予報通り、雨になりそうな空模様 ・・・


それでも東北の人にくらべれば、日中は暖房なしで過ごせる。コタツも電気を入れなくて済んでいる。もし本降りになれば暖房ONかも知れないけれど ・・・


文庫本で、むかしの歌人の作を読んでみる。




『 日本の詩歌 6 』 、島木赤彦の歌に眼を通す。大正八年詠より



  山の家の冬ふけにけり老母(おいはは)を抱きて厠(かはや)にか

  よふわが妻


  みじか日の障子あかるし時をおきて裏山の風冬木を鳴らす


  雪降れば山よりくだる小鳥おほし障子のそとに日ねもす聞ゆ



いまの子供たちもスズメは知っていようから、冬は肥ったようにまるくなっているスズメを見て、夏とは違うことを発見するだろう。だが障子の明るさは分からないかも知れない。裏山の風というのも現代の住環境では、おそらく耳にしないと思われる。


昨夜は、ブルックナーの第7交響曲を聴いた。




ブルックナー 交響曲 第7番 ホ長調


シューリヒト / ベルリン・フィル



1964年8月5日、ザルツブルグ音楽祭 Live




ビブラートまで合っていると評されもするベルリン・フィル、もしかするとこの頃が、彼らの黄金期だったか。合奏精度の驚異的な高さが、ピアニシモからフォルテシモまでつづく。ために管弦の高揚もいささかの浮遊感をもち、ふわりと、歓呼の頂点へ、天使の声のごとく昇る。




カール・シューリヒト、84歳。至芸というには余りに初々しい、やわらかな音楽を生みだしている。