すと、息子のドクンドクンという心臓の音が、鮮明に響き渡る。

135~160/拍くらいを行ったり来たりしている。
時々160から135に心拍が落ちたりするので、ドキッとしてしまう。

「だ、だ、大丈夫か!?」
しきり越しには、もう1名ノンストレステストを受けている妊婦さんがいるようで、胎動を感じた時に押すスイッチの音が聞こえてくる。

ピッピッ
「隣の子、胎動激しそうだな…。それに比べて我が息子は大人しい…。」
負けじとスイッチを押したいところだが、とてもマイルドな動きをしているようだった。

「ん?まぁいいや、押しておこう。」
胎動があまりないと思われるのも嫌で、今の胎動かな?ガスかな?と思うくらいの動きでも押してしまった。
ピッ
ピッ
ピッピッ

ノンストレステストの終盤、隣の人と、モールス信号で会話をしているかのようだった。
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