我が故郷のソウルフードは何だろう…。独活かな?それは名産か…。


正直言って、「あーうどん食いてえなー」という気持ち以外に残ったものはあまりありませんでした。とはいっても決してつまらないわけではないのですが。ほとんどのエピソードが実話を基にしているそうなので、香川県民の方が観たら面白さ倍増なんでしょうかね。


キャストは本広克行オールスター+αという感じで、監督の過去の作品を観たことのある人ならニヤリとしてしまうような登場人物が多数出てきました。特に「サマータイムマシンブルース」の三人組には笑わされましたね。真木よう子まで出てきたのはうれしかったです。結構好きな女優さんなので。物凄い思わせぶりなカメラワークで、誰か有名俳優が出てくるぞ出てくるぞ、と思わせておいてナンチャンが出てくるとは…あのシーンでは結構笑いが起きてました。


編集長の話にあった、本州と四国を行き来する連絡船の上で食べるうどんは挨拶のようなものだ、というエピソードには少しうらやましさを感じました。自分は生まれてから現在に至るまでほとんど同じ町で過ごしてきたので、故郷というものに対してあまり実感が湧かないんですね。故郷に帰ってきたという気持ちと、それを感じさせてくれる食べ物があるっていいもんです。


うどんブームがきましたよ、めでたしめでたし…で終わりにせず、ブームが沈静化してからの様子もきちんと描いているところは良かったです。なにかひとつ新しいものをつくる、ということは同時になにかをひとつ壊している…ブームというものがもたらすのはいいことばかりではないんですね。