次の任務、というのがないようなのでこれまでの経緯を荒廃都市ダメルにいるゲールさんに伝えることにする。
ゲールさんは褒めるのが上手だなぁ・・・と感心している場合じゃない。
なんで知ってるの?
ビショップはなんでもお見通し。
なるほどメモメモ・・・なわけないだろう。
ゲールさんは記憶を無くしたとはいえ元天上界にいた追放天使な可能性が高い(本人に実感があるかどうかは別として)んだからどちらかといえばそっちの能力だと思うよ!
レッドアイ団員とはいえ信頼されないと重要な任務につけないだろうから、本意とは別に団員としての仕事をまっとうしたほうがいいわけだ。
そういえば、ゲールさんのことを話していた人のことを思い出す。
話をふってみた。
・・・なんでどもってるんだろう。
そんなに衝撃な話だったの?
うん、そう言ってたな。
私が知っているゲールさんならそんなことをするような人じゃないと思ったからその場はごまかしたけど。
だいたいゲールさんは天上界からの追跡を逃れるために身を潜めていたわけだからそんな探索の旅に出ている暇はないはずだし。
(じゃぁジュディアと愛を育む時間があったのは何故か?と聞かれてもとんとわからないけど。男女の間のことだしねぇ)
・・・カルスはうそくさい話を堂々とするが、別に人を陥れようとはしてなかったと思うんだけど。
ゲールさんからすればその話を私が信じてしまって私達の間にある信頼関係が崩されてしまうのではと考えちゃうんだろうね。
「ゲールと言う名前の持ち主だって、僕一人ではないでしょうしね。」
ソウデスネ。
- 梅田 修
- ヨーロッパ人名語源事典
- 21世紀研究会
- 人名の世界地図 (文春新書)
なんとなくわだかまりが残るけども、もう伝えることはすんだし戻ろうかな。
私の心にやましい気持ちがあるので普通の問いかけにも答えれない。
そんな私の心配をよそにアイノ・ガスピル君は用件を述べる。
アモレア頭領が何の用?
え、まさか。