実家へ帰ってきたはいいが、自分の部屋は廊下よりも寒くて、具合が悪くなり、夕方まで布団から出られなかった。

お腹空いた…。
この家の夕飯は18:00で、昨夜の夕飯からなにも食べてないので、そりゃ腹も減る。

下へ降りて行くと、なにをしていたのかわからない母と、その足元に猫がいて、「私はお風呂だから」と母はスッとLDKから出て行った。
決まった時間になんでもしないと死ぬって妄想にでも駆られてる人なので、都合を優先させてあげないとめんどくさい。
猫もあとを付いて行ったのはどうでも良かったが、iPhoneでニュースを読みながら小豆の煮たのと昨日の食べかけのハーゲンダッツを食べていると、無性に寒気がしてきて、風邪でも引いたのかと思った。

そこへ、父が上から降りてきて、「あ、ごめん」となぜか私に謝った。
父はめったに過ちをおかさないし、それ故に謝罪の言葉を軽々しく口にしない人だから、なにが起きたのかととても不審に思った。
ただ、父は、ファンヒーターの電源を入れてただけだった。

そいうや、母が上へ行くとき、消してったけかな。
「猫にはファンヒーター付けるのに、私には付けないんだね、あの人らしいね」
いつも父は母のフォローに奔走してて、そんな父の姿を見るのが耐えららない。
「ごめんね、いつでも付けていいよ。寒いだろ?」
と、父は申し訳なさそうに娘の私に言う。
聞いてる私のほうが申し訳なくなってくる。
「パパはなにも悪くないよ」

なにもなくなったかつての自分の部屋に戻り、ひとりで声を殺して泣く。

父の稼いだお金を好き勝手に使って生きて、行いまでフォローしてもらってて、それでいていつも不幸ぶってる母が許せない。

似たような家庭環境の友達とは、本音のメールをし合う。

家族が恥ずかしくて、いい歳になってくると余計に、真面目な恋愛もできないよね、毒親が足枷すぎて。
もし紹介してほしいと言われて、こんな常識の欠けた人間に育てられたと思われたらどうするよ。
老後?
縁を切るね、早々に。

友達はそこまで割り切ってる。
私はそこまで割り切れるものがなくて、また母に便利に使われ、振り回され、着せ替え人形にさせられてる。
父にも非はあるよ。ダメな人間を助長してる立派な非が。
だから父は別居を選んだんだろう。でも、もう遅いね、母が変わることはない。
娘がいるのに、断熱材すら入ってない外より風が凌げる程度の部屋のファンヒーターを消していくんだもの、人間としてどうなのか問いたいところ。
うっかり失言で兄を自殺に追いやるんだもの、天然じゃ済まないだろ、いくらなんでも。

マトモな家庭環境で育たないと、マトモな家庭を築けないのではないかという不安がよぎる。
だから、マトモな家庭環境で育った人となら、50%になる。
降水確率でいうなら、それって、みんな傘を持ち歩くでしょ…。
私、賭け事しない。

きっと、父のように生きていく側に、結局また落ち着くんだろうな。
でも、人が崖から落ちそうなのに、そこでいきなり神に祈っちゃう奴にはならないわw
まずは行動を起こす。
なんとかしながら、祈る。
順序はこうであり、こうでない順序の人間はそもそも天国なんか浮かれたところへ行く権利を剥奪してやりたい。

赦しなど与えない。
一生、苦しみたまえ。
私と共に。